製造技術のフリマサイト「ASNARO」のビジネスプランが、「第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト」でSIH賞を受賞しました。
デジタル技術を活用して、中小企業が持つ技術のシェアを促進していることが評価につながりました。
このたび、株式会社丸菱製作所(本社:愛知県春日井市、専務取締役:戸松 裕登、以下 丸菱製作所)が、JIET主催の「第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト」に出場し、「SIH賞」を受賞したことをお知らせいたします。2024年3月15日(金)には、「JIET EXPO in 九州・宮崎」内で実施された同ビジネスコンテストの表彰式に参加いたしました。
「第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト」受賞概要
このたび、丸菱製作所は「第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト」に出場し、準優勝の位置づけとなる「SIH賞」を獲得いたしました。限られたリソースをシェアすることで有効活用する時代が到来している中、今まで紹介による対面営業や商社に頼っていた商慣習をデジタル化し、技術のECサイトという新しい取引の場を提供することで「技術のシェア」を達成するという点を評価していただいています。
【JIET×SIH国際ビジネスコンテストとは】
特定非営利活動法人日本情報技術取引所(JIET)が、一般社団法人SDGs Innovation HUB (SIH)と共催するビジネスプランコンテスト。エントリーされたプランは完成度や新規性によって評価され、最終的に「大賞」「JIET賞」「SIH賞」3賞が選出されます。
応募時には経済界や学会における有識者からアドバイスを受けることができ、コンテストを通してビジネスモデルの見直しやブラッシュアップを図ることもできます。
1回目の開催となる今回のテーマは、「SDGs達成に向けた新たな事業のアイデアやビジネス企画」。ITの力でより良い取引を生み出すことを目的とするJIETと、SDGs達成への取り組みを積極的に推進するSIHが、双方の観点でビジネスプランを評価しました。
(開催概要)
コンテスト名:第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト
主催:特定非営利活動法人 日本情報技術取引所(JIET)
一般社団法人 SDGs Innovation HUB (SIH)
受賞式開催日:2024年3月15日(金)
会場:宮崎観光ホテル
公式サイト:https://www.cloud-hub.org/guest_event/141
「ASNARO」サービス概要・開発のきっかけ
このたび、丸菱製作所は「第一回JIET×SIH国際ビジネスコンテスト」にて、製造技術のECサイト「ASNARO」について発表を行いました。発表概要は以下の通りです。
【ASNARO(アスナロ)サービス概要】
ASNAROは、中小企業が持つ製造技術をECの商品として掲載し、取引することができる製造業のフリマサイトです。各業者が持つ加工技術を掲載することで、その技術を必要とする企業が既存の多重下請け構造を通さず発注を行うことができます。
また、ASNAROは新製品づくりのインフラとしての役割を果たします。近年スタートアップを中心に多くの製品がローンチされる中、生産や加工を依頼する窓口がないことにより、その生産が海外に委託されるケースも少なくありません。ASNAROは、そうした製品の生産を国内の事業者で担い、技術そのものが再評価される「アス」を作るサービスです。
【ASNARO開発の背景】
2000年から現在に至るまで、日本におけるモノづくり事業者の数は、30万社から17万社まで約40%減少しています。中でも、廃業を余儀なくされた事業者のほとんどは加工を主とする中小企業で、将来性が見えないという悩みから、事業を子供に「継がせたくない」と考える経営者も少なくありません。
そうした中小企業の存続が危ぶまれるのは、高単価な生産活動の主軸が海外での現地生産に移り、日本国内において少量多品種・短納期・受注生産など生産負荷増減への対応が不可欠になったことに起因します。主要顧客に頼る一本足経営で成り立ってきた過去の枠組みでは、この機会損失ロスや負荷増への対応が難しくなっているのです。
そして、ASNAROの開発はそのような状況下で耳にした「この設備が壊れたら、この事業はやめようと思っている」という経営者の言葉をきっかけにスタートしました。ASNAROは町工場の技術力を取引するECサイトとして商流の壁をオープンにし、中小企業の事業を継続・成長させることを目指します。
「ASNARO(アスナロ)」公式サイト:https://asnaro.co.jp/about/
丸菱製作所・発表者コメント
これまで、社会課題の解決という切り口で評価していただくことが多かったASNAROですが、ITを軸に活動されているJIET様主催のコンテストで評価していただいたのは、大変喜ばしい出来事でした。
日本のレガシー産業と呼ばれる業界の多くは、私たちのように商流と自社のリソースの活用に課題を持っているのが実状です。加えて、今はリソースの所有や商流の囲い込みを行う時代ではなく、社会の限られたリソースをシェアすることで、効率化していくことが求められるようになっています。
こうした背景から、私たちは既存の手法をデジタルの力で増強するだけでなく、今までになかった事業の流れを生み出したいと考えています。これからも製造業のアスになることを目指し、デジタル技術を活用しながら邁進してまいります。
株式会社丸菱製作所
専務取締役 戸松 裕登
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