「移転価格課税リスク判定ドック」移転価格税制の課税リスク回避サービスを追加しました。
GTM税理士法人では、移転価格税制の課税リスクを回避するため、文書化等の対応サービスを始めました。
債務保証等取引が移転価格税制の対象となることが明確化されました。
従来から債務保証等取引が移転価格税制の対象になるという共通の認識はありましたが、その取扱いに関する明確な規定はありませんでした。
令和4年6月の指針の一部改正で①債務保証等取引が移転価格税制の対象となること、②債務保証料の算定方法が明確化されました。この改正指針は、3月決算期の会社におかれましては、令和6年3月期(令和5年4月~令和6年3月期)から適用となりますのでご留意ください。
事務運営指針3-8(6)では、債務保証等取引に用いることができる独立企業間価格の算定方法の例示として3つの手法が説明されています。
① イールドアプローチ
② コストアプローチ
③ 信用デリバティブスプレッドアプローチ
改正に合わせて国税庁の事例集には「公開財務ツール」を使って「債務保証等取引」の独立企業間価格を算定する事例が公表されています。
◆公開データベースより、国外関連取引と同時期にX国に所在するA+の信用格付を有する法人がS社と同様の状況の下で借り入れた場合に付される利率3%とX国に所在する信用格付がAである法人が同様の状況の下で借り入れた場合に付される利率4%を基にこれらの利率の差(いわゆる信用力に応じたスプレッドの差:イールドアプローチ)及びS社の期待損失率0.5%(コストアプローチ)を勘案して想定した取引を比較対象取引として用いて独立企業間価格を算定する独立価格比準法に準ずる方法と同等の方法を最も適切な方法としています。
◆これによると、上記スプレッドの差1%及び期待損失率0.5%の平均値である0.75%を独立企業間価格としています。この算定方法では、「公開財務ツール」を使用することにより独立企業間価格を算定しています。
国税庁は、この「公開財務ツール」を使用して独立企業間価格を算定した場合には、文書化することを勧めています。
実際、移転価格の税務調査では、納税者が文書化を行っていた場合、まずその内容を検討し、その内容が合理的と判断されれば課税は行いませんので、課税リスクを低減する文書化による整理は重要です。
私どもGTMも、移転価格課税のリスクを回避する手段として、「公開財務ツール」等を使って債務保証等取引の対価を算定して、その内容を文書化して整理することをお勧めしています。
また、債務保証を受ける子会社が租税条約を締結していない国に所在する場合などは、「単独事前確認」制度を利用できる場合もあり、事前確認が取得できれば日本の移転価格課税のリスクは回避できます。
移転価格課税のリスク回避のための文書化及び事前確認について、ご不明な点がございましたら、弊社国際税務担当までお気軽にご相談ください。経験豊富な専門家からアドバイス、サポートをさせていただきます。
担当者について
移転価格税制担当 竹内 之真(税理士)
【プロフィール】
国税庁において租税条約による条約交渉、移転価格調査の方針決定を担当、国税庁海外長期出張者として香港に派遣、JICA専門家としてマレーシア国税庁に派遣。
税務大学校教授(国際課税担当)、国税局調査部特官(移転価格調査担当)、統括官(外国法人調査担当)、課税第一部主任訟務官(国際課税担当)を歴任。税務署長を最後に退官。
問い合わせ先
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e-mail:kokusai@gtmri.co.jp
TEL:03-3242-2606
GTM税理士法人について
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社名:GTM税理士法人 (※GTM税理士法人は、株式会社GTM総研のグループ会社です)
本社所在地:〒104-0028東京都中央区八重洲二丁目1-4 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルスクエア 4F
統括代表社員: 朝日 良平
事業内容: 税務(法人・個人向け全般 )
設立: 2014年10月
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