日本企業で相次ぐ「品質不正」を検証する新シリーズをWebマガジン「Governance Q」で展開
「日経新聞」登場、企業犯罪・不祥事が専門の白石賢・東京都立大学教授が解決策を提言。
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https://cgq.jp/
日本企業の不正は“トップダウン型不正”と“ボトムアップ型不正”に分けられる
大手上場企業を含む日本企業による不正や不祥事は後を絶ちません。原因はさまざまですが、白石教授は、最近の不祥事のうち社内で長年にわたり不正が習慣化していたものには2つのパターンがあると指摘します。それが上からの指示で不正が行われる“トップダウン型不正”と、現場の社員が「これくらい大丈夫だろう」と考えて不正を働く“ボトムダウン型不正”です。
その背景には、「ノルマ未達でクビになるわけではないが、会社に居づらくなるのでチームで頑張らないといけない。そのため不正を行わないといけない」という、日本特有の「長期雇用・メンバーシップ型雇用」が影響している可能性があると白石教授は分析します。
「ジョブ型雇用」改革で日本型不正は抑止できる
それでは、企業犯罪や不祥事はどうすれば防ぐことができるのでしょうか。白石教授は、コーポレートガバナンスを機能させ不祥事を防ぐためには、経営と人事制度を一体で改革しないといけないと言います。そこで着目されるのが「ジョブ型雇用」となります。
昨今、日本でも職務限定で採用するジョブ型に移行しようという流れが強まっていますが、白石教授は、ジョブ型雇用が進展すれば、日本企業に特有の“暗黙のノルマ”が罷り通る余地はなくなっていくと見ます。日本企業特有の「長期間にわたり恒常的に行われている不正」は精神論的な解決策では乗り越えらないので、抜本的な働き方の改革が必要になると指摘します。
さらに、ジョブ型雇用が一般的なアメリカやイギリスでは、ガバナンスをめぐる法制度がいかに日本と違っているのかといった比較も分かりやすく解説しています。
企業犯罪や不祥事の抑止は、企業を存続させるために必要不可欠な課題となっています。「Governance Q」では引き続き、品質不正についての検証記事の配信を進めていく予定です。
企業犯罪学から見る「品質不正」の真因【白石賢・東京都立大学教授】前編
https://cgq.jp/gq-report/2803/
企業犯罪学から考える「不正抑止」の処方箋【白石賢・東京都立大学教授】後編
https://cgq.jp/gq-report/2840/
白石 賢(しらいし・けん)
1962年生まれ。東京都立大学都市環境学部教授。北海道大学博士(法学)。専門は行動法と経済学、経済刑法。研究テーマは企業犯罪・不祥事、コンプライアンス、行政処分、組織論、幸福度など。一橋大学経済学部卒業後、日興証券(現・SMBC日興證券)、経済企画庁(現・内閣府)を経て、2008年より首都大学東京(現・東京都立大学)教授。著書に『企業犯罪・不祥事の法政策』(成文堂)などがある。
■Webマガジン「Governance Q」(ガバナンスキュー)
2023年4月に本格始動した、ガバナンスを考えるオンリーワンのWebマガジン。新聞やテレビ等の各種メディアで、企業や巨大組織で発生する不正・不祥事について舌鋒鋭く指摘する青山学院大学名誉教授で、現在は大原大学院大学教授を務める八田進二氏とガバナンス界のキーパーソンとの対談連載「ガバナンス立国を目指して」や、世間を賑わせた企業不祥事などを独自の視点で検証する記事、コンプライアンス問題をめぐる有識者インタビューなどのコンテンツを展開。「株価とガバナンス」「不祥事と内部通報」「東京ディズニーリゾート『オリエンタルランド』ガバナンス秘史」といった特集企画も配信しています。
【Governance Q】https://cgq.jp/
■株式会社ディークエストホールディングス
国内外の反社チェック、企業調査に対応できる、米国ACFEが認めた日本唯一の調査機関です。グローバルネットワークを通じて世界的な規模で反社チェックや企業信用調査など、人と組織を対象とする総合的な調査を提供し、企業はじめとする組織のコンプライアンス強化を支援しています。
【会社概要】
社名: 株式会社ディークエストホールディングス
本社所在地:〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台3-4 龍名館本店ビル5階
代表取締役: 脇山 太介
事業内容: 企業リスクコンサルティング事業
設立: 2017年11月1日(株式会社ディー・クエストから分割により設立)
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