Athena Technologies、常陽銀行と共同でローカルLLMを活用した銀行業務効率化の実証実験を開始
松尾研発スタートアップ※の株式会社Athena Technologies(所在地:東京都文京区:代表取締役 阿部 武 以下、Athena)は、株式会社常陽銀行(所在地:茨城県水戸市、取締役頭取:秋野哲也 以下、「常陽銀行」)向けに、ローカルLLMを活用した銀行業務改善のための実証実験を開始したことをお知らせします。
※「松尾研発スタートアップ」とは、松尾研出身者が創業または松尾研の支援を受け創業された企業の内、技術・事業力がともに成長可能性が認められ、且つ松尾研の理念に共感し共に後進の育成に取り組む、選抜されたスタートアップ群です。(登録商標第6667237号、第6710069号)

【背景】
金融業界では、秘匿性が高いデータを用いた分析や文書作成など、膨大な非構造化データを人手で処理する業務が依然として数多く存在し、生産性向上やミスの削減が課題となっています。これらの特定業務における課題を解決する鍵として、近年注目を集めるAI Agentを活用した生成AIソリューションに着目し、特にセキュリティを重視したローカルLLMを用いた専門業務特化型Agentの開発に至りました。
【PoCで検証する5つのユースケース】
本PoCでは、以下の5つのユースケースにおける有効性を検証します。
①業務文書の自動生成
・複数の関連資料から必要な情報を抽出し、稟議書や報告書などの定型文書のドラフトを自動生成します。
②データ加工・比較業務の効率化
・対象案件と過去の類似案件のデータをAIが自動で抽出し、比較分析用の資料を作成します。
③専門文書の多言語翻訳
・金融・会計分野等の専門性の高い文書について、翻訳処理(英訳または和訳)を行います。
④情報セキュリティ対応の自動化
・個人情報や機密情報をマスキングしなければならない業務において、AIが文書内の秘匿情報を自動検知し、適切な匿名化処理を実施します。
⑤融資審査業務における判断材料の精度向上
・各種データや評価情報を統合的に分析し、融資案件の起案者が作成する提案書やそれを審査する担当者が多角的な視点から判断を行うための参考文書を自動生成します。
【今後の展望についてコメント】
株式会社常陽銀行
当行は、地域とお客さまの未来を支える金融インフラとして、付加価値の高い金融サービスを提供すべく、先端テクノロジーの安全で実践的な活用に向けた研究を行っております。
今回、株式会社Athena Technologies様と連携し、インターネット接続不要のローカル環境で稼働する生成AI活用の実証実験を開始します。
本実証実験では、物理的に外部と遮断したシステム環境を構築しますので、個人情報や秘匿性の高い重要情報を安全に守りながら、銀行の個別業務に特化した様々なユースケースに取り組むことが可能となります。
株式会社Athena Technologies様の高い技術力と知見をお借りし、業務フローへの組み込みも想定した実証実験を進めてまいります。
株式会社Athena Technologies 代表取締役 阿部武
昨今、大規模言語モデル(LLM)の急速な進化は、あらゆる業界において業務改革と価値創出の可能性を広げています。しかしながら、金融業界のように高度なセキュリティと厳格な情報管理が求められる領域では、「便利さ」と「安全性」の両立が長らく課題となってきました。
こうした背景のもと、Athenaではこのたび、ローカル環境で完結するLLM基盤の構築・導入を目的としたプロジェクトを始動いたしました。本プロジェクトでは、インターネットを介さずに社内ネットワーク内でのみLLMが稼働する仕組みを構築します。これにより、顧客情報や業務ノウハウなどのセンシティブなデータを外部に送ることなく、安全かつ柔軟なAI活用を実現できます。本PoCを通じて、加速度的に進化するLLMを銀行の特定業務に適用し、大幅な効率化を図ることが可能であることを実証いたします。
Athenaでは金融や防衛関係などの高セキュリティが求められる環境下で利用可能な生成AIソリューションの開発により一層注力して参ります。
【常陽銀行様 会社概要】
会社名:株式会社 常陽銀行
代表者:取締役頭取(代表取締役):秋野 哲也
所在地:茨城県水戸市南町2丁目5番5号
HP : https://www.joyobank.co.jp/
設 立:1935年7月
【Athena 会社概要】
会社名:株式会社Athena Technologies
代表者:代表取締役CEO 阿部武
所在地:東京オフィス〒113-0033 東京都文京区本郷6丁目25番14号 宗文館ビル3F
設 立:2023年12月
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