技術研修「デジタル時代の遺跡踏査」

日本文化財保護協会は、能登地震復興支援を目的に復興事業で増加する埋蔵文化財調査件数への対応と文化財保護への貢献を目指した、遺跡探査の新技術研修を実施します

公益社団法人日本文化財保護協会

航空レーザー点群などの高解像度地形データと立体地図を活用した埋蔵文化財探査方法について関心が高まっており、奈良文化財研究所の先行的取り組み、文化庁の利用マニュアル整備、鳥取県による実践例が注目されています。

公益社団法人日本文化財保護協会(理事長:山口 寛)は、能登半島地震の復興事業に伴う埋蔵文化財調査に備え、国土交通省から提供された航空レーザー点群と赤色立体地図を用いた取り組みを企画しました。画像解析で未確認遺跡を特定し、現地踏査と高精度 GNSS(GPS)で記録することで、迅速な遺跡地図への反映が可能となります。この手法は、広域の事前把握を効率化・客観化し、復興事業で増加する調査件数への対応と文化財保護への貢献を目指すものです。

この度、協会では、石川県教育委員会のご後援を得て、上記テーマについて技術内容と効果の理解を深める目的で、講習会、ワークショップと現地実習を開催いたします。

技術研修

1. 技術研修名

「デジタル時代の遺跡踏査ー効率化・高次化・安全確保の実践―」

2. 主催・後援

主催:公益社団法人日本文化財保護協会

後援:石川県教育委員会

3. 日時

令和 8 年 1 月 26 日(月) セミナー、ワークショップ

      1 月 27 日(火) 現地実習(志賀町)

4. 講師

高田 祐一

(国立文化財機構奈良文化財研究所文化財情報研究室 主任研究員)

5. 場所

講 習 会:石川県地場産業振興センター新館

現地実習:志賀町千浦二子塚古墳群

6. 申込

日本文化財保護協会HP(https://www.n-bunkazaihogo.jp/)より

技術研修の趣旨

国土地理院や各都道府県が公開する高解像度地形データ(DEM)と立体地図を用いた古墳や城郭の発見が相次ぎ、その有効性については奈良文化財研究所『遺跡踏査とデジタル技術』(科研費「新しい遺跡を発見する:機械学習による自動地形判読手法の開発」成果)で検証されています。文化庁も「既存の航空レーザー測量データを用いた埋蔵文化財の把握に係る利用マニュアル」を整備しており、既に鳥取県などで遺跡分布の事前把握に活用されています。

日本文化財保護協会では、国土交通省から能登半島の詳細な航空レーザー点群データと赤色立体地図の提供を受け、これを能登半島地震の復興事業による埋蔵文化財調査の事前準備に活用するための取り組みを企画しました。

具体的には、以下のような手順を計画しています。

  • 航空レーザー点群データ・赤色立体地図の画像解析による古墳・山岳寺院・城郭等の検出

  • 上記成果を石川県提供の遺跡地図データと重ね合わせ、未発見・未登録遺跡の可能性ある地点を特定

  • 画像解析と遺跡地図データの検証結果をスマートフォン・タブレットなどの携帯端末に取り込み野外現地踏査に利用する。その際に高精度 GNSS(GPS)位置情報によりデータと現地の精確な位置合わせを可能にする

  • 現地踏査により認識された遺構・遺跡をスマートフォンやデジタルカメラを迅速な 3D 計測により記録、高精度 GNSS(GPS)により位置情報も付与する踏査結果を GIS 上で整理し、即時的に遺跡地図への反映を可能とする

技術研修の社会的意義

この手順により、広域を対象とした埋蔵文化財の事前把握について、高解像度地形データと立体地図により可能性の高い範囲を予め絞り込み、そこに現地踏査を集中させることで客観性を高め効率化することが可能になります。もちろん全ての埋蔵文化財をこの手法で把握できるわけではありませんが、一定の割合について事前把握が進むことにより、人員やスケジュールなどの配分が容易になります。

今後、復興事業の本格化に伴い照会・調査件数の増加が見込まれる能登半島の埋蔵文化財の事前把握について、文化庁がマニュアルで推奨している方法にもとづく取り組み構築を支援することで、公益社団法人として文化財保護に貢献することを目指します。

公益社団法人日本文化財保護協会について

埋蔵文化財の発掘調査、出土遺物や堆積物の科学分析、歴史的建造物や記念物、出土品の修復、復元、保存などの業務に携わる民間調査機関により、国民の共有財産である埋蔵文化財の保護に必要な技術力や専門性の育成向上を目指して設立された我が国初の全国組織で、2004年に発足し、2010 年に内閣府より公益社団法人の認定を受けました。

公益事業として、文化財保護に関する調査・研究、専門技術の育成、最新技術導入などに取り組むことで、埋蔵文化財調査事業の健全な発展を図り、もって我が国の文化芸術振興に寄与することを目的としています。

問合せ先

公益社団法人日本文化財保護協会 事務局

東京都中央区日本橋富沢町 10-13-301

TEL 03-6206-2190

E-mail info@n-bunkazaihogo.jp

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会社概要

URL
http://www.n-bunkazaihogo.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都中央区日本橋富沢町 10-13-301
電話番号
03-6206-2190
代表者名
山口 寛
上場
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資本金
-
設立
2010年04月