単一出品物に特化した「オークション設計コンサルティングサービス」を提供開始

— 経済学理論を用いて、目的に応じたオークション設計を提案 —

株式会社エコノミクス＆ストラテジー（以下「当社」）は、単一出品物（ブランド品・美術品・切手・不動産など）を対象にした新サービス 「オークション設計コンサルティングサービス」 の提供を開始しました。
当社は、経済学の理論に基づき、実務で主流となっている方式に加え、一般にはあまり知られていないオークション手法も含めて、設計パターンを体系的に整理・構築しました。出品者／主催者の個別のニーズ（上振れ重視・下振れ抑制等）と、入札者側のリスク選好を踏まえたうえで、最適なオークション設計をご提案します。

背景：主流方式に残る「収益最大化」への課題

単一出品物のオークションでは、一般に以下の3方式が広く用いられています。

・ファーストプライス方式

・セカンドプライス方式

・競り上げ方式

しかし、従来の主流方式には、収益面での課題が残ります。

セカンドプライス方式・競り上げ方式の課題

落札価格が「上から2番目の評価額」によって決まるため、最高評価者と次点評価者の評価額差が大きい場合、その差に相当する部分を価格へ反映しづらく、出品者にとって機会損失が生じる可能性があります。

ファーストプライス方式の課題

入札者が落札時の支払額を下げるために、戦略的に低く入札する（値下げ入札）意欲が働きやすく、結果として落札価格が伸びず、出品者やオークション主催者の利益が大きく下がるリスクがあります。

当社のアプローチ：　主流“3方式”に限定しない、設計選択肢の拡張

当社は、こうした課題に対し、経済学の理論に基づいて、主流3方式に限らず、一般にはあまり知られていない手法も含むオークション方式を整理し、目的別に使い分け可能な形で体系化しました。
オークション主催者様の以下のような個別のニーズに合わせて、最適なオークション方法・ルールをカスタマイズしてご提案します。

・落札額の上振れを重視したい（想定以上の落札を狙いたい）

・落札額の下振れを抑えたい（想定以下を避け、収益の安定性を高めたい）

・売却確度を高めたい（未落札リスクを下げ、成立率を上げたい）

・参加者の納得感・公正性を重視したい（トラブルや不信感を抑えたい）

想定対象

・ブランド品、切手、不動産、芸術品などを対象とするオークション主催者様

・単一出品物の売却方法を高度化したいオークション主催者様

・オークションルールを見直し、収益性と納得感の両立を図りたいオークション主催者様

また、関連してセカンドプライス方式の従来の課題を改善する新しい手法を開発し、特許出願中です。（特願2025-244359)

この手法は、各入札者に対して同時に2つの入札額の提示を求める点を特徴とし、セカンドプライス方式が本来有する評価額の正直表明インセンティブを維持しつつ、「落札価格が常に上から2番目の評価額に拘束される」という従来方式の問題を、部分的に解決します。

経済学の知見を用いてオークションのメカニズムを工夫することで、出品者にとってより望ましい落札結果を実現することが可能です。当社は、オークション設計を通じてオークション主催者様の利益に貢献します。

参考資料

当社がご提案可能なオークション設計を、種類別にご紹介する資料です。

・https://economicsstrategy.com/Auctions.pdf

・https://economicsstrategy.com/Auctionsdocument.pdf

出願特許に関連する資料です。

・https://economicsstrategy.com/Auctions2.pdf