中国の発展を牽引する珠江デルタ地区。香港・マカオ・広東省が緊密に連携。5月開催『think GLOBAL, think HONG KONG』内の「広東省・香港経済融合への展望」分科会への参加者募集中
中国珠江河口の香港・マカオ・広東省を結ぶ三角地帯を中心とする地域、珠江デルタ地区は、中国の最も重要な経済センターとしての機能を果たしつつある。中国政府は2009年1月に「珠江デルタ地区発展計画(2008~2020年)」を発表、香港・マカオ・広東省の3地域がこれまで以上に緊密に連携することにより、珠江デルタ地区を「世界的な競争力を備えたアジア太平洋地域で最も活力ある地域」とする方針を打ち出した。2020年にはこの地域をニューヨーク・ロンドン・東京を凌ぐところにしようという計画である。
国務院(中国政府)傘下の国家発展・改革委員会が発表した「珠江デルタ地区発展計画」は、広東省の9都市(広州、深圳、珠海など)と香港・マカオの2特別行政区を一体化して発展させることを目的としている。「この計画は、香港・マカオ・広東省の緊密な連携を強調していますが、注目されるのは中国政府がこのような地域協力を初めて国家戦略に加えたことです」と、約3000社の会員企業を抱える香港工業総会のロイ・CP・チャン主席は力説する。
では、なぜ今、珠江デルタ地区が脚光を浴びているのか。一言で言えば、香港と周辺地域を融合することにより、それぞれの地域が持つメリットの相乗効果を期待できるからだ。「香港はこれまで珠江デルタ地区のハブの機能を果たしてきただけに、この融合は大きな効果が期待できます」と、香港貿易発展局のレイモンド・イップ副総裁は説明する。
中国市場への進出を目指す日本企業に、香港は様々なスプリングボードを提供している。例えば、世界の多くの企業が注目しているものに、信頼できる法制度がある。長い英国統治の影響により権利と義務の意識が強く、確固とした法制度が整備されているからだ。しかも、世界で最も自由な経済システムを堅持しており、ビジネスのやりやすさにも定評がある。さらに、人的資源も豊富なのだ。
一方、広東省などは、30年以上に及ぶ中国の改革開放政策で「改革モデル」の役割を果たしてきた。「広東省は質の高い製造業の拠点としての地位を確立し、世界への輸出基地になっています。現に、同省の輸出額は中国で最大です」と、イップ副総裁は指摘する。それに加え、「GDPを尺度にすると、広東省は中国全体の約8分の1を占め、しかもGDP成長率は2ケタを続けています。中国の富裕層がここに集中しており、消費市場としても中国最大です」と指摘されるように消費市場としての魅力もある。
「珠江デルタ地区発展計画」は、産業の高付加価値化を強く打ち出している。「この計画は、珠江デルタ地区を先端的な製造業と近代的なサービス業の世界に冠たる拠点とすることに焦点を当てています。言い換えれば、人件費などコストの上昇や産業公害といった課題に本格的に取り組む姿勢を示しているわけです」と、チャン主席は強調する。
また、発展計画は香港・マカオ・広東省が協力関係を深めることにより、珠江デルタ地区における先進的サービス産業の優先的な発展を掲げている。特に、広東省をサービス産業の試験区と位置づけ、香港の先進的なサービス業をモデルとして発展させることを盛り込んだ。計画は、珠江デルタ地区のGDPに占めるサービス産業の比率を2020年に60%に高める方針を明示している。
香港・マカオ・広東省の連携強化では、交通・情報インフラの連結、エネルギー基盤の共有、水資源の共通化などの推進が強調されている。香港を拠点とする 国際的な企業グループ、新華集団の会長で、丸紅・東急不動産・角川ホールディングス等多くの日本企業と中国でのビジネスを手掛けるジョナサン・チョイ博士 は「実際、交通のインフラ整備は急速に進んでいます。高速鉄道と高速道路という陸路、5つの空港を持つ空路、そして広州港、深圳港、珠海港といった海路、 いわば陸・空・海の交通インフラが革新されつつあります。注目したいのは、このような交通インフラの整備が1つの監督機関のもとに置かれていることです」 と力説する。
さらに「重要なのは、広東省をはじめとする珠江デルタ地区に多くの自主権が与えられていることです。これに支援され、この地域における交通、情報をはじめとするインフラ整備はこれから急速に進むはずです」と、チョイ博士は展望する。
成長する中国市場にビジネスチャンスを求める日本企業にとって、香港活用のメリットをよく理解するには、香港貿易発展局が5月に日本で開催する「think GLOBAL, think HONG KONG」シンポジウムに参加するのがベストだ。分科会の「広東省・香港経済融合への展望」(珠江デルタ拡大経済圏)では、珠江デルタ地区が高付加価値産業などをどのような形でサポートするかが具体的に紹介される。日本のビジネスリーダーにとって、このシンポジウムは、経営戦略策定などにつながる絶好の機会だといえる。
『think GLOBAL , think HONG KONG』について
香港貿易発展局は、日本での最大のプロモーションキャンペーンとなる「think GLOBAL, think HONG KONG」を5月13日から19日まで東京、大阪にて開催。2000名以上の日本の財界リーダー、中小企業経営者、政府高官が参加予定で、香港、日本からの著名なスピーカーが登壇し、2つのメインシンポジウム、6つのテーマ別分科会が開催されるほか、多彩な交流イベントを実施。アジア、特に中国本土での新たなビジネスの機会を求める日本企業にとっての香港活用のメリットを体感する機会である。
申し込みはこちらまで(入場無料)
think GLOBAL, think HONG KONG Website:
http://www.thinkglobalthinkhk.com/jp/index.htm
■香港貿易発展局について
香港貿易発展局(Hong Kong Trade Development Council)は、香港の対外貿易促進を目的に1966年に設立された準政府機関で、世界40以上の都市に事務所を開設しています。香港の企業やサービスを利用したビジネスや、中国・アジアへのビジネスの拠点としての香港活用を支援しています。
国務院(中国政府)傘下の国家発展・改革委員会が発表した「珠江デルタ地区発展計画」は、広東省の9都市(広州、深圳、珠海など)と香港・マカオの2特別行政区を一体化して発展させることを目的としている。「この計画は、香港・マカオ・広東省の緊密な連携を強調していますが、注目されるのは中国政府がこのような地域協力を初めて国家戦略に加えたことです」と、約3000社の会員企業を抱える香港工業総会のロイ・CP・チャン主席は力説する。
では、なぜ今、珠江デルタ地区が脚光を浴びているのか。一言で言えば、香港と周辺地域を融合することにより、それぞれの地域が持つメリットの相乗効果を期待できるからだ。「香港はこれまで珠江デルタ地区のハブの機能を果たしてきただけに、この融合は大きな効果が期待できます」と、香港貿易発展局のレイモンド・イップ副総裁は説明する。
中国市場への進出を目指す日本企業に、香港は様々なスプリングボードを提供している。例えば、世界の多くの企業が注目しているものに、信頼できる法制度がある。長い英国統治の影響により権利と義務の意識が強く、確固とした法制度が整備されているからだ。しかも、世界で最も自由な経済システムを堅持しており、ビジネスのやりやすさにも定評がある。さらに、人的資源も豊富なのだ。
一方、広東省などは、30年以上に及ぶ中国の改革開放政策で「改革モデル」の役割を果たしてきた。「広東省は質の高い製造業の拠点としての地位を確立し、世界への輸出基地になっています。現に、同省の輸出額は中国で最大です」と、イップ副総裁は指摘する。それに加え、「GDPを尺度にすると、広東省は中国全体の約8分の1を占め、しかもGDP成長率は2ケタを続けています。中国の富裕層がここに集中しており、消費市場としても中国最大です」と指摘されるように消費市場としての魅力もある。
「珠江デルタ地区発展計画」は、産業の高付加価値化を強く打ち出している。「この計画は、珠江デルタ地区を先端的な製造業と近代的なサービス業の世界に冠たる拠点とすることに焦点を当てています。言い換えれば、人件費などコストの上昇や産業公害といった課題に本格的に取り組む姿勢を示しているわけです」と、チャン主席は強調する。
また、発展計画は香港・マカオ・広東省が協力関係を深めることにより、珠江デルタ地区における先進的サービス産業の優先的な発展を掲げている。特に、広東省をサービス産業の試験区と位置づけ、香港の先進的なサービス業をモデルとして発展させることを盛り込んだ。計画は、珠江デルタ地区のGDPに占めるサービス産業の比率を2020年に60%に高める方針を明示している。
香港・マカオ・広東省の連携強化では、交通・情報インフラの連結、エネルギー基盤の共有、水資源の共通化などの推進が強調されている。香港を拠点とする 国際的な企業グループ、新華集団の会長で、丸紅・東急不動産・角川ホールディングス等多くの日本企業と中国でのビジネスを手掛けるジョナサン・チョイ博士 は「実際、交通のインフラ整備は急速に進んでいます。高速鉄道と高速道路という陸路、5つの空港を持つ空路、そして広州港、深圳港、珠海港といった海路、 いわば陸・空・海の交通インフラが革新されつつあります。注目したいのは、このような交通インフラの整備が1つの監督機関のもとに置かれていることです」 と力説する。
さらに「重要なのは、広東省をはじめとする珠江デルタ地区に多くの自主権が与えられていることです。これに支援され、この地域における交通、情報をはじめとするインフラ整備はこれから急速に進むはずです」と、チョイ博士は展望する。
成長する中国市場にビジネスチャンスを求める日本企業にとって、香港活用のメリットをよく理解するには、香港貿易発展局が5月に日本で開催する「think GLOBAL, think HONG KONG」シンポジウムに参加するのがベストだ。分科会の「広東省・香港経済融合への展望」(珠江デルタ拡大経済圏)では、珠江デルタ地区が高付加価値産業などをどのような形でサポートするかが具体的に紹介される。日本のビジネスリーダーにとって、このシンポジウムは、経営戦略策定などにつながる絶好の機会だといえる。
『think GLOBAL , think HONG KONG』について
香港貿易発展局は、日本での最大のプロモーションキャンペーンとなる「think GLOBAL, think HONG KONG」を5月13日から19日まで東京、大阪にて開催。2000名以上の日本の財界リーダー、中小企業経営者、政府高官が参加予定で、香港、日本からの著名なスピーカーが登壇し、2つのメインシンポジウム、6つのテーマ別分科会が開催されるほか、多彩な交流イベントを実施。アジア、特に中国本土での新たなビジネスの機会を求める日本企業にとっての香港活用のメリットを体感する機会である。
申し込みはこちらまで(入場無料)
think GLOBAL, think HONG KONG Website:
http://www.thinkglobalthinkhk.com/jp/index.htm
■香港貿易発展局について
香港貿易発展局(Hong Kong Trade Development Council)は、香港の対外貿易促進を目的に1966年に設立された準政府機関で、世界40以上の都市に事務所を開設しています。香港の企業やサービスを利用したビジネスや、中国・アジアへのビジネスの拠点としての香港活用を支援しています。
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