データサイエンティストに必要とされるスキルをまとめたスキルチェックリストを初公開
総合人材サービス会社での活用が決定
一般社団法人データサイエンティスト協会(所在地:東京都港区、代表理事 草野 隆史、以下 データサイエンティスト協会)およびスキル委員会(委員長 安宅 和人、副委員長 佐伯 諭)は、データサイエンティストに必要とされるスキルを「データサイエンティスト スキルチェックリスト(以下スキルチェックリスト)」としてまとめ、第1版を公開いたしました。また、昨年12月に公開の「データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベル」について2015年版を発表いたしました。
データサイエンティストは、ビッグデータやIoTを活用する上で不可欠となる職種といわれており、国内においてもその不足が課題となっております。データサイエンティスト協会は、この課題に対し、データサイエンティストという新しい職業が健全に成長をするための環境整備を目的に2013年より活動を行っております。
活動の一環として昨年12月に発表した、「データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベル」は、データサイエンティストとして目指すべき職種像を明らかにしたものでしたが、今回、新たに作成したスキルチェックリストは、各スキルレベルで求められるスキルの内容を具体的に整理したものとなります。
データサイエンティストが有すべきスキルを明確にしたスキルチェックリストがもたらす効果と対象は、以下のとおりです。今後、国内におけるデータサイエンティストの不足と、その定義が曖昧なことにより発生しているさまざまなミスマッチによる社会的損失を解消し、業界の健全な発展に寄与することを期待しております。
■想定する効果と対象
データサイエンティスト協会は、スキルチェックリストを利用した自己診断サービス(データサイエンティスト協会のウェブサイト上でチェックすることで自身のスキルレベルを判定したチェックシートが出力される)の提供を来春に予定しており、総合人材サービス会社の株式会社インテリジェンスの人材紹介部門より、データサイエンティスト職の求人求職において同フォーマットを活用したマッチングに賛同の意を表明いただいております。
株式会社インテリジェンス
キャリアDiv.&メディアDiv. マーケティング企画統括部 エグゼクティブマネジャー 木下 学 様
株式会社インテリジェンス キャリアディビジョン マーケティング企画統括部 データアナリティクス部
マネジャー 大江 信明 様
「通常、人材紹介会社では、企業の人事部様に採用要件をヒアリングし、その要件から求人票を作成します。そして転職希望者様とマッチングの上、求人を案内していきます。今回のスキルチェックリストの利用により、企業への採用要件のヒアリングや、転職希望者のスキルのヒアリングにおいて、項目が統一されることにより、マッチングの向上に役立てることができることを期待しております。また、どのように使用したらより有効に機能するのか、引き続き検討したいと考えております。」
■スキルチェックリスト公開の背景
データサイエンティスト協会の設立の背景と目的
データサイエンティスト協会設立時の状況としては、以下の主な課題がありました。
・バズワードである「データサイエンティスト」という言葉の定義が欠落
・雇い主側の期待に雇われる側のスキルセットが一致しないケースが増加
・若い才能達が、自分をどう訓練し、スキルを身に着けていくべきかわからない
・企業としてこの新しい職種の適切な処遇や活用の方法が未確立
・その他、全般的に情報が不足している
この課題認識を踏まえ、データサイエンティスト協会は、以下の主な目的を果たすために設立されました。
1.この新しいデータプロフェッショナル(「データサイエンティスト」)に必要とされるスキルセットを定義する
2.データサイエンティストの育成と評価のための軸、基準を作る
3.データサイエンティストが相互に接し、情報をやりとりできる環境を提供する
4.社会に対して、データサイエンティスト及びその仕事を啓蒙するとともに、必要な情報を発信する
5.その他、必要な仕組みづくりを推進する
スキル委員会は、昨年公開した上記の「1.スキルセット」に基づき、今回、「2.データサイエンティストの育成と評価のための軸、基準」の作成検討を進め、得られた成果をスキルチェックリストとしてまとめました。
■スキルチェックリストの概要
データサイエンティストのスキルレベル(2015年版)
データサイエンティストのスキルセット(ビジネス力/データサイエンス力/データエンジニアリング力)別に4段階のスキルレベルを定義しています。この1年間の技術・業界の進展を受けて、スキルレベル表を更新しました。
1.業界を代表するレベル :Senior Data Scientist(★★★★)
2.棟梁レベル :Full Data Scientist(★★★)
3.独り立ちレベル :Associate Data Scientist(★★)
4.見習いレベル :Assistant Data Scientist(★)
※★の数はスキルレベルを示します。
※独り立ちレベルより上位レベルは、必ずしも一人が全てのスキルを有する必要はないと考えています。全体を俯瞰してコーディネートする人材は必要ですが、個別のスキルに秀でた人とのチームを組成し、実務にあたることも現実的には多いと思っています。
■スキルチェックストの見方と活用方法
データサイエンティストのスキルセット(ビジネス力/データサイエンス力/データエンジニアリング力)と4段階のスキルレベルにあわせ、各象限におけるデータサイエンティストに必要とされるスキルセットについて、チェックリストを整理しています。
・3つの領域別に判定します。
・”必須”に◯がついているものは、「判定基準を満たしていても、これができないとそのレベルとは認められないもの」として設定しています。
・各レベルの判定基準の目安は、「Full Data Scientist」が50%、「Associate Data Scientist」が60%、「Assistant Data Scientist」が70%を想定しています。
スキルチェックリストは、人材育成や組織マネジメントなどで活用可能です。
・データサイエンティストのスキルレベルの現状把握や、現状から見た強み・弱みの把握
・今後のキャリアアップに向けて、どのような点を強めていけばよいかの把握など
・データサイエンス組織のマネジメントにおける上記育成観点や、採用など
■データサイエンティストのスキル定義の概要
(2014年12月10日発表 プレスリリース「データサイエンティスト協会、データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベルを発表(http://www.datascientist.or.jp/news/2014/pdf/1210.pdf)」より
データサイエンティストに求められるスキルセット:「ビジネス(business problem solving)力」、「データサイエンス(data science)力」、「データエンジニアリング(data engineering)力」
「データの持つ力を解き放つ」というデータサイエンティストのミッションを踏まえ、データサイエンティストに求められるスキルセットは3つあると考えています。(図1参照)
・ビジネス(business problem solving)力:課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
・データサイエンス(data science)力:情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
・データエンジニアリング(data engineering)力:データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装、運用できるようにする力
「データサイエンティストとはデータサイエンス力、データエンジニアリング力をベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」
※ここで「ビジネス」とは社会に役に立つ意味のある活動全般を指します。
※プロフェッショナルとは、体系的にトレーニングされた専門性を持つスキルを持ち、それをベースに顧客(お客様、クライアント)にコミットした価値を提供し、その結果に対して認識された価値の対価として報酬を得る人を示します。
●一般社団法人データサイエンティスト協会について http://www.datascientist.or.jp/
データサイエンティスト協会は、新しい職種であるデータサイエンティストに必要となるスキル・知識を定義し、育成のカリキュラム作成、評価制度の構築など、高度IT人材の育成と業界の健全な発展への貢献、啓蒙活動を行っています。また、所属を超えてデータ分析に関わる人材が開かれた環境で交流や議論をし、自由に情報共有や意見発信ができる場を提供しています。2015年11月現在、50社6団体の法人会員と約3,050名の一般(個人)会員が参画しています。代表理事:草野 隆史(株式会社ブレインパッド 代表取締役会長)、所在地:東京都港区、設立:2013年5月。
以上
*本プレスリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれの権利者の商標または登録商標です。
*本プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
活動の一環として昨年12月に発表した、「データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベル」は、データサイエンティストとして目指すべき職種像を明らかにしたものでしたが、今回、新たに作成したスキルチェックリストは、各スキルレベルで求められるスキルの内容を具体的に整理したものとなります。
データサイエンティストが有すべきスキルを明確にしたスキルチェックリストがもたらす効果と対象は、以下のとおりです。今後、国内におけるデータサイエンティストの不足と、その定義が曖昧なことにより発生しているさまざまなミスマッチによる社会的損失を解消し、業界の健全な発展に寄与することを期待しております。
■想定する効果と対象
想定する対象 | 想定する効果 |
データサイエンティストを目指す人材 | 習得するべきスキルの明確化 |
データサイエンティストを採用する企業 | 獲得したい人材のスキルの明確化・明文化 同スキルの人材の待遇のバラつき解消 |
データサイエンティストの求職者 | 自分のスキルの明示とともに、期待される 仕事のレベルの事前把握 |
データサイエンティストを紹介する企業 | 求職者と求人内容のスキルによるマッチング |
データサイエンティストを育成する 教育機関・企業 |
カリキュラムの明確化 |
データサイエンティスト協会は、スキルチェックリストを利用した自己診断サービス(データサイエンティスト協会のウェブサイト上でチェックすることで自身のスキルレベルを判定したチェックシートが出力される)の提供を来春に予定しており、総合人材サービス会社の株式会社インテリジェンスの人材紹介部門より、データサイエンティスト職の求人求職において同フォーマットを活用したマッチングに賛同の意を表明いただいております。
■本スキルチェックリストに寄せられた声
株式会社インテリジェンス
キャリアDiv.&メディアDiv. マーケティング企画統括部 エグゼクティブマネジャー 木下 学 様
株式会社インテリジェンス キャリアディビジョン マーケティング企画統括部 データアナリティクス部
マネジャー 大江 信明 様
「通常、人材紹介会社では、企業の人事部様に採用要件をヒアリングし、その要件から求人票を作成します。そして転職希望者様とマッチングの上、求人を案内していきます。今回のスキルチェックリストの利用により、企業への採用要件のヒアリングや、転職希望者のスキルのヒアリングにおいて、項目が統一されることにより、マッチングの向上に役立てることができることを期待しております。また、どのように使用したらより有効に機能するのか、引き続き検討したいと考えております。」
■スキルチェックリスト公開の背景
データサイエンティスト協会の設立の背景と目的
データサイエンティスト協会設立時の状況としては、以下の主な課題がありました。
・バズワードである「データサイエンティスト」という言葉の定義が欠落
・雇い主側の期待に雇われる側のスキルセットが一致しないケースが増加
・若い才能達が、自分をどう訓練し、スキルを身に着けていくべきかわからない
・企業としてこの新しい職種の適切な処遇や活用の方法が未確立
・その他、全般的に情報が不足している
この課題認識を踏まえ、データサイエンティスト協会は、以下の主な目的を果たすために設立されました。
1.この新しいデータプロフェッショナル(「データサイエンティスト」)に必要とされるスキルセットを定義する
2.データサイエンティストの育成と評価のための軸、基準を作る
3.データサイエンティストが相互に接し、情報をやりとりできる環境を提供する
4.社会に対して、データサイエンティスト及びその仕事を啓蒙するとともに、必要な情報を発信する
5.その他、必要な仕組みづくりを推進する
スキル委員会は、昨年公開した上記の「1.スキルセット」に基づき、今回、「2.データサイエンティストの育成と評価のための軸、基準」の作成検討を進め、得られた成果をスキルチェックリストとしてまとめました。
■スキルチェックリストの概要
データサイエンティストのスキルレベル(2015年版)
データサイエンティストのスキルセット(ビジネス力/データサイエンス力/データエンジニアリング力)別に4段階のスキルレベルを定義しています。この1年間の技術・業界の進展を受けて、スキルレベル表を更新しました。
1.業界を代表するレベル :Senior Data Scientist(★★★★)
2.棟梁レベル :Full Data Scientist(★★★)
3.独り立ちレベル :Associate Data Scientist(★★)
4.見習いレベル :Assistant Data Scientist(★)
※★の数はスキルレベルを示します。
※独り立ちレベルより上位レベルは、必ずしも一人が全てのスキルを有する必要はないと考えています。全体を俯瞰してコーディネートする人材は必要ですが、個別のスキルに秀でた人とのチームを組成し、実務にあたることも現実的には多いと思っています。
■スキルチェックストの見方と活用方法
データサイエンティストのスキルセット(ビジネス力/データサイエンス力/データエンジニアリング力)と4段階のスキルレベルにあわせ、各象限におけるデータサイエンティストに必要とされるスキルセットについて、チェックリストを整理しています。
・3つの領域別に判定します。
・”必須”に◯がついているものは、「判定基準を満たしていても、これができないとそのレベルとは認められないもの」として設定しています。
・各レベルの判定基準の目安は、「Full Data Scientist」が50%、「Associate Data Scientist」が60%、「Assistant Data Scientist」が70%を想定しています。
スキルチェックリストは、人材育成や組織マネジメントなどで活用可能です。
・データサイエンティストのスキルレベルの現状把握や、現状から見た強み・弱みの把握
・今後のキャリアアップに向けて、どのような点を強めていけばよいかの把握など
・データサイエンス組織のマネジメントにおける上記育成観点や、採用など
■データサイエンティストのスキル定義の概要
(2014年12月10日発表 プレスリリース「データサイエンティスト協会、データサイエンティストのミッション、スキルセット、定義、スキルレベルを発表(http://www.datascientist.or.jp/news/2014/pdf/1210.pdf)」より
データサイエンティストに求められるスキルセット:「ビジネス(business problem solving)力」、「データサイエンス(data science)力」、「データエンジニアリング(data engineering)力」
「データの持つ力を解き放つ」というデータサイエンティストのミッションを踏まえ、データサイエンティストに求められるスキルセットは3つあると考えています。(図1参照)
・ビジネス(business problem solving)力:課題背景を理解した上で、ビジネス課題を整理し、解決する力
・データサイエンス(data science)力:情報処理、人工知能、統計学などの情報科学系の知恵を理解し、使う力
・データエンジニアリング(data engineering)力:データサイエンスを意味のある形に使えるようにし、実装、運用できるようにする力
※この3つのスキルはどの一つが欠けてもいけません。また、この3つのスキルは課題解決のフェーズによって中心となるスキルが変化します。(図2参照)
データサイエンティストの定義
必要なスキルセットの検討の結果、これからの時代に求められるデータサイエンティストを次のように定義しました。「データサイエンティストとはデータサイエンス力、データエンジニアリング力をベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」
※ここで「ビジネス」とは社会に役に立つ意味のある活動全般を指します。
※プロフェッショナルとは、体系的にトレーニングされた専門性を持つスキルを持ち、それをベースに顧客(お客様、クライアント)にコミットした価値を提供し、その結果に対して認識された価値の対価として報酬を得る人を示します。
●一般社団法人データサイエンティスト協会について http://www.datascientist.or.jp/
データサイエンティスト協会は、新しい職種であるデータサイエンティストに必要となるスキル・知識を定義し、育成のカリキュラム作成、評価制度の構築など、高度IT人材の育成と業界の健全な発展への貢献、啓蒙活動を行っています。また、所属を超えてデータ分析に関わる人材が開かれた環境で交流や議論をし、自由に情報共有や意見発信ができる場を提供しています。2015年11月現在、50社6団体の法人会員と約3,050名の一般(個人)会員が参画しています。代表理事:草野 隆史(株式会社ブレインパッド 代表取締役会長)、所在地:東京都港区、設立:2013年5月。
以上
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