協和精工株式会社、 「無垢単結晶ダイヤモンドミル工具」の開発に成功
「超硬材の鏡面仕上げ」ができる「一枚刃」と「二枚刃」のエンドミル工具を2016年以降発売予定
精密工具と時計の製造メーカーである協和精工株式会社(本社:秋田県雄勝郡、代表取締役社長:鈴木豪、以下、協和精工)は、超硬材の鏡面仕上げが可能な「無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具」の開発に成功しました。
「単結晶ダイヤモンド」は同一結晶から構成されているため、焼結体特有の粒子脱落もなく、超硬材の鏡面加工が可能な工具素材として以前より注目されています。しかし、単結晶ダイヤモンドは非常に硬く加工が困難なことや、劈開性※があり、エンドミル工具として使用出来る格子面が限られています。これらの理由から、無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具は、価格が非常に高く、また、エンドミル工具先端が欠けやすいことから市場への普及が遅れていました。
※劈開性(へきかいせい):単結晶特有の現象で、結晶の特定方向に沿って割れやすいこと
そこで、協和精工は独自の特殊レーザー加工技術と研磨技術を開発し、上記の問題を解決しました。これにより、「一枚刃」の無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の製造時間やコストは半減、工具寿命も1.5倍延長しました。
さらに、協和精工は、世界初となる「二枚刃」の無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の開発にも成功しました。
協和精工では、今後1年間のマーケティング期間を設け、液晶用導光板、小型非球面レンズ、フレネルレンズ等を扱う、高度な精密加工技術を必要とするハイエンドなメーカー全般に対し営業を行っていきます。
「一枚刃」ならびに「二枚刃」の「無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具」の発売は2016年以降になる予定です。
[特殊レーザー加工技術の開発]
単結晶ダイヤモンドは非常に硬く、レーザー加工と研磨を併用した生産が主に行われています。レーザー加工は単結晶ダイヤモンドを加工することは優れていますが、加工物を一瞬高温にすることと焦点距離(集光特性)がある為に直進性のある加工は難しくある程度の加工代が必要であります。その上、単結晶ダイヤモンドは高温となった箇所は黒鉛化し硬度が著しく低下する為に黒鉛部の除去が必要であります。この為、仕上げ研磨を長時間行うのが現状です。
しかし昨今のレーザー技術の進歩とともに、弊社が独自にレーザー用に製造した加工装置による加工方法の開発と相まってレーザー加工時の加工代を数ミクロンまで減少させることに成功。単結晶ダイヤモンド工具の製造時間短縮により、工具単価を下げることで今後単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の使用事例が増えることが期待されます。
[研磨技術の開発]
協和精工の特許である電解砥粒研磨※と鏡面研磨技技術の応用により、無垢単結晶一枚刃ダイヤモンドエンドミル工具にチャンファー(面取り)加工を施し、ダイヤモンド工具先端の欠けを減少させました。この結果、非鉄金属の超仕上げ加工に最適なエンドミル工具となり、アルミ、銅の鏡面仕上げから超硬の鏡面加工まで幅広い運用が期待できます。
※電解砥粒研磨:シリコンオイルを溶媒に砥粒となるパウダーを分散させた誘電性の機能性流体を作り、低周波の交流電界を与えて砥粒を配置制御して研磨する方法(特許3595219号)。
【協和精工㈱及び無垢単結晶ダイヤモンドミルに関する問い合わせ先】
協和精工株式会社 担当:小松、高橋
電話:0183-62-4566、FAX:0183-62-2030
メール:komatsu@kyowaseiko.co.jp 、ytakahashi@kyowaseiko.co.jp
【協和精工とは】http://www.kyowaseiko.co.jp/
協和精工株式会社は、1963年東京で精密工具メーカーとして創業。現在の主力事業は「工具製造部門」と「腕時計製造部門」。同社が製造する、精密微細工具、cBN工具、PCDダイヤモンド工具などは金型業界や加工メーカーをはじめ、軽量化が進むスマートフォン、携帯電話、そして自動車のエンジン、航空機、医療機器、注射針の穴開けなどの製造現場で普及。2011年からアルミ加工など非鉄金属向けにPCDスパイラル刃工具の製造・販売を開始。時計製造にもその技術力は活かされ、特にリューズ部分の穴開けに用いる特殊な段付ドリルは時計業界に広く浸透。1996年には、時計の設計開発から製作までの総合時計製作メーカーとなり、2005年「MINASE」(ミナセ)ブランドを創設。精密加工と研磨技術の融合により、世界に誇る高品位の時計を製作。日本独特の匠の技で秋田県皆瀬から世界を目指す。
商号:協和精工株式会社
設立:1963年8月
代表取締役社長:鈴木豪
本社: 〒012-1103 秋田県雄勝郡羽後町林崎字三ツ盛34-1
事業内容:精密刃工具製造販売、腕時計製造販売
【報道関係者問い合わせ先】
協和精工広報代理:エンカツ社 宇於崎(うおざき)、浅井
電話:03-6417-1887、FAX:03-3772-3711、携帯:080-1155-8519(宇於崎)メール:press@enkatsu.jp
【写真キャプション】単結晶ダイヤモンド工具による加工試験「パターントリミング加工」
〇テスト加工環境
・被削材:超硬G6相当
・切削液:セミドライ
・使用工具:単結晶1枚刃ダイヤモンドボールエンドミル(R0.5mm)
〇加工条件
・回転数:30,000rpm
・送り速度:60mm/min
・切込量(軸,径):0.002mm
・加工時間:4時間
・加工面粗さ:Ra:0.05μm
「単結晶ダイヤモンド」は同一結晶から構成されているため、焼結体特有の粒子脱落もなく、超硬材の鏡面加工が可能な工具素材として以前より注目されています。しかし、単結晶ダイヤモンドは非常に硬く加工が困難なことや、劈開性※があり、エンドミル工具として使用出来る格子面が限られています。これらの理由から、無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具は、価格が非常に高く、また、エンドミル工具先端が欠けやすいことから市場への普及が遅れていました。
※劈開性(へきかいせい):単結晶特有の現象で、結晶の特定方向に沿って割れやすいこと
そこで、協和精工は独自の特殊レーザー加工技術と研磨技術を開発し、上記の問題を解決しました。これにより、「一枚刃」の無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の製造時間やコストは半減、工具寿命も1.5倍延長しました。
さらに、協和精工は、世界初となる「二枚刃」の無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の開発にも成功しました。
協和精工では、今後1年間のマーケティング期間を設け、液晶用導光板、小型非球面レンズ、フレネルレンズ等を扱う、高度な精密加工技術を必要とするハイエンドなメーカー全般に対し営業を行っていきます。
「一枚刃」ならびに「二枚刃」の「無垢単結晶ダイヤモンドエンドミル工具」の発売は2016年以降になる予定です。
[特殊レーザー加工技術の開発]
単結晶ダイヤモンドは非常に硬く、レーザー加工と研磨を併用した生産が主に行われています。レーザー加工は単結晶ダイヤモンドを加工することは優れていますが、加工物を一瞬高温にすることと焦点距離(集光特性)がある為に直進性のある加工は難しくある程度の加工代が必要であります。その上、単結晶ダイヤモンドは高温となった箇所は黒鉛化し硬度が著しく低下する為に黒鉛部の除去が必要であります。この為、仕上げ研磨を長時間行うのが現状です。
しかし昨今のレーザー技術の進歩とともに、弊社が独自にレーザー用に製造した加工装置による加工方法の開発と相まってレーザー加工時の加工代を数ミクロンまで減少させることに成功。単結晶ダイヤモンド工具の製造時間短縮により、工具単価を下げることで今後単結晶ダイヤモンドエンドミル工具の使用事例が増えることが期待されます。
[研磨技術の開発]
協和精工の特許である電解砥粒研磨※と鏡面研磨技技術の応用により、無垢単結晶一枚刃ダイヤモンドエンドミル工具にチャンファー(面取り)加工を施し、ダイヤモンド工具先端の欠けを減少させました。この結果、非鉄金属の超仕上げ加工に最適なエンドミル工具となり、アルミ、銅の鏡面仕上げから超硬の鏡面加工まで幅広い運用が期待できます。
※電解砥粒研磨:シリコンオイルを溶媒に砥粒となるパウダーを分散させた誘電性の機能性流体を作り、低周波の交流電界を与えて砥粒を配置制御して研磨する方法(特許3595219号)。
【協和精工㈱及び無垢単結晶ダイヤモンドミルに関する問い合わせ先】
協和精工株式会社 担当:小松、高橋
電話:0183-62-4566、FAX:0183-62-2030
メール:komatsu@kyowaseiko.co.jp 、ytakahashi@kyowaseiko.co.jp
【協和精工とは】http://www.kyowaseiko.co.jp/
協和精工株式会社は、1963年東京で精密工具メーカーとして創業。現在の主力事業は「工具製造部門」と「腕時計製造部門」。同社が製造する、精密微細工具、cBN工具、PCDダイヤモンド工具などは金型業界や加工メーカーをはじめ、軽量化が進むスマートフォン、携帯電話、そして自動車のエンジン、航空機、医療機器、注射針の穴開けなどの製造現場で普及。2011年からアルミ加工など非鉄金属向けにPCDスパイラル刃工具の製造・販売を開始。時計製造にもその技術力は活かされ、特にリューズ部分の穴開けに用いる特殊な段付ドリルは時計業界に広く浸透。1996年には、時計の設計開発から製作までの総合時計製作メーカーとなり、2005年「MINASE」(ミナセ)ブランドを創設。精密加工と研磨技術の融合により、世界に誇る高品位の時計を製作。日本独特の匠の技で秋田県皆瀬から世界を目指す。
商号:協和精工株式会社
設立:1963年8月
代表取締役社長:鈴木豪
本社: 〒012-1103 秋田県雄勝郡羽後町林崎字三ツ盛34-1
事業内容:精密刃工具製造販売、腕時計製造販売
【報道関係者問い合わせ先】
協和精工広報代理:エンカツ社 宇於崎(うおざき)、浅井
電話:03-6417-1887、FAX:03-3772-3711、携帯:080-1155-8519(宇於崎)メール:press@enkatsu.jp
【写真キャプション】「単結晶ダイヤモンドミル」の「一枚刃工具」
【写真キャプション】単結晶ダイヤモンド工具による加工試験「パターントリミング加工」
〇超硬20mmx10mmに加工
〇テスト加工環境
・被削材:超硬G6相当
・切削液:セミドライ
・使用工具:単結晶1枚刃ダイヤモンドボールエンドミル(R0.5mm)
〇加工条件
・回転数:30,000rpm
・送り速度:60mm/min
・切込量(軸,径):0.002mm
・加工時間:4時間
・加工面粗さ:Ra:0.05μm
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