【セミナーレポート】 地球規模の電力ネットワーク構築も可能になる「超伝導直流送電」 再生可能エネルギーの広域活用で持続可能社会の実現を目指す!
2015 年 10 月 27 日(火)、一般社団法人 太陽経済の会(所在地:東京都千代田区、代表理事:山﨑養世)は、学校法人中部大学理事長・総長(太陽経済の会 理事)の飯吉厚夫氏と同大学超伝導・持続可能エネルギー研究センターセンター長の山口作太郎教授、及び同センターの井上徳之教授の 3 名をお招きし、セミナーを開催いたしました。
「超伝導送電技術」は我が国オリジナルの技術開発で、特に直流は送電効率が高く、冷却コストを低くできるため、太陽光発電などの再生エネルギーとの相性の良さがメリットです。超長距離の送電技術として地球規模の電力ネットワーク構築も可能となるので、再生エネルギーの課題である昼夜・天候による不安定さも解決できます。セミナーには、再生可能エネルギー事業、ロジスティクス、運輸、自治体、教育、金融等幅広い分野の方々にお集まりいただき、スマート・グリッドとしての超伝導直流送電が果たす役割について熱い討論が交わされました。
【主催者挨拶】
山﨑養世
太陽経済の会 代表理事
【講演内容】
『超伝導直流送電』による再生可能エネルギーの広域活用
学校法人中部大学 理事長・総長 飯吉厚夫 氏(太陽経済の会 理事)
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター センター長 教授 山口作太郎 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター 教授 井上徳之 氏
中部大学が参加する石狩超電導・直流送電システム技術研究組合(注1)では、経済産業省の委託事業(注2)として、世界最長となる 500m 超伝導直流送電の実証実験に成功し、さらに世界で初めて、太陽光発電所からデータセンターに超伝導直流送電により給電を行いました。直流発電を超伝導直流送電により直流のまま給電する「直流システム」であり、世界初の実証実験の成功となりました。実用化に向けて重要な1歩となる成果です。
送電ロスが少ない(電気抵抗ゼロ)、国や大陸をまたぐグローバルな遠距離送電(超長距離)も可能な超伝導送電技術の特長を活かし、日本列島を縦断する直流送電幹線(50Hz/60Hz でない)を建設すれば、革新的な再生エネルギーの普及が図れるようになります。さらに海外では、サハラ砂漠での太陽光発電をヨーロッパに送電する再生可能エネルギーの利用拡大、天然ガスパイプライン、地中海 LNG タンカールートよりも安全かつ低コスト送電網の整備、さらには航空機への適用も考えられます。すでに中部大学はアルジェリアやチュニジアの大学と協定書を交換し、国際共同研究にも取り組んでいます。
(注1) 石狩超電導・直流送電システム技術研究組合
千代田化工建設株式会社、住友電気工業株式会社、学校法人中部大学、さくらインターネット株式会社により
2014 年 1 月に設立
(注2) 経済産業省の委託事業 「高温超電導技術を用いた高効率送電システムの実証事業」
【講師プロフィール】
飯吉厚夫 氏
学校法人中部大学 理事長、中部大学 総長(太陽経済の会 理事)
2011 年 6 月に学校法人中部大学理事長、中部大学総長に就任。米国プリンストン大学プラズマ物理学研究所客員研究員、京都大学工学部教授、文部科学省 核融合科学研究所長などを経て、1999 年中部大学学長、2005 年同総長。国連中部 ESD 拠点代表なども務める。京都大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、核融合科学研究所名誉教授、未来エネルギー協会名誉会長。文部科学省科学技術・学術審議会委員、国立大学法人評価委員会委員等を歴任。
山口作太郎 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター センター長、教授
三菱電機、核融合科学研究所などを経て 2001 年から中部大学勤務。2001 年中部大学に移籍後、主に超伝導関連技術の研究開発を行う。2006 年に世界初の 20m 長の高温超伝導直流送電実験装置を中部大内で構築し、2010年に 200m級超伝導ケーブル装置、2013 年からは 500m, 1000m の超伝導ケーブルを建設し、研究を継続している。他に、次世代半導体材料 SiC 半導体素子開発の FUPET メンバーとしてインゴットの切断技術開発、高圧直流無発弧スイッチ及び半導体の輸送現象などの研究を行う。
井上徳之 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター 教授
1992 年より文部省核融合科学研究所で、超伝導を用いたプラズマ核融合装置の設計・建設・運転に従事。独立行政法人科学技術振興機構(JST)に所属し、2001 年の日本科学未来館の開館以来、広報・学校連携・科学館連携、国際連携・科学コミュニケーター養成などに携わるともに、核融合科学研究所の客員准教授・特任准教授、筑波大学非常勤講師を務める。
【開催概要】
会期: 2015 年 10 月 27 日(火)18:30~20:30(開場:17:45~)
場所: ベクトルラウンジ(東京都港区赤坂 4-15-1 赤坂ガーデンシティ 18 階)
主催: 一般社団法人 太陽経済の会
「太陽経済」とは、太陽から得られるエネルギーを活用し、技術・英知によって、人類の生存に必要なエネルギー・食糧・水を全人類に行きわたらせることを可能にした新しい経済を意味し、代表理事を務める山﨑養世が提唱した言葉です。太陽経済の会は、「太陽経済」実現のため、理念を普及させるための活動を行う会です。活動内容としては、政策提言、セミナー開催、会員交流、趣旨に合致する研究・企業活動への支援等を行っています。2009 年に太陽経済の会を設立した後、その活動の中から生まれた再生可能エネルギー関連プロジェクトの事業化を目的として、山﨑養世を代表取締役として 2012 年、くにうみアセットマネジメント株式会社が設立されました。
一般社団法人 太陽経済の会 概要
(1) 法人名: 一般社団法人 太陽経済の会
(2) 所在地: 東京都千代田区丸の内 3 丁目 4 番 2 号 新日石ビル 3 階
(3) 代表者: 代表理事 山﨑 養世
(4) 目的: 太陽経済実現のための政策提言・啓蒙・広報・会員交流・研究企業活動支援事業など
(5) 社設立年月日: 2009 年 2 月
(6) 関連グループ: くにうみアセットマネジメント株式会社、株式会社成長戦略総合研究所
(7) ウェブ:
HP:www.taiyo-keizai.com
Facebook:https://www.facebook.com/taiyo.keizai/
(8) お問い合わせ: 一般社団法人 太陽経済の会 事務局 電話番号:03-6212-1919
「超伝導送電技術」は我が国オリジナルの技術開発で、特に直流は送電効率が高く、冷却コストを低くできるため、太陽光発電などの再生エネルギーとの相性の良さがメリットです。超長距離の送電技術として地球規模の電力ネットワーク構築も可能となるので、再生エネルギーの課題である昼夜・天候による不安定さも解決できます。セミナーには、再生可能エネルギー事業、ロジスティクス、運輸、自治体、教育、金融等幅広い分野の方々にお集まりいただき、スマート・グリッドとしての超伝導直流送電が果たす役割について熱い討論が交わされました。
(左から、山口作太郎氏、飯吉厚夫氏、山﨑養世、井上徳之氏)
【主催者挨拶】
山﨑養世
太陽経済の会 代表理事
たくさんのみなさまにご参加をいただきましてありがとうございます。
一般社団法人 太陽経済の会は創立 6 年を迎えましたが、今回の超伝導直流送電のお話は弊会の理念そのものに近いものであります。弊会理事であった科学技術振興機構 理事長 故北澤 宏一先生が 30 年前に取り組まれた「ジェネシス計画:全世界に太陽光発電システムを主とした新エネルギー電力を超電導ケーブルで送電する」ことが今、まさに実証され、実用化が見えてきた、といえるのではないでしょうか。中部大学 理事長・総長の飯吉厚夫先生に今年 6 月に弊会の理事にご就任いただいたのも大変ありがたいご縁でございます。中部大学は超伝導送電技術研究の先駆者あり、メッカであります。今後の再生可能エネルギーの普及、広域活用に関して、最先端技術のエキスパートの先生たちからお話をいただける貴重な機会です。【講演内容】
『超伝導直流送電』による再生可能エネルギーの広域活用
学校法人中部大学 理事長・総長 飯吉厚夫 氏(太陽経済の会 理事)
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター センター長 教授 山口作太郎 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター 教授 井上徳之 氏
中部大学が参加する石狩超電導・直流送電システム技術研究組合(注1)では、経済産業省の委託事業(注2)として、世界最長となる 500m 超伝導直流送電の実証実験に成功し、さらに世界で初めて、太陽光発電所からデータセンターに超伝導直流送電により給電を行いました。直流発電を超伝導直流送電により直流のまま給電する「直流システム」であり、世界初の実証実験の成功となりました。実用化に向けて重要な1歩となる成果です。
送電ロスが少ない(電気抵抗ゼロ)、国や大陸をまたぐグローバルな遠距離送電(超長距離)も可能な超伝導送電技術の特長を活かし、日本列島を縦断する直流送電幹線(50Hz/60Hz でない)を建設すれば、革新的な再生エネルギーの普及が図れるようになります。さらに海外では、サハラ砂漠での太陽光発電をヨーロッパに送電する再生可能エネルギーの利用拡大、天然ガスパイプライン、地中海 LNG タンカールートよりも安全かつ低コスト送電網の整備、さらには航空機への適用も考えられます。すでに中部大学はアルジェリアやチュニジアの大学と協定書を交換し、国際共同研究にも取り組んでいます。
(注1) 石狩超電導・直流送電システム技術研究組合
千代田化工建設株式会社、住友電気工業株式会社、学校法人中部大学、さくらインターネット株式会社により
2014 年 1 月に設立
(注2) 経済産業省の委託事業 「高温超電導技術を用いた高効率送電システムの実証事業」
【講師プロフィール】
飯吉厚夫 氏
学校法人中部大学 理事長、中部大学 総長(太陽経済の会 理事)
2011 年 6 月に学校法人中部大学理事長、中部大学総長に就任。米国プリンストン大学プラズマ物理学研究所客員研究員、京都大学工学部教授、文部科学省 核融合科学研究所長などを経て、1999 年中部大学学長、2005 年同総長。国連中部 ESD 拠点代表なども務める。京都大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、核融合科学研究所名誉教授、未来エネルギー協会名誉会長。文部科学省科学技術・学術審議会委員、国立大学法人評価委員会委員等を歴任。
山口作太郎 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター センター長、教授
三菱電機、核融合科学研究所などを経て 2001 年から中部大学勤務。2001 年中部大学に移籍後、主に超伝導関連技術の研究開発を行う。2006 年に世界初の 20m 長の高温超伝導直流送電実験装置を中部大内で構築し、2010年に 200m級超伝導ケーブル装置、2013 年からは 500m, 1000m の超伝導ケーブルを建設し、研究を継続している。他に、次世代半導体材料 SiC 半導体素子開発の FUPET メンバーとしてインゴットの切断技術開発、高圧直流無発弧スイッチ及び半導体の輸送現象などの研究を行う。
井上徳之 氏
学校法人中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター 教授
1992 年より文部省核融合科学研究所で、超伝導を用いたプラズマ核融合装置の設計・建設・運転に従事。独立行政法人科学技術振興機構(JST)に所属し、2001 年の日本科学未来館の開館以来、広報・学校連携・科学館連携、国際連携・科学コミュニケーター養成などに携わるともに、核融合科学研究所の客員准教授・特任准教授、筑波大学非常勤講師を務める。
【開催概要】
会期: 2015 年 10 月 27 日(火)18:30~20:30(開場:17:45~)
場所: ベクトルラウンジ(東京都港区赤坂 4-15-1 赤坂ガーデンシティ 18 階)
主催: 一般社団法人 太陽経済の会
【太陽経済の会について】
「太陽経済」とは、太陽から得られるエネルギーを活用し、技術・英知によって、人類の生存に必要なエネルギー・食糧・水を全人類に行きわたらせることを可能にした新しい経済を意味し、代表理事を務める山﨑養世が提唱した言葉です。太陽経済の会は、「太陽経済」実現のため、理念を普及させるための活動を行う会です。活動内容としては、政策提言、セミナー開催、会員交流、趣旨に合致する研究・企業活動への支援等を行っています。2009 年に太陽経済の会を設立した後、その活動の中から生まれた再生可能エネルギー関連プロジェクトの事業化を目的として、山﨑養世を代表取締役として 2012 年、くにうみアセットマネジメント株式会社が設立されました。
一般社団法人 太陽経済の会 概要
(1) 法人名: 一般社団法人 太陽経済の会
(2) 所在地: 東京都千代田区丸の内 3 丁目 4 番 2 号 新日石ビル 3 階
(3) 代表者: 代表理事 山﨑 養世
(4) 目的: 太陽経済実現のための政策提言・啓蒙・広報・会員交流・研究企業活動支援事業など
(5) 社設立年月日: 2009 年 2 月
(6) 関連グループ: くにうみアセットマネジメント株式会社、株式会社成長戦略総合研究所
(7) ウェブ:
HP:www.taiyo-keizai.com
Facebook:https://www.facebook.com/taiyo.keizai/
(8) お問い合わせ: 一般社団法人 太陽経済の会 事務局 電話番号:03-6212-1919
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