株式会社ハッシャダイ《日本最高戦略》-第二章- 非大卒向けIT人材育成事業
それは、ある企業の一本の問い合わせから始まった
「2030年、日本のITエンジニアは約80万人の人材不足に陥る」
経済産業省が発表したこのデータ( http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY_report.html )に私たちは驚きを隠せなかった。
“2019年をピークに産業人口の減少傾向が始まり、2030年には約80万人の人材不足に陥る。”
かつて技術大国と呼ばれた日本は、バブル崩壊後の『失われた20年』と呼ばれる期間の経済不況がもたらした人材流出をきっかけとし、現在他国に大きく遅れをとり始めていると言われている。
しかし、多くのIT企業が状況を打破しようと日々研究開発を重ね、素晴らしいプロダクトやサービスを創出しているのは、東京に拠点を置く私たちも数多く耳にし、弊社運営のヤンキーインターンに参加する非大卒、いわゆる第0新卒の若者にとっても、非常に興味を寄せる話題となっている。
しかし、そんな明るい兆しに再び暗雲を立ち込めさせるこの発表は、未来を担う私たち若者が決して目をそらしてはいけない事実なのである。
「ヤンキーインターンからデータサイエンティスト(ITエンジニア)を育てたい」
そんな連絡が、某大手企業からあったのは、2017年の初頭のこと。当時、耳を疑った私たちは何度も「データサイエンティストですか?」と聞き返してしまったことを覚えている。創業時より一部の方々から”第0新卒の人材育成は難しいし事業として成り立たない”との厳しいお声をいただく中で、これまで100名以上の若者を社会に輩出し、彼らの可能性に対しては誰よりも理解を持って事業を進めてきた。しかし、私たちがヤンキーインターンの中で育成を行なってきたのは、主にセールスやビジネス側の知識の習得であり、人材紹介の実績としても多くは営業やマーケターでの就職であった。
こういった中での取り組みということもあり、まずはデータサイエンティストとして就職したいという希望を持った、第0新卒の若者達と連絡をいただいた企業様とで水面下にてプロジェクトをスタートした。
結果としてはタイピングさえまともにできない状況だった彼らが、たった3ヶ月でその某大手企業で求められる水準のスキルを身につけ、就職が決定した。また別企業へもITエンジニアとして就職することができた者もいる。
これは私たちにとって若者の新たな可能性を開くことができた実績であり、今後も当企業とは連携を強めていく方向となっている。
教員なし、成績は問わず、学費も無料。エンジニア養成大学校「42」の日本版を創る
ところで皆さんは、フランスで始まり、シリコンバレーにも新たに作られた学費無料のプログラミング大学「42」をご存知だろうか。この学校には先生も教科書も授業も無い。数千台のiMacが整然と並べられ、日曜から土曜日まで毎日、24時間ずっと開かれている。ピアレビュー、インターン制、プログラミングのプロジェクト、ゲーミフィケーションなどを取り入れ、数年で良質なソフトウェアエンジニアの育成を行うプロジェクトである。すでにこれまで3,000名近くの学生がここでプログラミング学習を行い、たくさんの可能性ある若者が世界からここに集まっている。
昨年の夏、私たちは現地への視察を行い、その空気を体感してきた。若者が自主的に”集まり”・”学び”・”交流する”空間の中で、とてつもない可能性を感じたことを覚えている。この空間をいわゆる第0新卒に提供することができれば、どれほどの価値を生み出すことができるのか、想像するだけでワクワクする。
実際に仕組みとして出来上がりつつある42の事例を活かし、私たちが持つヤンキーインターンで得たノウハウを掛け合せれば、日本での実現も可能ではないだろうか。
第0新卒のIT人材育成を切り拓く
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。先述の成功は私たちのみならず、日本全体にとって大きな一歩になると確信しています。そこで私たちは、この度、他の企業様が行なっていない第0新卒市場向けに、IT人材育成のカリキュラム提供を行なっていく方針を固め、当事業に数億規模で投資を行なっていくことを決定しました。
これに伴い、既存のコースを『yankee.business』と名称を変え、今回から始動するエンジニア育成のコースを『yankee.hacker』として新たにスタートいたします。
合宿型の3ヶ月のプログラミング育成により一気にエンジニアとして成長し、これからの日本の未来を切り拓く可能性ある人材になることが可能となります。
12月から開始した参加者の募集では既に3月までの参加者が定員に達しており、4月以降も続々とエントリー希望をいただいております。
そして私たちは、この事業がハッシャダイの力だけでは成功しないということも理解しています。
・可能性を持った若者が自分たちの未来に関心を持つこと
・当事業への協力リソースを持った企業様に関心を持っていただくこと
・当事業で成長した若者を理解ある企業様に受け入れていただくこと
この三つがあってやっと成り立つ社会システムだと思っています。
興味関心を持っていただけましたら、各企業様、メディア様、是非ともご連絡いただけますと幸いでございます。
「この国には何でもある。だが、希望だけがない。しかし、そこにハッシャダイがいる。」
産業構造の変化が早すぎることが、逆に若者の追い風になっています。そのそばに私たちが寄り添い、若者たちと更に、可能性と闘って参ります。
( 希望のエクソダス / 村上龍 より一部抜粋)
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