「夏休み明けの不登校・自殺をゼロに」
ネットの小中学校「クラスジャパン学園」が文部科学省と合同イベントを実施
文部科学省通知「不登校時の自宅学習を学校の出席扱いとできる」を活用した公民連携対策のプレゼンテーションが都内でおこなわれた
2019年8月26日、東京駅に隣接する朝日生命ビル内の「大手町サンスカイルーム」にて、「新学期直前特別プレゼンテーション」として、クラスジャパン教育機構が主催するイベントが開催された。
会の冒頭ではまず、文部科学省の柴山昌彦大臣の祝辞が紹介され、その後、今年の7月に開校した”ネットの小中学校”「クラスジャパン小中学園」の原田隆史校長から、イベントのコンセプトが説明された。夏休み明けにもっとも増える不登校や自死をゼロにするために、大人たちが本気で考えて行動しなければならないことを強調した。
続いてゲストスピーチとして、自身の不登校経験をもとに、全国の不登校児童・生徒への支援活動「#不登校は不幸じゃない」などを展開する小幡和輝氏からのプレゼンテーションがおこなわれた。子どもの関心にもっと大人が寄り添うことの大事さや、息苦しさを感じる子どもたちが自分の「居場所」を見つけるために、大人はどんな「視点」をもってサポートすべきなのか、自身の取り組み紹介を交えて来場者に伝えていった。
その後、文部科学省の廣石孝課長補佐(初等中等教育局児童生徒課 )から、イベントのタイトルでもある「不登校時の自宅学習を学校の出席扱いとできる」と題した文部科学省通知についての説明がおこなわれ、具体的な制度のスキームや、ここ数年の利用状況などについてのプレゼンテーションがおこなわれた。
直近の2017年度にこの通知要件を活用した事例は149件(文部科学省初等中等教育局児童生徒課)となっており、日本全国の不登校児童・生徒数144,031人(文部科学省)と大きな開きがある一方で、現在各地で、この制度を活用した不登校児童・生徒を支援する取り組みの輪が、小規模ではあるが着実に広がっている。
会の終盤では、その制度の活用事例について、学校として西会津中学の五十嵐正彦校長から、行政として尼崎市教育委員会事務局の嶋名雅之課長から、民間教育機関としてクラスジャパン小中学園の宮下ありさ主任教諭からそれぞれ発表があり、実際に子どもたちに向き合っている現場からの手ごたえを伝えていった。
最後に、「各分野で活躍するリーダーからのメッセージ」として、日本PTA全国協議会の元副会長であり、全国学習塾協会の安藤大作会長から、全国のネットワークを生かしてさらにこの波を大きくしていくことの決意を、また「渋谷papamamaマルシェ」の実行委員も務める渋谷区議会の神薗麻智子議員からは、自治体による支援活動の加速について、それぞれメッセージが寄せられた。
来場者数は会場のキャパシティの上限に近い80名が出席し、さらに「クラスジャパン公式Facebookページ」ではWeb中継が公開され、ライブだけでリーチは1,370名を超えた。
文部科学省の通知要件に対応した”ネットの小中学校”「クラスジャパン小中学園」の出願・資料請求は通年を通し、公式ホームページにておこなわれている。また、文部科学省の制度説明資料など、イベント内で扱われた資料も、ホームページにて公開されている。
https://www.cjgakuen.com/
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