給食献立のアレルゲンが一目でわかる「あんしん給食管理」サービス 福岡市のオープンデータを活用した実証実験として開始
今回の「あんしん給食管理」により、利用者には次のメリットがあります。
- 給食献立にアレルゲンが含まれていることを事前に知ることができます
- 日付を指定して給食献立とアレルゲンを確認することができます
【背景】
福岡市の児童の3.1%は食物アレルギーがあります。食物アレルギーのある児童の保護者は、市が毎月配布する「詳細献立表」をもとにアレルゲンのチェックを行なっています。しかし、目視での確認作業は大きな負担となるだけでなく、アレルゲンのチェック漏れにより深刻な結果を招く恐れもありました。
ISIT、福岡市及びLINE Fukuokaは、オープンデータの利活用促進を目的に実証実験協定を締結しており、その取組みの第一弾として、学校給食献立におけるアレルゲンチェックという社会的課題を解決するために、オープンデータを利活用した新しいサービスとして「あんしん給食管理」を開発いたしました。
【サービス概要】
利用者が児童の小学校名とアレルゲン、メッセージの受信時間を設定しておくだけで、給食献立に加え、アレルゲンが含まれる日はアレルゲンの情報もあわせてLINEで事前に通知を受け取ることができます。食物アレルギーがない場合でも、小学校名と受信時間を設定すれば、給食献立情報を受け取ることができます。さらに、LINE公式アカウントのトップ画面からメニューを順次選択し、日付を指定することで、その日の給食献立とアレルゲンを調べることも可能です。
「あんしん給食管理」開発における3者の役割は次のとおりです。
- 福岡市:小学校給食献立のオープンデータ公開
- ISIT:小学校給食献立にアクセスするためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)開発
- LINE Fukuoka:福岡市LINE公式アカウントにおける「あんしん給食管理」アプリケーション開発
【今後の展開】
政府は自治体に対してオープンデータとして公開を推奨するデータを「推奨データセット」として定めるとともに、民間企業によるオープンデータを活用したサービスの創出にも努めており、学校給食献立も推奨データセット化が議論されています。今回の「あんしん給食管理」サービスは、市民にとって有意義でわかりやすい推奨データセットの先進的な利活用事例として、さらなるオープンデータ公開と利活用の促進が期待できます。さらに今回のサービス開発は、福岡市(オープンデータ)、ISIT(API)、LINE Fukuoka(アプリ)という多様な主体がそれぞれの長所を組み合わせて実現したオープンイノベーションの成功事例としても大いに意義があります。
ISITは政府の方針のもと、従来からオープンデータの利活用を促進するためAPI開発を進めており、「BODIK DX API」(ボディック・ディーエックス・エーピーアイ、https://dx.bodik.jp/services/api/)として14種類のオープンデータのAPIを既に公開しています。ISITは今後もオープンデータAPIの整備を進めるとともに、APIを活用した新しいサービスの創出にオープンイノベーションの手法で挑戦し続けます。
【公益財団法人九州先端科学技術研究所 概要】
名 称:公益財団法人九州先端科学技術研究所(理事長:貫 正義)
所在地:福岡市早良区百道浜2丁目1番22号 福岡SRPセンタービル5階
設立日:1995年12月25日設立
主な事業内容:情報通信技術分野及びナノテクノロジー分野を研究。2013年4月よりBODIK (ビッグデータ&オープンデータイニシアティブ九州)の活動を始め、地方自治体のオープンデータ公開の推進と利活用のためのAPI基盤を開発。2020年1月から福岡を中心に地場企業と地域全体のデジタルトランスフォーメーションを推進するBODIK DX事業を開始。
https://www.isit.or.jp/
https://dx.bodik.jp/
【本件に関する問い合わせ先】
公益財団法人九州先端科学技術研究所
担 当:BODIK担当ディレクタ 東(あずま)
電 話:092-852-3453
E-mail:bodik-dx@isit.or.jp
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