日本野鳥の会 オリジナル小冊子『おかえりオオジシギ』を北海道内の小学校に無料配布

公益財団法人日本野鳥の会は、主に北海道で繁殖をする渡り鳥である準絶滅危惧種オオジシギについて子供たちに知ってもらうため、また、オオジシギを通じて、郷土の自然に目を向け、そこに住む生き物たちの素晴らしさを伝えるために、小冊子『おかえりオオジシギ』を道内の小学校に無料で配布します。

2018年度は道内の33市町村・398校の児童約3万1千人に配布しました。大変好評だったことから、今年度はさらに範囲を広げ、50以上の市町村へ配布します。
■冊子の概要


【内容】対象:小学校4年生以上

 

オオジシギとはどんな鳥なのか、日本とオーストラリアを渡る一年の暮らしやオオジシギの探し方などを富士鷹なすび氏のイラストを使って楽しく親しみやすく解説。
18cm×10.5cm中綴じ製本/オールカラー/全20ページ

【構成】
オオジシギとは/オオジシギの一年/北海道での暮らし/渡り・数の調査/オオジシギを探してみよう/みんなにできること

【協賛】
生活協同組合コープさっぽろ/トヨタ自動車株式会社/日本製紙株式会社/北海道テレビ放送株式会社

■主な配布先
札幌市・石狩市・北広島市・江別市・恵庭市・千歳市・函館市・小樽市・苫小牧市・厚真町・安平町・岩見沢市・滝川市・砂川市・芦別市・赤平市・歌志内市・新十津川町・浦臼町・秩父別町・雨竜町・上砂川町・旭川市・羽幌町・利尻町・利尻富士町・帯広市・池田町・豊頃町・幕別町・浦幌町・大樹町・音更町・釧路市・弟子屈町・釧路町・標茶町・白糠町・厚岸町・浜中町・鶴居村・根室市・別海町・標津町・中標津町・羅臼町・北見市・斜里町・小清水町・遠軽町(他)

※上記以外の市町村でも、ご希望の小学校(北海道内のみ)には配布いたします。教育委員会もしくは小学校経由で下記にお問合せください。
 

昨年度の苫小牧市立ウトナイ小学校での贈呈のようす昨年度の苫小牧市立ウトナイ小学校での贈呈のようす


■「日本野鳥の会」について
 「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然の素晴らしさを伝えながら、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現をめざして活動を続けている自然保護団体です。
 野鳥保護区を拡大し、シマフクロウやタンチョウなどの絶滅危惧種の保護活動を行なうほか、野鳥や自然の楽しみ方や知識を普及するため、イベントの企画や出版物の発行などを行なっています。会員・サポーター数は約5万人。野鳥や自然を大切に思う方ならどなたでも会員になれます。

<組織概要>
組織名 :公益財団法人 日本野鳥の会
代表者 :理事長 遠藤孝一
所在地 :〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
創立  : 1934(昭和9)年3月11日 *創立85周年の日本最古にして最大の自然保護団体
URL  : https://www.wbsj.org/


……………………
<資料>
■道民には身近? オオジシギとはどんな鳥


 オオジシギは、北海道を主な繁殖地とし、本州や九州、ロシア極東の一部でも繁殖するシギの仲間です。夏の終わりころ南半球のオーストラリアまで移動して越冬し、春になるとまた北海道へ戻ってきます。体長は約30cmとハトより一回り小さい程度の大きさで、体重は170gほどです。

 道内では、畑や牧草地、草原など身近な環境に生息しています。5月頃、求愛のために草原や湿原の上空で「ザザザザザーッ」と大きな音を鳴らしながら急降下を繰り返すディスプレイ飛行が特徴的で、別名「カミナリシギ」とも呼ばれています。オオジシギという名前を知らなくても、そのディスプレイを見たことのある人は多いかもしれません。アイヌ語では「チピヤクカムイ」と呼ばれ、古くから親しまれてきました。しかし、身近な鳥であった彼らも、いつの間にか数が減っています。

 環境省版レッドリストでは、本州中部で生息地が減少しているという理由から準絶滅危惧種(NT)となっています。当会の2017年の調査では、苫小牧市の勇払原野で17年前と比較して個体数が3割減少したことがわかりました。オーストラリアでも越冬数が減少しているとされていますが、近年は調査が行なわれていないためよくわかっていません。また、渡りの主要な中継地も把握されていないなか、渡りの際に利用すると考えられる内陸の湿地の減少も懸念されています。

■日本野鳥の会のオオジシギ保護調査プロジェクト
 日本野鳥の会は、事業のひとつとして、野鳥とその生息地の保護を通じた生物多様性の保全を進めています。そのなかで「ウトナイ湖と北海道の自然保護に役立ててほしい」という意志のご遺贈があったことをきっかけに、オオジシギを保護するプロジェクトを2016年度より開始しました。

 オオジシギを対象とした理由は、①世界的に見ても繁殖期の分布域がほぼ北海道のみと非常に狭い②近年個体数の減少が著しいと言われており、絶滅危惧種となる可能性が高い③草原・原野環境に生息する他の鳥類の保護につながる指標種にもなりうる④生息地が開発行為等によって失われやすい⑤ウトナイ湖周辺が非常に重要な生息地である、ためです。

 このプロジェクトでは、明らかになっていないことの多いオオジシギの生態について調査を行ない、その結果をもちいて普及活動や生息地の保全を進めています。

■衛星追跡調査で、渡りのルートを明らかに
 2016年には、衛星追跡用の発信機をオオジシギに装着し渡りのルートを調べ、世界で初めて、オオジシギが北海道苫小牧市からニューギニアまでの太平洋上5000キロメートル以上を、6日間、ノンストップで渡ることを明らかにしました。

 翌2017年には、勇払原野でディスプレイ飛行をしている個体を数え、過去の調査と比較する調査を行ないました。その結果、ウトナイ湖や弁天沼を含む勇払原野西部で77羽が観察され、107羽が記録された2001年と比較して30羽、およそ30%減少していることが明らかになりました。

 2018年は、道内の当会連携団体(支部)の協力を得て全道で個体数調査を行ない、推定個体数 35,000羽、オオジシギの生息には草地や湿地が重要であるという結果がでました。また、全国でもアンケート調査を行ない本州では多くの繁殖地が消失したり、個体数が減っていることがわかりました。

 これらの結果もふくめ、北海道では身近にいても知名度の低い「オオジシギ」を多くの方に知ってもらうために、小冊子「おかえりオオジシギ」を制作し、道内の小学校398校に配布し好評を得ました。また、オオジシギを身近に感じてもらうためにLINEスタンプの販売も開始しました。
 

 

ラインスタンプ画像ラインスタンプ画像


■公益財団法人 日本野鳥の会とは
 1934年(昭和9年)、野鳥研究者で僧侶・詩人・歌人でもあった中西悟堂が創設。創立時のメンバーには、柳田国男、山口蓬春、杉村楚人冠、山階芳麿、黒田長禮など、そうそうたる名が連なる。2019年に創立85周年を迎えた、日本で最古にして最大の自然保護団体で、現在、会員・サポーター約5万人。
 野鳥観察の楽しみや自然保護意識の普及活動を行うと同時に、タンチョウ、シマフクロウなどの絶滅危惧種の保護活動や、生息地の保全活動を展開。各都道府県に全88の支部・連携団体を持ち、各団体はそれぞれの地域での探鳥会や保護活動を担っている。
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