ビジネスパーソンと企業を比較した「働き方・待遇に関する意識調査」 待遇の改善を望むビジネスパーソンに対し、経営者は「内部留保」への利益配分を優先
自社では福利厚生を「十分に整備している」と回答した中小企業は約7割一方、ビジネスパーソンはわずか8.2%
全国60,600店以上の飲食店やコンビニで毎日利用できる福利厚生の食事補助サービス「Ticket Restaurant(R)[チケットレストラン]」を提供する株式会社エデンレッドジャパン(本社:東京都千代田区 代表取締役:マリック・ルマーヌ)は、全国の中小企業に勤める30~50代のビジネスパーソン男女600名と全国の中小企業197社を対象に「働き方・待遇に関する意識調査」を実施しました。
【 調査サマリー 】
■新型コロナウイルスの影響で人件費を削減する中小企業は約30%
3人に1人、ビジネスパーソンの賞与・残業時間が減っている
■導入されている福利厚生
対象者が限定されている不公平感や金額に対する不満が生じる福利厚生の満足度が低い傾向あり
■待遇の改善を望むビジネスパーソンに対し、経営者は「内部留保」への利益配分を優先
「社員への還元を増やす」という回答はわずか6.7%
■生活費の負担が増加したビジネスパーソンは5割以上
一方で経営者の2割以上が、有事の際でも「従業員の生活を保証する必要はない」と回答
■ビジネスパーソンと企業で求める福利厚生が乖離
採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性あり
■現状の福利厚生で十分だと思うビジネスパーソンはわずか8.2%
一方で約7割の中小企業が「自社は福利厚生が十分に整備している」と回答
企業は認識を改め、福利厚生の再整備を行うべきか
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【調査結果】
新型コロナウイルスの影響で人件費を削減する中小企業は約30%
3人に1人、ビジネスパーソンの賞与・残業時間が減っている
・中小企業に対して、新型コロナウイルスの影響でコスト削減を実施・検討している費用を聞いた。
・中小企業のうち3社に1社が人件費の削減を実施・検討している。
・ビジネスパーソンに景気悪化の影響による待遇・働き方の変化をたずねたところ、3人に1人が賞与・残業時間が減ったと回答。
・残業時間の減少により残業代による収入も減ったビジネスパーソンもいるだろう。企業によるコスト削減により、生活が苦しくなっていることが予測できる。
導入されている福利厚生
対象者が限定されている不公平感や金額に対する不満が生じる福利厚生の満足度が低い傾向あり
・ビジネスパーソンに対し自身が勤める企業に導入されている福利厚生について、「非常に満足している」「満足している」「満足していない」「全く満足していない」の4段階でそれぞれ満足度を聞いた。
・特に満足度が低いのは、第1位「住宅手当」、第2位「家族・育児手当」、第3位「食事補助」だった。
・住宅手当や家族・育児手当は、対象者が限定されていて不公平に感じるという意見が、食事補助については「月3,500円は少なすぎる」といった、金額に対する不満が多く寄せられた。
待遇の改善を望むビジネスパーソンに対し、経営者は「内部留保」への利益配分を優先
「社員への還元を増やす」という回答はわずか6.7%
・ビジネスパーソンに、今後、待遇・働き方について自社に望むことを聞いたところ、リモートワークへの移行や残業時間の削減など働き方に関するものよりも、基本給・賞与額のアップや手当・福利厚生の充実といった「待遇改善」を望む声が多い結果に。
・一方、経営者が次回決算時の利益配分で増やしたい項目は、第1位「内部留保」、第2位「設備拡充・新規事業への投資」という結果に。「社員への還元」を増やしたいという回答はわずか6.7%だった。
・働く側と経営者の間に大きなギャップがあることが浮き彫りとなった。
一方で経営者の2割以上が、有事の際でも「従業員の生活を保証する必要はない」と回答
・子供のオンライン授業化、自分や家族のリモートワーク化などで「生活費の負担が増えた」と回答したビジネスパーソンは5割以上。
・負担の増加した人が多いにもかかわらず、今回のような有事の際であっても「従業員の生活を保証する必要はない」と回答した経営者が2割以上。
ビジネスパーソンと企業で求める福利厚生が乖離
採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性あり
・ビジネスパーソンには、転職を考える際に転職先に導入されていてほしい福利厚生について、中小企業には、導入・拡充したい福利厚生をそれぞれ聞いた。
・ビジネスパーソン側の希望と企業側の導入意向で乖離が大きいのは、第1位「食事補助(34.3ポイント差)」、第2位「通勤手当(29.9ポイント差)」、第3位「財形貯蓄制度(28.4ポイント差)」。
・多くの企業が、求職者が重視・求める福利厚生に応えられておらず、採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性がある。
一方で約7割の中小企業が「自社は福利厚生が十分に整備されている」と回答
企業は認識を改め、福利厚生の再整備を行うべきか
・ビジネスパーソンと中小企業に「自社は福利厚生が十分に整備されているか/整備しているか」を聞いた。
・企業側は約7割が「十分に整備されている」と回答。一方、ビジネスパーソンで「十分に整備されている」と評価した人は、わずか8.2%だった。
・福利厚生の種類、内容、整備状況すべてにおいて働く側と企業の認識に大きなギャップがあることが明らかに。企業側はさらに目的意識や従業員のニーズに寄り添う姿勢を持ち、福利厚生・待遇を見直す必要があると言える。
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【専門家の見解】
株式会社エデンレッドジャパン 代表取締役 マリック・ルマーヌ
フランス出身。高級食材輸入販売を手掛けるフレンチF&Bジャパン株式会社の代表取締役、ハイジュエリーブランドのヴァンクリーフ&アーペルジャパンおよびカレラ・イ・カレラの最高経営責任者(CEO)を歴任。2017年7月にエデンレッドジャパンの代表取締役に就任した。以来、ビジネスパーソンの食事動向を収集。同社が提供する食事補助サービス「チケットレストラン」を通し、ビジネスパーソンの食事と健康をサポートしている。
調査第3弾では、戦後最大のマイナス成長見込みなど景気後退感が広がるなか、ビジネスパーソン(従業員)と企業・経営者(雇用者)の双方に、「就業環境を改善しうる要素は何か」を聞きました。立場の違いによる認識の差を把握することで、今後の課題が見える結果となりました。
1.2020年9月時点のコロナ禍の影響について、中小企業の従業員は「賞与や残業時間の減少」、雇用側は「人件費も視野に入れたコスト削減」、どちらも約3割が悪影響を実感しています。
2.導入中の福利厚生のなかで、従業員の満足度が特に低い項目が「住宅手当」「家族・育児手当」「食事補助」でした。手取りが減少傾向にあり、生活に直結する「住む」「育てる」「食べる」費用に対する直接的な補助が望まれており、福利厚生を見直さざるをえない時期に来ていることは、1の影響からもうかがえます。
3.現状の打開策として、従業員の求める「給与や待遇の改善」に対し、雇用側は「内部留保」が最優先であり、「社員(従業員)への還元」を増やすと回答した経営者は6.7%と、1割に届いていません。経営資源の配分方針は経営者の悩みどころです。人件費を投資ととらえて給与を上げたり、社員の福利厚生など非課税の範囲で待遇改善する雇用側の工夫が、中長期的には社員の定着率や帰属意識に影響する、というのが弊社のビジネス上分かってきていますが、景気後退局面では勇気のいる決断です。
4.また、従業員の5割以上が「生活費の負担が増した」と答える一方で、雇用側の回答は分散しており、従業員の生活を守る「必要がある・状況によっては必要がある」と答えた経営者が6割あるものの、2割は「必要ない」と答えています。企業により従業員の処遇の差が拡大する可能性があります。不景気においては、従業員の安定した生活へのニーズは高くなります。優秀な人材の確保という点でも、企業が従業員を守るためにどのようなアクションをとるべきか、再考する時期に来ていると言えます。
5.従業員と企業の意識の違いは、転職先に導入してほしい/自社に導入したい福利厚生にも現れました。従業員(求職者)側が「食事補助」「財形貯蓄制度」拡充を希望しているのに対し、経営者は「通勤手当」導入を重要視しているのは対照的です。中小企業の経営者が過去に導入した福利厚生を見直していない場合は、従業員の離職の遠因になりかねません。自社にそのようなギャップがないか、経営者が福利厚生を見直すよい機会であり、これは昨今欧米で重視されている、従業員や求職者の観点で勤務先企業の魅力度を示す指標「エンプロイヤーブランド」の強化にもつながります。
6.福利厚生の導入度合いの認識の差が大きいのも問題です。従業員と経営者の「十分に整備されている」回答のギャップは、前述の5より大きい60.1ポイントです。景気後退の現在、2で見たような給与の減額分を給与以外で補う手段として、福利厚生の改善がひとつの選択肢です。待遇の改善で従業員満足度を高め、衣食住など生活を保障することで安心して働ける環境を整備し、少しでも業績の回復を早めることが重要と言えます。
今後は、福利厚生を提供すること自体を目的とするのではなく、目的意識をもったうえで従業員の満足度の高い福利厚生を提供し、経営に生かすことがより大事になると考えます。
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【調査背景】
今年は景気悪化のニュースが増え、生活が苦しくなっていると感じる人は多いのではないでしょうか。ビジネスパーソンの生活と企業からのサポートの実態を探るため、全国の中小企業に勤める30~50代のビジネスパーソン男女600名と全国の中小企業197社を対象に「働き方・待遇に関する意識調査」を実施しました。2つの調査を比較し、見えてきたビジネスパーソンと経営者の意識の違い、ギャップについて報告いたします。
※調査主体の「株式会社エデンレッドジャパン」への取材、コメント提供も可能です。
【調査概要】
① ビジネスパーソン向け調査
調査の方法:WEBアンケート方式
調査の対象:全国の中小企業に勤める30~50代の正社員男女(N=600) ※年代・性別均等割付
調査実施日:2020年9月1日~9月2日
調査主体 :株式会社エデンレッドジャパン
② 企業・経営者向け調査
調査の方法:電話調査
調査の対象:①全国の中小企業(N=197)、②197社のうち経営者(N=45)
調査実施日:2020年8月7日~9月4日
調査主体 :株式会社エデンレッドジャパン
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「エデンレッドジャパン調べ」と明記をお願いいたします。
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■株式会社エデンレッドジャパン( https://www.edenred.jp )
株式会社エデンレッドジャパンは、福利厚生制度の一環として食事券および電子食事カード「Ticket Restaurant(R)[チケットレストラン])」の発行代行を中心に事業展開しています。1987年の創業から30年以上、日本における食事補助ソリューションのパイオニアおよびマーケットリーダーで、Edenred(エデンレッド)の100%子会社です。
■Ticket Restaurant(R)[チケットレストラン]食事補助サービス( https://ticketrestaurant.jp/ )
チケットレストランは、全国60,600店以上のレストラン、カフェ、コンビニエンスストアなどの加盟店で利用できる 福利厚生の食事補助サービスです。中小企業から大手企業まで全国2,000社以上の企業への導入実績があります。カードタイプの登場は2016年ですが、前身の食事券タイプを含めると日本で30年以上の実績を持つ国内最大規模の食事補助ソリューションで、利用率99%以上を誇ります。電子食事カード「Ticket Restaurant(R) Touch[チケットレストラン タッチ]」は、株式会社NTTドコモが運営する電子マネー「iD(アイディー)」の端末にかざすだけで利用可能です。Ticket Restaurant(R) はエデンレッドとその子会社の登録商標です。「iD」は株式会社NTTドコモの商標です。
■新型コロナウイルスの影響で人件費を削減する中小企業は約30%
3人に1人、ビジネスパーソンの賞与・残業時間が減っている
■導入されている福利厚生
対象者が限定されている不公平感や金額に対する不満が生じる福利厚生の満足度が低い傾向あり
■待遇の改善を望むビジネスパーソンに対し、経営者は「内部留保」への利益配分を優先
「社員への還元を増やす」という回答はわずか6.7%
■生活費の負担が増加したビジネスパーソンは5割以上
一方で経営者の2割以上が、有事の際でも「従業員の生活を保証する必要はない」と回答
■ビジネスパーソンと企業で求める福利厚生が乖離
採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性あり
■現状の福利厚生で十分だと思うビジネスパーソンはわずか8.2%
一方で約7割の中小企業が「自社は福利厚生が十分に整備している」と回答
企業は認識を改め、福利厚生の再整備を行うべきか
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【調査結果】
新型コロナウイルスの影響で人件費を削減する中小企業は約30%
3人に1人、ビジネスパーソンの賞与・残業時間が減っている
・中小企業に対して、新型コロナウイルスの影響でコスト削減を実施・検討している費用を聞いた。
・中小企業のうち3社に1社が人件費の削減を実施・検討している。
・ビジネスパーソンに景気悪化の影響による待遇・働き方の変化をたずねたところ、3人に1人が賞与・残業時間が減ったと回答。
・残業時間の減少により残業代による収入も減ったビジネスパーソンもいるだろう。企業によるコスト削減により、生活が苦しくなっていることが予測できる。
導入されている福利厚生
対象者が限定されている不公平感や金額に対する不満が生じる福利厚生の満足度が低い傾向あり
・ビジネスパーソンに対し自身が勤める企業に導入されている福利厚生について、「非常に満足している」「満足している」「満足していない」「全く満足していない」の4段階でそれぞれ満足度を聞いた。
・特に満足度が低いのは、第1位「住宅手当」、第2位「家族・育児手当」、第3位「食事補助」だった。
・住宅手当や家族・育児手当は、対象者が限定されていて不公平に感じるという意見が、食事補助については「月3,500円は少なすぎる」といった、金額に対する不満が多く寄せられた。
待遇の改善を望むビジネスパーソンに対し、経営者は「内部留保」への利益配分を優先
「社員への還元を増やす」という回答はわずか6.7%
・ビジネスパーソンに、今後、待遇・働き方について自社に望むことを聞いたところ、リモートワークへの移行や残業時間の削減など働き方に関するものよりも、基本給・賞与額のアップや手当・福利厚生の充実といった「待遇改善」を望む声が多い結果に。
・一方、経営者が次回決算時の利益配分で増やしたい項目は、第1位「内部留保」、第2位「設備拡充・新規事業への投資」という結果に。「社員への還元」を増やしたいという回答はわずか6.7%だった。
・働く側と経営者の間に大きなギャップがあることが浮き彫りとなった。
生活費の負担が増加したビジネスパーソンは5割以上
一方で経営者の2割以上が、有事の際でも「従業員の生活を保証する必要はない」と回答
・子供のオンライン授業化、自分や家族のリモートワーク化などで「生活費の負担が増えた」と回答したビジネスパーソンは5割以上。
・負担の増加した人が多いにもかかわらず、今回のような有事の際であっても「従業員の生活を保証する必要はない」と回答した経営者が2割以上。
ビジネスパーソンと企業で求める福利厚生が乖離
採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性あり
・ビジネスパーソンには、転職を考える際に転職先に導入されていてほしい福利厚生について、中小企業には、導入・拡充したい福利厚生をそれぞれ聞いた。
・ビジネスパーソン側の希望と企業側の導入意向で乖離が大きいのは、第1位「食事補助(34.3ポイント差)」、第2位「通勤手当(29.9ポイント差)」、第3位「財形貯蓄制度(28.4ポイント差)」。
・多くの企業が、求職者が重視・求める福利厚生に応えられておらず、採用・人材定着に悪影響を及ぼしている可能性がある。
現状の福利厚生で十分と思うビジネスパーソンはわずか8.2%
一方で約7割の中小企業が「自社は福利厚生が十分に整備されている」と回答
企業は認識を改め、福利厚生の再整備を行うべきか
・ビジネスパーソンと中小企業に「自社は福利厚生が十分に整備されているか/整備しているか」を聞いた。
・企業側は約7割が「十分に整備されている」と回答。一方、ビジネスパーソンで「十分に整備されている」と評価した人は、わずか8.2%だった。
・福利厚生の種類、内容、整備状況すべてにおいて働く側と企業の認識に大きなギャップがあることが明らかに。企業側はさらに目的意識や従業員のニーズに寄り添う姿勢を持ち、福利厚生・待遇を見直す必要があると言える。
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【専門家の見解】
株式会社エデンレッドジャパン 代表取締役 マリック・ルマーヌ
フランス出身。高級食材輸入販売を手掛けるフレンチF&Bジャパン株式会社の代表取締役、ハイジュエリーブランドのヴァンクリーフ&アーペルジャパンおよびカレラ・イ・カレラの最高経営責任者(CEO)を歴任。2017年7月にエデンレッドジャパンの代表取締役に就任した。以来、ビジネスパーソンの食事動向を収集。同社が提供する食事補助サービス「チケットレストラン」を通し、ビジネスパーソンの食事と健康をサポートしている。
調査第3弾では、戦後最大のマイナス成長見込みなど景気後退感が広がるなか、ビジネスパーソン(従業員)と企業・経営者(雇用者)の双方に、「就業環境を改善しうる要素は何か」を聞きました。立場の違いによる認識の差を把握することで、今後の課題が見える結果となりました。
1.2020年9月時点のコロナ禍の影響について、中小企業の従業員は「賞与や残業時間の減少」、雇用側は「人件費も視野に入れたコスト削減」、どちらも約3割が悪影響を実感しています。
2.導入中の福利厚生のなかで、従業員の満足度が特に低い項目が「住宅手当」「家族・育児手当」「食事補助」でした。手取りが減少傾向にあり、生活に直結する「住む」「育てる」「食べる」費用に対する直接的な補助が望まれており、福利厚生を見直さざるをえない時期に来ていることは、1の影響からもうかがえます。
3.現状の打開策として、従業員の求める「給与や待遇の改善」に対し、雇用側は「内部留保」が最優先であり、「社員(従業員)への還元」を増やすと回答した経営者は6.7%と、1割に届いていません。経営資源の配分方針は経営者の悩みどころです。人件費を投資ととらえて給与を上げたり、社員の福利厚生など非課税の範囲で待遇改善する雇用側の工夫が、中長期的には社員の定着率や帰属意識に影響する、というのが弊社のビジネス上分かってきていますが、景気後退局面では勇気のいる決断です。
4.また、従業員の5割以上が「生活費の負担が増した」と答える一方で、雇用側の回答は分散しており、従業員の生活を守る「必要がある・状況によっては必要がある」と答えた経営者が6割あるものの、2割は「必要ない」と答えています。企業により従業員の処遇の差が拡大する可能性があります。不景気においては、従業員の安定した生活へのニーズは高くなります。優秀な人材の確保という点でも、企業が従業員を守るためにどのようなアクションをとるべきか、再考する時期に来ていると言えます。
5.従業員と企業の意識の違いは、転職先に導入してほしい/自社に導入したい福利厚生にも現れました。従業員(求職者)側が「食事補助」「財形貯蓄制度」拡充を希望しているのに対し、経営者は「通勤手当」導入を重要視しているのは対照的です。中小企業の経営者が過去に導入した福利厚生を見直していない場合は、従業員の離職の遠因になりかねません。自社にそのようなギャップがないか、経営者が福利厚生を見直すよい機会であり、これは昨今欧米で重視されている、従業員や求職者の観点で勤務先企業の魅力度を示す指標「エンプロイヤーブランド」の強化にもつながります。
6.福利厚生の導入度合いの認識の差が大きいのも問題です。従業員と経営者の「十分に整備されている」回答のギャップは、前述の5より大きい60.1ポイントです。景気後退の現在、2で見たような給与の減額分を給与以外で補う手段として、福利厚生の改善がひとつの選択肢です。待遇の改善で従業員満足度を高め、衣食住など生活を保障することで安心して働ける環境を整備し、少しでも業績の回復を早めることが重要と言えます。
今後は、福利厚生を提供すること自体を目的とするのではなく、目的意識をもったうえで従業員の満足度の高い福利厚生を提供し、経営に生かすことがより大事になると考えます。
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【調査背景】
今年は景気悪化のニュースが増え、生活が苦しくなっていると感じる人は多いのではないでしょうか。ビジネスパーソンの生活と企業からのサポートの実態を探るため、全国の中小企業に勤める30~50代のビジネスパーソン男女600名と全国の中小企業197社を対象に「働き方・待遇に関する意識調査」を実施しました。2つの調査を比較し、見えてきたビジネスパーソンと経営者の意識の違い、ギャップについて報告いたします。
※調査主体の「株式会社エデンレッドジャパン」への取材、コメント提供も可能です。
【調査概要】
① ビジネスパーソン向け調査
調査の方法:WEBアンケート方式
調査の対象:全国の中小企業に勤める30~50代の正社員男女(N=600) ※年代・性別均等割付
調査実施日:2020年9月1日~9月2日
調査主体 :株式会社エデンレッドジャパン
② 企業・経営者向け調査
調査の方法:電話調査
調査の対象:①全国の中小企業(N=197)、②197社のうち経営者(N=45)
調査実施日:2020年8月7日~9月4日
調査主体 :株式会社エデンレッドジャパン
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「エデンレッドジャパン調べ」と明記をお願いいたします。
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■株式会社エデンレッドジャパン( https://www.edenred.jp )
株式会社エデンレッドジャパンは、福利厚生制度の一環として食事券および電子食事カード「Ticket Restaurant(R)[チケットレストラン])」の発行代行を中心に事業展開しています。1987年の創業から30年以上、日本における食事補助ソリューションのパイオニアおよびマーケットリーダーで、Edenred(エデンレッド)の100%子会社です。
■Ticket Restaurant(R)[チケットレストラン]食事補助サービス( https://ticketrestaurant.jp/ )
チケットレストランは、全国60,600店以上のレストラン、カフェ、コンビニエンスストアなどの加盟店で利用できる 福利厚生の食事補助サービスです。中小企業から大手企業まで全国2,000社以上の企業への導入実績があります。カードタイプの登場は2016年ですが、前身の食事券タイプを含めると日本で30年以上の実績を持つ国内最大規模の食事補助ソリューションで、利用率99%以上を誇ります。電子食事カード「Ticket Restaurant(R) Touch[チケットレストラン タッチ]」は、株式会社NTTドコモが運営する電子マネー「iD(アイディー)」の端末にかざすだけで利用可能です。Ticket Restaurant(R) はエデンレッドとその子会社の登録商標です。「iD」は株式会社NTTドコモの商標です。
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