【Cheiron-GIFTS 2021 公募開始】NPO法人ケイロン・イニシアチブは、日本国外で挑戦している研究者に帯同する家族のための第2回目となる助成金の公募を開始しました。
また、Cheiron-GIFTS助成金に活用する資金の調達を目指して、クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。
プレスコンタクト: 大場郁子 editor@cheiron.jp
東京|2021年3月23日
日本の研究者が研究の場を海外に置き、国際的に活躍することが難しくなりつつあります。例えば、留学したくても、育児など家族に関する費用は別途捻出する必要があり、家族を帯同することを諦めたり、そもそも留学自体を断念してしまう場合もあります。現在約200万人¹いると推定される日本人研究者の家族の中には、配偶者のキャリアパスや子供の教育、親の介護等の問題で海外留学や研究継続を断念するというような不幸な「家族ブロック」の事例が少なくありません。
こうした家族に関する懸念を払拭し、研究者が安心して研究に打ち込んだり、留学の道を選択したりすることができる環境整備を支援することを目的として、NPO法人ケイロン・イニシアチブは、研究者の家族に向けた助成金制度「Cheiron-GIFTS²(研究者家族留学支援イニシアチブ)」を2020年に創設しました。
Cheiron-GIFTS 2021では、昨年のテーマ「研究者の家族の海外でのキャリアパスの問題」に加え、研究者の親に帯同して海外に暮らす子どもに焦点を当てた「研究者の家族の科学・技術・芸術に関する教育」も支援テーマとして設け、より幅広い悩みに応えることを目指しています。
また、今後さらに多くの研究者家族に経済的支援が行き届くよう、Cheiron-GIFTS 2021年以降の助成金に活用する資金の調達を目指して、クラウドファンディングプロジェクト³を立ち上げました。本プロジェクトは、2021年3月末日までに350万円達成することを目標とし、3月21日時点で40%を達成。100%達成を目指して支援を広く呼びかけています。
創設年である2020年は、「家族のキャリアパス」というテーマに対して、北アメリカ31件 (アメリカ29件、 カナダ2件)、ヨーロッパ8件 (イギリス3件、フランス2件、ドイツ2件、スイス1件) を含む計41件の応募があり、最終的に5家族の提案を採択しました。提案の内容は多岐にわたり、どの研究者家族もそれぞれに切実な問題を抱えていることが明らかとなりましたが、資金に限りがあり5家族に絞らざるをえませんでした。そのため、クラウドファンディングから得たご支援を通して、より多くの家族と課題を助成することを目指します。
Cheiron-GIFTS 2020で第1位に採択された高田望さんご家族からのお言葉:「看護師を辞め2016年に研究者の夫と渡米した当初は米国で何をするか決めかねていましたが、日本人の友人がアメリカ看護助手(CNA)や看護師(Registered Nurse)の資格を取得し病院職を得ている事が刺激になり米国病院で働きたいと思う様になりました。世界がCOVID-19の脅威にさらされている中、医療従事者は身を粉にして日々全力で立ち向かっています。医療職を背景に持つ私は、この未曾有の大惨事をきっかけにして、米国で医療従事者を目指し1人でも多くの命を守る事を決心しました。Cheiron-GIFTSの助成によって、私は海外において新しい夢に挑戦することが可能となりました。この留学支援は資格取得における授業料や子供の保育費になくてはならない資源となります。CNA資格を取得し、米国の病院で働く事で医学、社会に還元できるよう、今後とも日々努力してゆく所存です。私たち一家族の留学の在り方が、今後留学されるご家族への橋渡しとなると信じています。」
Cheiron-GIFTS 2020で第2位に採択された富田 洋平さんからのお言葉:「海外留学での生活は、帯同する家族にとっても、貴重な経験や新たな知見を得ることのできるかけがえのないものである一方で、経済面で家族のステップアップや可能性を制限してしまう側面も持つことも事実です。それは研究者の生活や家族を支援する制度が十分に整っていないことから、私たちを含め、多くの研究者の家族が直面している問題であることを実感しています。留学した本人だけではなく、家族全員が自分のステージで生き生きと暮らすことができるように、それぞれの自己実現に向けての時間を持つことのできるような留学生活が理想であります。その実現を支援するこのような素晴らしい取り組みは、今後も海外留学を目指す研究者とその家族の大きな励みとなることと信じています。」
当法人の外部顧問を務める久保田恵里氏(株式会社メディプロデュース CEO)は、Cheiron-GIFTS 2020の総評として次のように述べています。「研究者に帯同するご家族のキャリアパスと経済的な負担に加え、2020年はコロナという新しい要因が加わり、その中でご自身たちの生き方、在り方を模索されている現状がわかりました。受賞者がこれからどのように歩まれて行くのかも、フォローしたくなる内容でした。」
当法人の理事長を務める足立春那は次のように述べています。「私たちケイロン・イニシアチブは、サイエンスと社会全体、また研究者と一般市民を繋ぎ、世界にイノベーションを起こすという未来を描いています。1人の研究者、1つの研究だけでは世界にイノベーションを起こすことができないかもしれませんが、社会の中のあらゆる立場、あらゆる職業の人の視点が少しずつでもサイエンスに加わっていったなら……。それは大きな波となって革新をもたらすことができると私たちは信じています。この壮大な計画の第一歩として、まずは社会の中で最も研究に近いところにいる「研究者の家族」をサポートすることで科学の発展を後押ししていきます。そして、家族を起点として社会の誰もがサイエンスに参画することができるような仕組みを広げていきたいと考えています。私たちは、研究者の家族の笑顔には、明日を変える力があると信じています。研究者の家族を支えるための一歩として、クラウドファンディングについても、どうぞご支援、ご協力をお願いいたします。」
¹日本の研究者数84万7100人 (2016年総務省統計局) および1世帯当たり人員2.38人 (2015年国勢調査) より概算
²Cheiron Grant Initiative for Families enabling Tomorrow's Science (Cheiron-GIFTS)の詳細情報については以下をご参照ください。
Chieron-GIFTS 2021概要
Cheiron-GIFTS 2021公募要項:https://prtimes.jp/a/?f=d57512-20210324-5933.pdf
ウェブサイト:https://www.cheiron.jp/grant
³Cheiron-GIFTSクラウドファンディングプロジェクトについては、以下のウェブサイトをご参照ください。
ウェブサイト:https://readyfor.jp/projects/cheiron_initiative
NPO法人ケイロン・イニシアチブについて
従来の仕組みを補完する新しいサイエンス推進の取り組みとして、サイエンスに関わるステークホルダーの枠を変えていく、広げていくことを目指して2019年6月に設立。研究を取り巻くステークホルダーと、家族を取り巻く社会的動向を重ね合わせた新たなサイエンス推進のビジョンを共有する国内外の行政、アカデミア・企業の研究者、研究助成機関、学術出版社、医療・法務・会計・ビジネスの専門家、次世代コミュニティの推進者、そして研究者の家族自身が連携して活動を推進している。中心となる活動内容としては、研究者の家族が直面する課題を見える化すると共に、研究者の家族への情報プラットフォームの提供や助成金制度などを通した支援体制を構築。産官学で進められてきたサイエンスを、研究者の家族の立場という新たな視点から支援し、更に枠を広げた産官学民の結集によって推進することを目指して取り組みを始動。
Cheiron-GIFTS について
NPO法人ケイロン・イニシアチブにより2020年に創設されたChreiron-GIFTS(研究者家族留学支援イニシアチブ)は、日本国外の大学や研究機関に所属または所属しようとしている研究者に帯同する家族を対象とした助成金制度です。基礎科学、先端科学、思想・芸術などの分野において幅広く世界で活躍することを目指す研究者を、その家族と共に支援します。
https://www.cheiron.jp/
https://twitter.com/cheironjp
https://www.facebook.com/cheironjp/
https://www.linkedin.com/company/cheironjp
株式会社メディプロデュース は、NPO法人ケイロン・イニシアチブのCheiron-GIFTSの活動に協力しています。
Cheiron-GIFTSによって、海外研究者のフェローシップ・研究費では賄い切れない家族のライフサポートにつながることを願っております。
https://www.mediproduce.com/what_we_do/csr/
https://www.cheiron.jp/partner
日本の研究者が研究の場を海外に置き、国際的に活躍することが難しくなりつつあります。例えば、留学したくても、育児など家族に関する費用は別途捻出する必要があり、家族を帯同することを諦めたり、そもそも留学自体を断念してしまう場合もあります。現在約200万人¹いると推定される日本人研究者の家族の中には、配偶者のキャリアパスや子供の教育、親の介護等の問題で海外留学や研究継続を断念するというような不幸な「家族ブロック」の事例が少なくありません。
こうした家族に関する懸念を払拭し、研究者が安心して研究に打ち込んだり、留学の道を選択したりすることができる環境整備を支援することを目的として、NPO法人ケイロン・イニシアチブは、研究者の家族に向けた助成金制度「Cheiron-GIFTS²(研究者家族留学支援イニシアチブ)」を2020年に創設しました。
Cheiron-GIFTS 2021では、昨年のテーマ「研究者の家族の海外でのキャリアパスの問題」に加え、研究者の親に帯同して海外に暮らす子どもに焦点を当てた「研究者の家族の科学・技術・芸術に関する教育」も支援テーマとして設け、より幅広い悩みに応えることを目指しています。
また、今後さらに多くの研究者家族に経済的支援が行き届くよう、Cheiron-GIFTS 2021年以降の助成金に活用する資金の調達を目指して、クラウドファンディングプロジェクト³を立ち上げました。本プロジェクトは、2021年3月末日までに350万円達成することを目標とし、3月21日時点で40%を達成。100%達成を目指して支援を広く呼びかけています。
創設年である2020年は、「家族のキャリアパス」というテーマに対して、北アメリカ31件 (アメリカ29件、 カナダ2件)、ヨーロッパ8件 (イギリス3件、フランス2件、ドイツ2件、スイス1件) を含む計41件の応募があり、最終的に5家族の提案を採択しました。提案の内容は多岐にわたり、どの研究者家族もそれぞれに切実な問題を抱えていることが明らかとなりましたが、資金に限りがあり5家族に絞らざるをえませんでした。そのため、クラウドファンディングから得たご支援を通して、より多くの家族と課題を助成することを目指します。
Cheiron-GIFTS 2020で第1位に採択された高田望さんご家族からのお言葉:「看護師を辞め2016年に研究者の夫と渡米した当初は米国で何をするか決めかねていましたが、日本人の友人がアメリカ看護助手(CNA)や看護師(Registered Nurse)の資格を取得し病院職を得ている事が刺激になり米国病院で働きたいと思う様になりました。世界がCOVID-19の脅威にさらされている中、医療従事者は身を粉にして日々全力で立ち向かっています。医療職を背景に持つ私は、この未曾有の大惨事をきっかけにして、米国で医療従事者を目指し1人でも多くの命を守る事を決心しました。Cheiron-GIFTSの助成によって、私は海外において新しい夢に挑戦することが可能となりました。この留学支援は資格取得における授業料や子供の保育費になくてはならない資源となります。CNA資格を取得し、米国の病院で働く事で医学、社会に還元できるよう、今後とも日々努力してゆく所存です。私たち一家族の留学の在り方が、今後留学されるご家族への橋渡しとなると信じています。」
Cheiron-GIFTS 2020で第2位に採択された富田 洋平さんからのお言葉:「海外留学での生活は、帯同する家族にとっても、貴重な経験や新たな知見を得ることのできるかけがえのないものである一方で、経済面で家族のステップアップや可能性を制限してしまう側面も持つことも事実です。それは研究者の生活や家族を支援する制度が十分に整っていないことから、私たちを含め、多くの研究者の家族が直面している問題であることを実感しています。留学した本人だけではなく、家族全員が自分のステージで生き生きと暮らすことができるように、それぞれの自己実現に向けての時間を持つことのできるような留学生活が理想であります。その実現を支援するこのような素晴らしい取り組みは、今後も海外留学を目指す研究者とその家族の大きな励みとなることと信じています。」
当法人の外部顧問を務める久保田恵里氏(株式会社メディプロデュース CEO)は、Cheiron-GIFTS 2020の総評として次のように述べています。「研究者に帯同するご家族のキャリアパスと経済的な負担に加え、2020年はコロナという新しい要因が加わり、その中でご自身たちの生き方、在り方を模索されている現状がわかりました。受賞者がこれからどのように歩まれて行くのかも、フォローしたくなる内容でした。」
当法人の理事長を務める足立春那は次のように述べています。「私たちケイロン・イニシアチブは、サイエンスと社会全体、また研究者と一般市民を繋ぎ、世界にイノベーションを起こすという未来を描いています。1人の研究者、1つの研究だけでは世界にイノベーションを起こすことができないかもしれませんが、社会の中のあらゆる立場、あらゆる職業の人の視点が少しずつでもサイエンスに加わっていったなら……。それは大きな波となって革新をもたらすことができると私たちは信じています。この壮大な計画の第一歩として、まずは社会の中で最も研究に近いところにいる「研究者の家族」をサポートすることで科学の発展を後押ししていきます。そして、家族を起点として社会の誰もがサイエンスに参画することができるような仕組みを広げていきたいと考えています。私たちは、研究者の家族の笑顔には、明日を変える力があると信じています。研究者の家族を支えるための一歩として、クラウドファンディングについても、どうぞご支援、ご協力をお願いいたします。」
¹日本の研究者数84万7100人 (2016年総務省統計局) および1世帯当たり人員2.38人 (2015年国勢調査) より概算
²Cheiron Grant Initiative for Families enabling Tomorrow's Science (Cheiron-GIFTS)の詳細情報については以下をご参照ください。
Chieron-GIFTS 2021概要
Cheiron-GIFTS 2021公募要項:https://prtimes.jp/a/?f=d57512-20210324-5933.pdf
ウェブサイト:https://www.cheiron.jp/grant
³Cheiron-GIFTSクラウドファンディングプロジェクトについては、以下のウェブサイトをご参照ください。
ウェブサイト:https://readyfor.jp/projects/cheiron_initiative
NPO法人ケイロン・イニシアチブについて
従来の仕組みを補完する新しいサイエンス推進の取り組みとして、サイエンスに関わるステークホルダーの枠を変えていく、広げていくことを目指して2019年6月に設立。研究を取り巻くステークホルダーと、家族を取り巻く社会的動向を重ね合わせた新たなサイエンス推進のビジョンを共有する国内外の行政、アカデミア・企業の研究者、研究助成機関、学術出版社、医療・法務・会計・ビジネスの専門家、次世代コミュニティの推進者、そして研究者の家族自身が連携して活動を推進している。中心となる活動内容としては、研究者の家族が直面する課題を見える化すると共に、研究者の家族への情報プラットフォームの提供や助成金制度などを通した支援体制を構築。産官学で進められてきたサイエンスを、研究者の家族の立場という新たな視点から支援し、更に枠を広げた産官学民の結集によって推進することを目指して取り組みを始動。
Cheiron-GIFTS について
NPO法人ケイロン・イニシアチブにより2020年に創設されたChreiron-GIFTS(研究者家族留学支援イニシアチブ)は、日本国外の大学や研究機関に所属または所属しようとしている研究者に帯同する家族を対象とした助成金制度です。基礎科学、先端科学、思想・芸術などの分野において幅広く世界で活躍することを目指す研究者を、その家族と共に支援します。
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株式会社メディプロデュース は、NPO法人ケイロン・イニシアチブのCheiron-GIFTSの活動に協力しています。
Cheiron-GIFTSによって、海外研究者のフェローシップ・研究費では賄い切れない家族のライフサポートにつながることを願っております。
https://www.mediproduce.com/what_we_do/csr/
https://www.cheiron.jp/partner
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