2022年度の東大合格発表から推察できる今後の公立・私立校の実力とトレンド
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東京大学は3/10に2022年度(令和4年度)一般選抜(前期日程)の合格者発表を行った。
今年は新たな入試制度・大学入学共通テスト導入2年目の入試でしたが、初年度の昨年と比較すると各科類で合格最低点は約30点ほど低下している。
また文系学部の合格最低点は
文科一類 302.5889点 文科二類 306.1444点 文科三類 305.4111点
となっており文科一類の合格点が最も低いという従来の傾向とは異なる現象が起こっている。
これは昨今の東大生の官僚離れ現象と密接な関係があると思われ、いわゆる文一・国家公務員試験・財務省(官僚)という旧来のエリートコースに魅力を感じない受験生が増加していると言うことが推測できこの傾向は今後も続いていくものと思われます。
一方、理系学部の合格最低点は
理科一類 303.2333点 理科二類 287.3778点 理科三類 347.5111点
となっていて理三が断トツに高いことに変わりはないものの理一と理二の合格最低点に
大きな差があり東大理系学部希望の受験生間では出願先の選択で若干後悔する結果となったケースが多くみられることとなったようだ。
また東大合格発表というと<東大合格者高校別ランキング>が毎年発表されこの時期の
「風物詩」のようになっていますが、今年度の結果は大きな変化・特徴があった昨年と
比較するとあまり変化はなく昨年に見られた新たな傾向を継続しているようだ。
その特徴は
1.開成断トツ1位
今年で40年連続1位。卒業生の2人に1人が東大生ということになる。
2.実質的なトップを争う灘・筑駒
卒業生の人数から考えると実質的なトップ争いはこの2校で、まさに東西の
「横綱」というべき2校(筑駒は学校発表はしていませんが)
3.近年の躍進校の代表格3校
聖光学院・・・・栄光学園と並ぶ神奈川県トップ校であるが東大合格者数という
点では神奈川県下不動のナンバーワン。
西大和学園・・・男女共学化で女子の卒業生が出始めた近年メキメキと合格実績
を伸ばし今年も79名合格。
東大のみならず京大へも多数合格者を出していて灘に続く
関西2位の存在に。現役合格が多いのも魅力。
渋谷教育学園幕張・・・関東圏の男女共学校では文句なく進学実績1位
近年は女子御三家に合格しても「渋幕」へ
進学する生徒も多いと聞く。
4.女子校で絶対的全国トップ
桜蔭・・・・・・・・女子校トップは言うまでもなく男子校を含めても
「合格力」はトップ争い。
今年も東大に77名(うち現役69名 89.6%は驚異的)
さらに最難関の理3(医学部)に10名以上の合格者。
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5.公立高校の復活・躍進続く
日比谷・横浜翠嵐・・・昨年この2校の躍進で注目を集めた「公立高校」
今年も日比谷62名 横浜翠嵐51名と健闘。
この2校以外にも旭丘(愛知)・浦和(埼玉)・西(東京)
等も合格者数で上位に。
<東大合格者高校別ランキング>(番外編)
今年の東大合格者高校別ランキングで特筆すべき学校(赤丸急上昇的な)を挙げると
男子校では東京都市大付属(東京)・女子校では洗足学園(神奈川)でしょう。
東京都市大付属は以前の武蔵工大付属から校名変更後、様々な改革を実施してきたが
その中心の進学実績アップが結果となって出始めている。
今年度は東大合格者13名と急伸している。
洗足学園は神奈川の女子校で昨年も東大合格者を10 名出し注目されたが、今年度も
さらに数字を伸ばし今やフェリス女学院と神奈川県ナンバーワンを競う存在になりつつある。
一般的に東大合格者が2桁出るようになると受験生のレベル(層)がそれまでとはガラッと変わり<第一志望校>として臨んでくる受験生が多くなり結果として学力レベルの高い
生徒が入学してくるようになる。と言われている。
その意味でもこの2校の来年度以降の進学実績には大いに注目をしていきたい。
列挙した中でも公立や女子校の飛躍は学校の進学実績を引っ張る女子生徒である事も推測される。
東大も昨年に続いて2年連続で女子合格率が20%とはいかなかったものの、女性が勉強においても熱心な学生が非常に多い印象である。
将来のキャリアを考えたうえで指導力の高い中学・高校(あるいは中高一貫)の進学先選びは改めて重要な選択であることが伺える。どのような形であれ最難関国立大学合格を掴んだ現役東大生に直接聞けて、学べる機会は都内だけでなく遠隔地に住む学生にとっても有益であるはずだ。
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