黙って遊べる新型ジェスチャーゲーム『MUTERS』10月12日より販売開始

ろう者の視点を盛り込んで“黙る”をもっと楽しく。聞こえる子どもと聞こえない子どもの交流にも活用

NPO法人Silent Voice

 ろう児・難聴児の教育の選択肢拡大を目指すNPO法人 Silent Voice(所在地:大阪市中央区、代表理事 尾中友哉、以下サイレントボイス)は「面白くて 変なことを 考えている」をモットーに広告や体験型イベントの企画・制作を行う株式会社人間(所在地:大阪市西区、代表取締役:花岡 / 山根シボル、以下人間)と共同で、『ジェスチャー泥棒ゲーム MUTERS(以下「MUTERS」)』を発売します。

 本作は、ミュート(声で話さない)状態でジェスチャーを使い「お宝」の情報を伝えあうゲームです。「黙る」というコロナ禍の状況をあえて楽しむルール設定で、マスク着用のまま遊べます。2021年10月12日(火)発売と同時に、限定40個をマスクの影響で意思疎通がしづらいなどの分断が生まれている聴覚支援学校や難聴学級へ寄贈します。

 
  • 「MUTERS」制作の背景
 コロナ禍では、政府が2021年2月に「孤独・孤立対策担当室」を設置するなど新たな孤立が生まれています。
サイレントボイスでは、ろう児・難聴児に向けた塾の運営等を通じてコロナ禍での子どもたちの変化に触れてきました。マスク着用で相手の口元が見えずコミュニケーションが取りづらくなる中で、難聴学級と通常学級の交流企画が相次いで中止となる等、お互いを理解する機会が非常に乏しくなっています。
 一方で、「黙食」などといった「声を出さない」ことの重要性が広がり、校歌を手話で歌うなどの視覚的・身体的なコミュニケーションの意義が相対的に向上しているのもコロナ禍でした。
 この「MUTERS」のミュート(声で話さない)というコンセプトは、コロナ禍の「黙る」という制約にも思える事柄をろう者・難聴者の視点を用いることで、逆に視覚的・身体的なコミュニケーションの広がりとし、それをボードゲームにすることで希薄になった人々の間に新しい交流の形を作り出したいという想いから生まれました。
 サイレントボイスは聴者とろう・難聴者が半数ずつで組織されており、本作ではサイレントボイスの当事者的視点と人間のエンターテイメント視点からボードゲームを制作しました。
 
  • ジェスチャー泥棒ゲーム MUTERS とは

「MUTERS」では2チームにわかれ、4×4の16マスに置かれたお宝を奪い合い、そのポイントを競い合います。お宝を奪うためには仲間からの情報が頼りになりますが、その時間は声で会話することはできません。ジュスチャーや秘密のサインを駆使して、たくさんのお宝を獲得したチームが勝ちとなります。

▼ルール解説動画はこちら▼
 

 

 
  • ゲームの特徴


◯マスクをしながら声を出さずにゲームを行う「サイレント・プレイ」を楽しめる!
「MUTERS」では筆談やジェスチャーでゲーム全体を進めることができるのでマスクをしながら声を出さずにプレイする「サイレント・プレイ」も可能です。

◯声を使わないから、聞こえる・聞こえない子どもが一緒に遊べる!外国人も言語の垣根を超えて楽しめる!
ゲームで使うツールはすべて日本語と英語の説明文を併記し、説明動画は言葉による解説がなくても理解できるよう工夫しています。
年齢や文化、使用する言語、耳が聞こえる・聞こえないといった違いを持った人とも一緒に盛り上がることのできるグローバルなゲームを目指しています。

◯トレジャーカード(お宝)の種類は動物や絵画など、難易度を調整できるから子どもから大人まで遊べる!
できる限り多くの方の交流を生み出せることを目指し、さまざまなトレジャーカードをご用意しました。
例えば、お子さまと対戦する場合は簡単な「動物」や「果物」をお宝に。外国の方と遊ぶ場合は有名な「絵画」をお宝に設定するなど、工夫次第で誰とでも対戦できます。

是非ご家族や職場、学校、国を超えたお友達などとご一緒にお楽しみください。
 
  • MUTERS体験者の声
 

​大阪市立日本橋小中一貫校 柴田清志 校長​大阪市立日本橋小中一貫校 柴田清志 校長

「コロナ禍に大切にしたいコミュニケーションの気づき」
大阪市立日本橋小中一貫校 柴田清志 校長
昨年は入学式や家庭訪問などが相次いで中止となり、全校集会はオンラインに切り替わり給食は黙食など大きな変化がありました。コミュニケーション機会が減少していること、また方法が変わることで相手の反応が見えず「分かってくれているだろう」と済ましてしまうことで、思わぬところで喰い違いや亀裂が生じている場合があります。
私はその中で「理解しようとする気持ち」特に「観察」が重要であると考えています。このMUTERSでは、ゲームの中で自然に「理解しようとする気持ち」を持つことができます。また、声を使わないことによって「観察」を無意識に行うので、終わったあとにただ楽しいというだけではない、いま大切にすべきコミュニケーションの気づきがあります。
 

京都市二条中学校 1年生 加藤亜美華さん京都市二条中学校 1年生 加藤亜美華さん

「交流のきっかけにしたい」
京都市立二条中学校 1年生 加藤亜美華さん

私は中学校の難聴学級に通っています。小学校の時には女子の話し合いの輪の中に入れることが多かったですが、今はマスクで口元が見えないので以前よりも話が聞こえない感覚があり輪の中に入ることはありません。
MUTERSは遊んでいて楽しいと思いました。声を使わないので参加できる人が多いのが良いところだと思います。今はテレビゲームにハマっていますが、いつも行く場所のメンバーで遊ぶためにボードゲームを持っていき楽しもうと思います。
 
  • 企画者のコメント

NPO法人 Silent Voice 代表理事 尾中 友哉(両親がろう者のCODA) / ゲーム企画
私は家庭内に聞こえない両親と聞こえる私を含めた兄妹が居たことから、聞こえる・聞こえないが交流するとはどういうことか、どのような方法が良いのか?に関心を持って生きてきました。コロナ禍になり、とある学校が給食を黙って食べることに対して手話での交流を試みたというニュースを目にしました。普段手話に関心のなかった人々が、その魅力を取り入れ始めたのです。「黙る(声を出さない)」ことは制約ではなく新たな広がりかもしれない。少しでもそういった前向きな気持ちで良いコミュニケーションが生まれるように想いを込めて作りました。
 

NPO法人 Silent Voice 理事 宮田 翔実(ろう者) / ゲーム開発
「MUTERS」には私たちの視覚的かつ身体的なコミュニケーションのエッセンスが詰まっています。私は小学校から聞こえる人と同じ学校で育ってきました。音声中心のコミュニケーション環境では、不安を感じることも多かったです。しかし「MUTERS」では、その環境を変えて対等に遊ぶことができます。対等に楽しい交流ができることで、自分らしさを周囲に知ってもらうことや人との繋がりによってこれまで知らなかった世界を知れる可能性を感じています。発売を機に「MUTERS」があらゆるコミュニケーションの壁をぶっ壊すゲームに育っていくことを心から祈っています。
 
  • 商品詳細
商品名:ジェスチャー泥棒ゲーム MUTERS
発売日:2021年10月12日
価格:5,000円(税抜)
プレイ人数 4~6名 / ゲーム時間 約40分 / 対象年齢 6才以上

商品サイズ:(W)250×(D)250×(H)35㎜ 箱サイズ
商品ページ:https://silentvoice.co.jp/muters
発売ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B09G269VV2

お取り扱いのお問合せはこちら
info@silentvoice.co.jp
 
  • 監修

タンサン株式会社(英称:TANSAN Inc.)
「新しい楽しみをつくる。」京都のボードゲーム制作会社。ゲームに関する企画・設計・ディレクション・デザイン・イラスト・印刷・イベントなど、専門的に行っています。
https://www.tansan.co/
 
  • ゲームデザイン・制作

株式会社人間
「面白くて 変なことを 考えている」をモットーに企画するコンテンツ制作会社。過去には「クソリプかるた」「ブラック企業体験イベント」「鼻毛通知代理サービス チョロリ」「間取ラー」などを企画・制作。
https://2ngen.jp/
 
  • 企画・製造・販売

NPO法人 Silent Voice
ろう者・難聴者の教育や就労環境をアップデートし、社会での活躍を増やすための事業を展開。最大の課題である「コミュニケーションの壁」から価値を生み出す挑戦を続けています。
https://silentvoice.co.jp/

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会社概要

NPO法人Silent Voice

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URL
https://silentvoice.org/
業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府大阪市中央区安堂寺町1-3-12 大阪谷町ビル4F
電話番号
06-4302-5799
代表者名
尾中 友哉
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年01月