亡命作家W.ゴンブローヴィッチの最後の小説『コスモス』ヨーロッパ名門の演劇センター「グロトフスキ研究所」で日本人演出家小池博史が舞台化
2024年3月21日(木)〜24日(日)東京芸術劇場にて逆輸入公演決定!
本作品はポーランドの文化芸術団体・グロトフスキ研究所(※)とブリッジプロジェクトの国際共同制作によって作られたオリジナル舞台作品です。20世紀ポーランドを代表する作家ヴィトルド・ゴンブローヴィッチのノーベル文学賞候補に上がった小説「コスモス」を原作としています。
2023年2月ポーランドにて世界初演を行い、チケットは発売日に即完売、ラジオ取材や各種媒体で取り上げられるなど様々な反響を呼びました。2024年3月にオリジナルキャストと音楽家のヴァツワフ・ジンペルがポーランドから来日、日本人のキャストとスタッフと合流し、東京でパワーアップした「N/KOSMOS -コスモス」をW.ゴンブローヴィッチの生誕120年の年に上演します。また本公演は「2024 都民芸術フェスティバル」現代演劇部門の参加プログラムとして選出されています。
※グロトフスキ研究所:
ポーランドの中心都市ヴロツワフにある舞台芸術の研究所。20世紀演劇の改革者、演出家イェジー・グロトフスキの理念を引き継ぎ、グロトフスキの創作方法、哲学、著書等を継承しています。研究所はヴロツワフ市の文化芸術施設を運営し、世界各国の一級のアーティストが集まり、最先端の俳優トレーニング、演出理論や舞台芸術評論の研究を推進しています。
■ポーランド・グロトフスキ研究所との国際共同制作について
グロトフスキ研究所ではピーター・ブルックなど演劇界の巨匠たちが演出した作品を共同制作してきましたが、「KOSMOS・コスモス」は初めてグロトフスキ研究所が外国の演出家(小池博史・日本)とともに企画段階から創作を行った事業であり、グロトフスキ研究所がヴロツワフ市から委託を受けて、運営する劇場ベーカリーシアターで行った「KOSMOS・コスモス」の世界初演は劇場が2019年に創立されて以来、最高の動員数を記録しました。
■本事業の経緯
2021年9月、ポーランド3都市で実施予定だったインランダィメンション・国際芸術祭に小池博史演出の「新・三人姉妹」が招聘されましたが、コロナウィルス感染拡大のため、オンライン上映に切り替わり、「新・三人姉妹」の公演収録映像と幣団体の他2作品が紹介されました。そこで、フェスティバルの共同主催者であったグロトフスキ研究所が、小池の演出作品に興味を持ったことから、フェスティバルのプロデューサー、ニコデム・カロラクとの間で本企画が持ち上がりました。カロラクは、小池がパパ・タラフマラ時代に演出したポーランドの代表作家、W.ゴンブローヴィッチとブルーノ・シュルツの作品を題材とした舞台を映像で鑑賞していたため、小池の演出によってゴンブローヴィッチの「コスモス」を日本人とポーランド人のバイリンガル公演として制作するアイデアを提案しました。2022年9月、企画が実現に向かい、本公演の出演者オーディションをグロトフスキ研究所主催で行いました。オーディションには100名以上の応募があり、書類選考で20名に絞られ、最終選考者は5名、日本からは小池が選考した3名のパフォーマーが参加、音楽は、ポーランドの現代ジャズシーンを牽引し、エレクトロニック音楽シーンでも勢力を振るうアルトクラリネット奏者のヴァツワフ・ジンペルが名を挙げ、作曲・創作・演奏を担いました。
■作品内容
W.ゴンブローヴィッチは20世紀ポーランドを代表する作家として称賛されていますが、1939年にポーランドを離れてから、1969年南フランスで亡くなるまで、第2次世界大戦やその後ポーランドを支配した社会主義政権の影響で祖国ポーランドに帰ることはできず、南米、ドイツそしてフランスで亡命者として戯曲、小説、批評、エッセーを書き続けました。「コスモス」は1965年フランスで出版されたゴンブローヴィッチの最後の小説にあたり、1967年に国際文学賞を受賞、ノーベル文学賞の候補として選ばれました。
主人公の青年は休息のためワルシャワから田舎町へ行き、とあるゲストハウスに泊まることになる。泊まる部屋の周辺で、不可解と思い込めば思えなくもない出来事が次々と起こります。しかし、それらは妄想によって勝手に関連付けられた出来事とも言えるのですが、青年はそれらをなんらかの事件の予兆だと考え、その出来事を観察しはじめる。しかし、彼の頭の中はそれ以上に、住民の若き夫婦の情事や、夫人の小間使いの唇に支配されていくこととなる。そして、青年が頭で考えることは、次第に混迷していく...。
■コメント・批評
人間の行動の歪みが壮観なまでに表出され、無駄が削ぎ落とされた鋭利さが際立つ舞台!
-ベアタ・ゴルシュカ(批評家)
言葉のやり取りだけに支配されるのではなく、幻想的なプロジェクションと舞台美術が融合し、
すべてが共通の有機体となっている
-ダグマラ・ホイナツカ(批評家、ラジオ・テレビキャスター/ポーランド)
■公演概要
【演目】
小池博史ブリッジプロジェクト & グロトフスキ研究所
「N/KOSMOS-コスモス」
(原作:ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ「コスモス」)
【公演日】(アフタートーク ★)
3月21日(木)19:00開演
3月22日(金)19:00開演 ★
3月23日(土)13:30開演/18:30開演 ★
3月24日(日)14:00開演
【公演場所】
東京芸術劇場 シアターイースト (〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目8−1)
【入場料】(当日券は500円増)
前売券:
一般 5,500円/U25 3,300円/高校生以下 2,800円
【 チケットのお申し込み 】
※全席自由
※3才以下のお子様のご入場はご遠慮ください。
(チケットに関するお問い合わせ:hkbpyoyaku@gmail.com)
◆小池博史ブリッジプロジェクト-Odyssey公式HP:
◆都民芸術フェスティバル公式HP:
https://tomin-fes.com/list/index.html#theater
■スタッフ・出演者
演出・脚本・構成・振付:小池博史
演奏・作曲:ヴァツワフ・ジンペル
出演:松島誠、今井尋也、荒木亜矢子、中島多羅、野村陽介、シルヴィア・H.レヴァンドスカ、マレク・グルジンスキ、カシュカ・ドゥデク、ダビット・バロヤン、アリチア・チルニヴィッチ
美術:山上渡、小池博史
映像:アドリアン・ヤカウスキ、岸本智也
衣装:エディタ・クリシェヴィッチ
人形・小道具:マウゴシャタ・ブラシュカ、森聖一郎
主催:株式会社サイ
共催:グロトフスキ研究所(ポーランド)
協賛:蓑田秀策、ポーランド広報文化センター
後援:外務省、豊島区
都民芸術フェスティバル主催:東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団
■ご取材について
以下のご対応や取材が可能です。制作 黒田・穂坂(080-3097-8330/sai@kikh.com)へご連絡ください。
・公演の撮影/プレス席のご用意/演出家・キャスト・グロトフスキ研究所所長へのインタビュー
■小池博史ブリッジプロジェクトとは
創造力を核に据え、創作、教育、発信を三本柱に各々の連携を生み出そうとするプロジェクト。
舞台作品制作だけでなく映像・写真・インスタレーション・文章などあらゆるメディアを活用した多角的な発信を行なう。またイベント・講演会・ワークショップ・教育プログラムの実施など、“からだを使って考える”事の出来る人材の育成も含め、包括的な視野で世界と時代と文化の架け橋を創り出す為のアートプロジェクトとして日本国内世界各国を舞台に活動する。30作品を7ヶ国にて創作。13カ国で公演。
シアターオリンピック・ベストパフォーマンス賞等を受賞。
■代表取締役・空間演出家 小池 博史(こいけ ひろし)プロフィール
空間演出家・作家・振付家、映画監督、「舞台芸術の学校」代表
1982年より「パパ・タラフマラ」、2012年より「小池博史ブリッジプロジェクト-Odyssey」を主宰。
ジャンルを跨ぐ作品群を18カ国にて85作品を創作。42カ国で公演。
2021年、9年に渡るプロジェクト「完全版マハーバーラタ」を上演。
2023年1~2月、『火の鳥プロジェクト』第一弾「KOSMOS(コスモス)」をグロトフスキ研究所(ポーランド)にて制作&公演。
著書:「ロング グッドバイーパパ・タラフマラとその時代」(2011年、青幻舎刊)
「からだのこえをきく」(2013年、新潮社刊)
「新・舞台芸術論ー21世紀風姿花伝」(2017年、水声社刊)
「夜と言葉と世界の果てへの旅:小池博史作品集」(2018年、水声社刊)
■株式会社サイ 会社概要
当社は舞台作品やイベントの企画制作会社として1990年に設立しました。舞台芸術団体パパ・タラフマラのマネジメント業務をはじめ、ワークショップ事業や展示、グッズ製作事業などを展開しています。2012年パパ・タラフマラの解散に伴い、空間演出家小池博史のプロデュース公演やワークショップ等教育事業、制作業務を請け負っています。
社名 :株式会社サイ
設立 :1990年3月
代表者 :代表取締役 小池 博史
本社 :東京都中野区
事業内容 :舞台作品、文化芸術イベントの企画制作
URL :https://kikh.org/
(Photo: Tobiasz Papuczys)
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