キリスト教・カトリック教会の視覚文化を一望する図鑑『CATHOLICA カトリック表象大全』2月22日発売
東京書籍株式会社は、2023年2月22日(水)に書籍『CATHOLICA カトリック表象大全』を発売いたしました。
<概要>
『CATHOLICA(カソリカ) カトリック表象大全』
■著者:スザンナ・イヴァニッチ
日本語版監修者:金沢百枝
訳者:岩井木綿子
■定価:4,180円(税込)
■B5判上製・256頁・オールカラー
■発行・発売:東京書籍株式会社
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/books/81569
「宝石できらめく聖人の髑髏、街角の聖母像、祭りの山車など、芸術にとどまらないカトリックの視覚文化がここにはある」——金沢百枝(本書「序文」より)
「カトリック芸術は、単なる宗教の副産物ではない。それは――聖書の言葉やミサの儀式同様——宗教そのものだ」——スザンナ・イヴァニッチ(本書「はじめに」より)
著者イヴァニッチは、ケンブリッジ大学において博士号を取得後、現在は英国のケント大学の中世・近世研究センターで近世史の教鞭を執る。近世の中央ヨーロッパにおける宗教と物質文化・視覚文化との関係が専門だが、本書で発揮されているとおり、その興味はグローバルな広がりをもつ。
日本において、キリスト教図像学事典や、建築の解説集、キリスト教文化に関する一般書はあったが、これまで、本書のように、カトリック世界の視覚文化という切り口で一冊にまとまった解説書はなかったように思う。修道会の宗派によって異なる僧服の見分け方、ミサで用いる典礼具の詳細、土着の習俗と一体となった世界各地の祭りなど、カトリック世界のさまざまな側面について、絵解き風の解説ページがおもしろい。選ばれている図版も独特だ。宝石できらめく聖人の髑髏、街角の聖母像、祭りの山車など、芸術にとどまらないカトリックの視覚文化の粋がここにはある。
図版が多いうえ、難解な表現は可能な限り避けたので、最初から読んでもあっという間に最後まで読み終えてしまうにちがいない。しかし、特に読むべき順番はないので、ぱらぱらとページをめくって、興味を引いたところから読み始めるのもよいだろう。いずれにせよ、カトリックの視覚世界の迷宮に耽溺していただけたら嬉しい。
金沢百枝
美術史家、多摩美術大学教授
近世ヨーロッパ史を専門とする英国ケント大学の講師、中世・近世研究センター研究員。ケンブリッジ大学で博士号を取得。研究対象は、実践される生きた宗教、中央ヨーロッパの物質文化・視覚の文化。
著書に、本書の原著書となるCatholica: The Visual Culture of Catholicism (Thames & Hudson, 2022)のほか、Cosmos and Materiality in Early Modern Prague (Oxford University Press, 2021)がある。
日本語版監修者:金沢百枝 かなざわ・ももえ
美術史家(特に中世ヨーロッパ美術)。東京都生まれ。インドで育ち、英国で教育を受けた後、東京大学大学院理学系研究科および総合文化研究科博士課程修了。博士(理学)、博士(学術)。東海大学文学部教授などを経て、2020年より多摩美術大学美術学部芸術学科教授。芸術人類学研究所員。
主な著書に、『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(島田謹二記念学藝賞)東京大学出版会、『ロマネスク美術革命』(第38回サントリー学芸賞)、『イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ』共著(以上、新潮社)など。『工芸青花』(新潮社)でスペイン、フランス、スイスなどのロマネスク美術について連載中。
訳者:岩井木綿子 いわい・ゆうこ
英語ほんやく工房たてよこ屋幹事。筑波大学比較文化学類卒業。第21回BABEL翻訳奨励賞英日部門(1)フィクション最優秀賞受賞。
主な訳書に、サイモン・ブラックバーン監修・熊野純彦日本語版監修『図鑑 世界の哲学者』、DK社編・岡田暁生日本語版監修『図鑑 世界の作曲家』共訳(以上、東京書籍)、クリス・ロバーツ著『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』(玄光社)、ジム&ジェイミー・ダッチャー著『オオカミたちの隠された生活』(エクスナレッジ)など。
<概要>
『CATHOLICA(カソリカ) カトリック表象大全』
■著者:スザンナ・イヴァニッチ
日本語版監修者:金沢百枝
訳者:岩井木綿子
■定価:4,180円(税込)
■B5判上製・256頁・オールカラー
■発行・発売:東京書籍株式会社
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/books/81569
- オールカラー図版550点超!
「宝石できらめく聖人の髑髏、街角の聖母像、祭りの山車など、芸術にとどまらないカトリックの視覚文化がここにはある」——金沢百枝(本書「序文」より)
「カトリック芸術は、単なる宗教の副産物ではない。それは――聖書の言葉やミサの儀式同様——宗教そのものだ」——スザンナ・イヴァニッチ(本書「はじめに」より)
- 本文のサンプル
- 序文 日本語版監修にあたって
著者イヴァニッチは、ケンブリッジ大学において博士号を取得後、現在は英国のケント大学の中世・近世研究センターで近世史の教鞭を執る。近世の中央ヨーロッパにおける宗教と物質文化・視覚文化との関係が専門だが、本書で発揮されているとおり、その興味はグローバルな広がりをもつ。
日本において、キリスト教図像学事典や、建築の解説集、キリスト教文化に関する一般書はあったが、これまで、本書のように、カトリック世界の視覚文化という切り口で一冊にまとまった解説書はなかったように思う。修道会の宗派によって異なる僧服の見分け方、ミサで用いる典礼具の詳細、土着の習俗と一体となった世界各地の祭りなど、カトリック世界のさまざまな側面について、絵解き風の解説ページがおもしろい。選ばれている図版も独特だ。宝石できらめく聖人の髑髏、街角の聖母像、祭りの山車など、芸術にとどまらないカトリックの視覚文化の粋がここにはある。
図版が多いうえ、難解な表現は可能な限り避けたので、最初から読んでもあっという間に最後まで読み終えてしまうにちがいない。しかし、特に読むべき順番はないので、ぱらぱらとページをめくって、興味を引いたところから読み始めるのもよいだろう。いずれにせよ、カトリックの視覚世界の迷宮に耽溺していただけたら嬉しい。
金沢百枝
美術史家、多摩美術大学教授
- 著者プロフィール
著者:スザンナ・イヴァニッチ Suzanna Ivanič
近世ヨーロッパ史を専門とする英国ケント大学の講師、中世・近世研究センター研究員。ケンブリッジ大学で博士号を取得。研究対象は、実践される生きた宗教、中央ヨーロッパの物質文化・視覚の文化。
著書に、本書の原著書となるCatholica: The Visual Culture of Catholicism (Thames & Hudson, 2022)のほか、Cosmos and Materiality in Early Modern Prague (Oxford University Press, 2021)がある。
日本語版監修者:金沢百枝 かなざわ・ももえ
美術史家(特に中世ヨーロッパ美術)。東京都生まれ。インドで育ち、英国で教育を受けた後、東京大学大学院理学系研究科および総合文化研究科博士課程修了。博士(理学)、博士(学術)。東海大学文学部教授などを経て、2020年より多摩美術大学美術学部芸術学科教授。芸術人類学研究所員。
主な著書に、『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』(島田謹二記念学藝賞)東京大学出版会、『ロマネスク美術革命』(第38回サントリー学芸賞)、『イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ』共著(以上、新潮社)など。『工芸青花』(新潮社)でスペイン、フランス、スイスなどのロマネスク美術について連載中。
訳者:岩井木綿子 いわい・ゆうこ
英語ほんやく工房たてよこ屋幹事。筑波大学比較文化学類卒業。第21回BABEL翻訳奨励賞英日部門(1)フィクション最優秀賞受賞。
主な訳書に、サイモン・ブラックバーン監修・熊野純彦日本語版監修『図鑑 世界の哲学者』、DK社編・岡田暁生日本語版監修『図鑑 世界の作曲家』共訳(以上、東京書籍)、クリス・ロバーツ著『THE COMPLETE MICHAEL JACKSON KING OF POP マイケル・ジャクソンの全軌跡』(玄光社)、ジム&ジェイミー・ダッチャー著『オオカミたちの隠された生活』(エクスナレッジ)など。
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