愛知県 日進市と株式会社Kieiは、自治体の実務に即した、生成AIの実証実験を開始
2024年6月、愛知県日進市と株式会社Kiei(本社:東京都新宿区、代表取締役:佐久間燿大、以下Kiei)は自治体の実務に即した、生成AIの実証実験を開始しました。
日進市と、東京大学発のAIスタートアップの株式会社Kiei(本社:東京都千代田区、代表取締役:佐久間耀大、以下Kiei)は、協働で大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせる技術(RAG)を活用した実証実験を開始しました。本プロジェクトは、業務遂行や必要情報へのアクセスに多くの時間を要する「資料検索業務」を改善し、職員の負担を軽減させることを目的としています。対象は日進市の職員約500人です。
1. プロジェクト実施の背景
日進市は、これまでも生成AIの活用などを全国に先駆けて実施し、業務の効率化に取り組んできました。このたび、更なる内部事務の効率化を検討する中で、職員が業務を実施する際に、数多くのマニュアルや規則の中から対象のものを選択し、さらに目的の箇所を探し出すのに多くの時間を要しているという課題が明らかになってきました。
この課題を解決するために、庁内の業務文書などに基づいた回答を、生成AIが生成する仕組みの研究を開始しました。内部事務のうち、特に多くのマニュアルや規則の参照が必要となる「資料検索業務」をターゲットとして、職員の負担軽減をすることを目的としています。
2. プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、生成AIをより業務に活用できる内容で検証したいという現場のニーズに基づき、多くの職員が体験できるアプローチを模索しました。その結果、実務に即し現場にとって有効な手立てになるよう、担当者とのディスカッションなどを通し、まずは特定の部署における資料や業務内容に沿った方法を選択しました。
そして、庁内業務を規定する文書やマニュアルを参照・検索する技術を組み合わせ、生成AIサービスから回答を得るアプローチを採用することとしました。ユーザー自身が求める回答を得るために必要な情報が十分明確化されておらず、抽象度の高い質問や、どんな回答を求めているのか明確でない状態の質問が投げかけられるケースでも、RAGと呼ばれる技術を用いて、既存のパッケージサービスにはない細やかな対応が行えるよう検証しています。また、今回のプロジェクトではチャットボット形式を採用することで誰でも使いやすいシステム設計となっております。
資料検索においては、もともと日進市にて検討していたAI活用の対象で、RAGと呼ばれる最新技術を活用したAIシステムにおいて、実証実験の段階で、実際の業務を対象とした検証に取り組めることが今回の取り組みにおける特徴です。
3. プロジェクトの期間
2024年6月中旬に開始
4. RAGについて
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせる技術です。この技術を用いることで、ユーザーの質問に対して独自の情報を引用し、自治体や企業などの独自のルールに対応した回答が生成されやすくなります。
▷日進市
所在地:
〒470-0192 日進市蟹甲町池下268番地
日進市役所 総合政策部 情報広報課 ICTソリューション係
▷株式会社Kiei
「日本を気鋭の国に」をミッションに、AIの各産業への実装を推進するスタートアップ。
本社所在地:東京都千代田区飯田橋1丁目12−16 福岡ビル4F
代表取締役:佐久間 耀大
事業内容:AIソリューション開発事業、 DXコンサルティング事業
<生成AIに関するご相談、受付中>
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