藤沢駅北口商店街で聴覚障害の住みやすい環境を提供。音声認識機器の商店街広域実証実験を実施します。
【かながわボランタリー活動推進基金21 令和6年度実施事業】
一般社団法人4Heartsは、神奈川県と藤沢市の協力のもと、かながわボランタリー活動推進基金21を活用し、令和6年8月1日から9月30日まで、藤沢駅北口の商店街で音声認識機器の広域実証実験を行います。4Heartsの代表は聴覚障害当事者であり、当事者目線での連携を行っています。この実証は、聴覚障害者や外国人、高齢者を含むすべての市民が直面するコミュニケーションの障壁を理解し、解消することを目的としており、地域社会に新たな合理的配慮のモデルを提案します。
実証実験の概要
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実証実験期間(予定)
令和6年8月1日(木)~令和6年9月30日(月)
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実施場所
藤沢駅北口エリアの商店街10箇所
【銀座通り】大島薬局 本店・肉屋喜平・藤沢南仲通郵便局・RiCCO・和田屋
【柳通り】 なお吉 藤沢店・ブーランジェリーユイ 藤沢北口店
ホテルウィングインターナショナル湘南藤沢
【遊行通り】藤沢ミシン 藤沢店・LiNA BeautyGarden
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実施内容
各店舗に音声認識機器を設置し、接客現場で発生する会話やコミュニケーションに活用します。 文教大学の学生ボランティアの協力により、設置前後のアンケート・インタビューなどの意識調査を実施し、データ収集・分析結果をもとに報告会を開催します。(2025年3月オンライン開催予定)
商店街という広域で、複数企業の音声認識機器やデバイスを用いた実証実験を行います。障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法に基づく、合理的配慮のあるまちづくり実現に向けた具体的な課題・改善点を明確化させることを目指します。この事業は「かながわボランタリー活動推進基金21 令和6年度実施事業」として協働事業負担金の助成を受けて実施します。
実証実験の背景
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コミュニケーション上の課題は、聴覚障害者や外国人、高齢者だけでなく、さまざまな人々に影響を与えているが、困りごとが見た目に分かりにくい。そのため、皆さんが実は存在に気づいていないことの方が多いといえます。
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日本には難聴者が推定1,360万人以上いるといわれています。そのうち、聴覚障害として身体障害者手帳を所持している人は約31万人。これは多くの人々が、自身でも困りごとを言語化しづらい「曖昧な困難さ」を、環境に左右されながら抱えていることを意味します。
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2025年には、団塊の世代の大部分が後期高齢者となり、75歳以上の7割以上が"耳が遠い” と言われる加齢性難聴を抱えるといわれています。
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2022年5月 障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法が施行されました。
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2024年4月 障害者差別解消法の改正により、民間事業者も「合理的配慮の提供」が法的義務化されました。
実証実験の目的
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日常生活における対面での会話が上手くいかない事例を収集し、実際にどのような人が困っているのかを洗い出し、情報コミュニケーションバリア解消に向けた具体的な施策を検討する。
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音声認識機器などツールを用いて「対面での会話に安心感のあるまち」が、人々の意識にどのような影響を与えるのか調査・分析する。
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障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法に基づき、改定障害者差別解消法の合理的配慮の提供がされるまちづくりを、社会モデルとして提示する。
【共催】神奈川県
【協力】藤沢市・藤沢銀座土曜会・柳通り睦会・遊行通り4丁目商店街・遊行通5丁目商店会・文教大学国際学部・公益社団法人神奈川県聴覚障害者協会・社会福祉法人神奈川聴覚障害者総合福祉協会・NPO法人藤沢市聴覚障害者協会・株式会社アイシン・京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社・株式会社ジャパンディスプレイ・ピクシーダストテクノロジーズ株式会社・株式会社リコー
実証実験の協力企業
一般社団法人4Heartsの概要
設立年月日: 2020年5月
代表者: 那須 かおり
所在地: 神奈川県茅ヶ崎市
公式ウェブサイト: https://slowcommunication.jp/
団体概念:
「同じ瞬間に笑いあえる社会」の実現を目指し、情報コミュニケーションバリアを解消するための活動を展開しています。
事業目的:
4Heartsは、聴覚障害者はもとより高齢者、外国人、視覚障害者、発達障害者、子ども、内向的な人々など、情報コミュニケーションバリアに直面するすべての人々の支援を目的としています。代表は先天性重度聴覚障害であり、社会参加を阻む当事者心理や、当事者と社会の双方の意識のズレを社会課題と捉え活動しています。テクノロジーを活用し、障害福祉の枠組みを超え、包摂的なまちづくりを通じて、相手の事情を一歩想像しあえる社会を目指しています。
主な事業内容:
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インクルーシブコミュニケーション研修: 聞こえにくい体験を提供するワークショップや、見えない・聞こえない・話せない状況を実体験しながら、思いやりとコミュニケーションの重要性を伝える企業研修を展開。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000130960.html
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子ども向けワークショップ:見えない・聞こえない・話せない状況を実体験しながら、本を探す冒険イベントを開催。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000130960.html
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音声認識機器導入コンサルティング:サービス現場に合わせた音声認識機器の導入支援。
受賞歴:
2023年3月 かながわボランタリー活動推進基金21 ボランタリー活動奨励賞を受賞
2023年10月 あしたのまち・くらしづくり活動賞 主催者賞を受賞
主なメディア出演:
NHK ろうを生きる 難聴を生きる「気持ちを言葉に~聴覚障害者への心理支援~」(2021年7月3日)
NHK クローズアップ現代「迷って悩んでいいんです 注目される“モヤモヤする力”」(2023年9月6日)
NHK バリバラ 「BAR BARIBARA 飲みの場を楽しむには? 」(2023年12月15日)
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