85%の医療機関が夜間・休日の緊急読影体制に抱える懸念。放射線科専門医による遠隔コンサルテーションのニーズ調査・トライアル検証を実施。
~救急・夜間診療における読影体制の課題解決に向けて~

株式会社ワイズ・リーディング(本社:熊本県、代表取締役兼CEO:中山善晴、以下 ワイズ・リーディング)は、救急・夜間診療における読影体制の整備の難しさという医療現場の課題に対し、放射線科専門医によるコンサルテーションサービスのニーズ調査・トライアル検証を実施いたしました。
本検証は、ワイズ・リーディングが提供する遠隔画像診断サービスを導入する医療機関を対象に、夜間・休日など院内の読影体制が手薄になりやすい時間帯に発生する緊急症例の画像診断にあたり、放射線科専門医が遠隔でCT・MRI画像を確認し初期対応をサポートする「夜間緊急 画像診断コンサルテーション」のニーズと運用実態を確かめたものです。
本サービスは、撮影した画像をもとに放射線診断専門医と電話で直接コンサルテーションを行うことで初期方針を迅速に決定し、後ほど確定した読影レポートを正式に返却する仕組みを特長としています。
■取組みの背景
近年では医師の働き方改革や救急医療体制の維持が課題となるなか、放射線科専門医の地域偏在や人員の制約により、夜間・休日は院内の読影体制が手薄になりやすい状況が生まれています。こうした時間帯に発生する緊急症例では、CT・MRI画像の初期解釈を迅速に行う体制の確保が、医療機関にとって継続的な課題となっています。
ワイズ・リーディングでは、放射線科専門医による遠隔画像診断サービスを提供してきた知見を活かし、特に支援ニーズが高いと考えられる夜間・休日の緊急症例について、遠隔での画像診断コンサルテーションがどの程度現場の課題解決に資するのか、医療機関へのアンケート調査とトライアル検証を行いました。
トライアル検証に参加された施設には、担当医の稼働状況を常時確認できるシステム画面、夜間・休日の緊急症例に対する遠隔画像診断サービスのほか、放射線診断専門医による電話を通じたコンサルテーションを提供いたしました。
■アンケート調査およびトライアル検証の概要

本取組みにおけるアンケート調査およびトライアル検証は、ワイズ・リーディングが提供する遠隔画像診断サービスを導入する医療機関39施設を対象に実施いたしました。
<夜間読影体制の課題>

85%の施設が、現在の夜間読影体制に何らかの課題を感じていると回答しました。
内訳としては「診断に迷った際、すぐに相談できる相手がいない」が 64% と最も多く、次いで「放射線科専門医が不在のため、診断に不安がある」が41%、「専門外の医師が読影しており、負担が大きい」が33%と続きました。
また、6割以上の施設において、放射線科専門医以外の院内当直医によって、夜間帯の読影業務が担われているという実態も明らかになりました。
<外部サービス活用への意向>

夜間帯の読影を外部の専門サービスに委託することについては、56%の施設が前向きな回答を示した一方、「必要性をあまり感じない」という回答は26%を占めました。
費用や品質などの条件が合えば導入を検討する施設が過半数となっており、夜間・休日の読影支援に対する潜在的なニーズの大きさがうかがえる結果となりました。
<利用想定・価格感>

本サービスを利用する場合の想定依頼件数は「月1〜5件」が 54% と中心で、「利用しない」も 36% にのぼりました。検討段階の価格(月額基本料金2万円+1読影あたり1万円)については、92% が割高感を示しました。
■取組みを通じて明らかになった課題
本取組みを通じて、夜間・休日の画像診断支援に対する一定のニーズが確認された一方で、安定的なサービスとして提供するうえでの課題も明らかになりました。
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夜間読影体制への課題ニーズは確認された一方、想定依頼件数は「月1〜5件」が中心で施設間のばらつきも大きい
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検討段階の価格には約9割が割高感を示し、緊急対応の価値と利用頻度・コスト負担のバランスを再検討する必要がある
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リアルタイム電話連携に対しては「救急対応中の通話時間の確保」「即時性・レポート返却スピード」への懸念が示され、現場運用への適合に課題が残る
■救急・夜間診療における画像診断支援に向けた今後の展望
ワイズ・リーディングは、夜間・休日の画像診断体制という医療現場の課題を重要なテーマと捉えており、本取組みを一度きりの検証で終えることなく、今後も継続的に向き合ってまいります。
今回の調査・検証で得られた知見をもとに、医療機関ごとに異なるニーズや運用実態を踏まえながら、より実現可能性の高いサービス設計のあり方を引き続き検討していく所存です。地域医療の質の向上に貢献すべく、現場の声に耳を傾けながら、これまで培ってきた遠隔画像診断のノウハウを活かした新たな支援の形を模索してまいります。
■「一歩先の地域医療」の実現に向けて

私たちがこれまで遠隔画像診断サービスを提供する中で痛感してきたのは、夜間や休日の医療現場がどれほど深刻な人手不足と緊張感の中に置かれているかという実情でした。
今回のトライアル検証および調査では、夜間読影体制への確かなニーズが確認された一方、約9割の医療機関が価格や運用面に対して懸念を示されました。私たちはこの結果を真摯に受け止めています。現場の先生方にとって負担とならず、本当に使って頂けるサービスでなければ課題解決にはなりません。だからこそ、今ある壁をブレイクスルーし、現場に寄り添った最適な運用と価格を追求していく強い決意を新たにしています。
私たちの理念である『一歩先の地域医療と社会の健全な明日を拓く』ために。地方の病院でも、夜間であっても、誰もが安心して質の高い医療を受けられる社会を、テクノロジーと放射線科専門医の知見を結集して実現してまいります。
■ 株式会社ワイズ・リーディングについて
「一歩先の地域医療と社会の健全な明日を拓く」
ワイズ・リーディングは、放射線診断の専門家として長年、医療画像と向き合い、病変の兆候を的確に捉えるプロフェッショナルとして活動してまいりました。医療現場には、表面的な事象の裏に様々な課題が潜んでいます。私たちは、その背景にある本質的な課題解決を目指し、人が気づきにくい問題にも光を当て、アイデアと知恵と工夫で誰もが質の高い医療にアクセスできる社会の実現に貢献します。豊かな心で一歩先の未来を希望へつなげ、人々の健康と社会の健全を支え、地域の医療と社会を切り拓くエキスパートとして成長してまいります。
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