アルフレッサ株式会社とアセントロボティクス株式会社の資本業務提携について
当社の子会社であるアルフレッサ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福神雄介、以下「アルフレッサ」といいます)は、アセントロボティクス株式会社(東京都渋谷区、代表取締役CEO:久夛良木健、以下「アセントロボティクス」といいます)との間で資本業務提携契約を締結しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1. 提携の背景と目的
アルフレッサグループは、「22-24 中期経営計画 未来への躍進 ~進化するヘルスケアコンソーシアム®~」※1および「アルフレッサグループ中長期ビジョン(2032年度目標)」※2の経営方針において、「事業モデルの強化」と「新たな価値の創造」を掲げるとともに、「ヘルスケア・イノベーション」という社会価値の創造を目指しています。医療用医薬品等卸売事業を行うアルフレッサは、新たな医療サービスの開発に挑戦する様々なベンチャー企業と提携することで、医療分野における社会課題解決に向けた取り組みを進めております。
アセントロボティクスは、デジタルツインの生成、デジタルツインを活用したソリューションおよび産業用ロボティクス向けソフトウェアの開発と販売を行うAIスタートアップ企業です。最先端のデジタルツイン技術※3を活用した「知能ロボティクス」※4を通じて、対象物体の形状・色彩・デザイン・文字情報などのさまざまな物体特徴量を瞬時に認識し、最適なオペレーションを自律的に実行する次世代のロボティクスソリューションおよびAI認識システムの開発を進めています。
今回の契約締結により、アルフレッサが持つ医療・医薬品領域に係る流通・ネットワークと、アセントロボティクスが持つ最先端のデジタルツイン技術や知能ロボティクスを活用し、医薬品物流や医療現場に向けた最先端AI技術によるソリューション・サービスの導入を目指します。アセントロボティクスのデジタルツイン生成技術を用いて医薬品情報のデータベース整備を進めることにより、病院や調剤薬局などの医療現場や医薬品物流における医薬品の識別・検品アプリケーションの開発や知能ロボティクスを用いた庫内作業の自動化、ならびに統合的な医療情報の提供による偽造医薬品の簡易判定等、医薬品の適正流通に関するソリューションにつなげていきます。
アルフレッサとアセントロボティクスは、デジタルツイン技術を用いた新たなアプローチにより、医療分野における業務効率化や医療の質向上などを目指し、協業を進めてまいります。
※1 ご参考:2022年5月16日発表「22–24 中期経営計画 未来への躍進 ~進化するヘルスケアコンソーシアム®~」 策定のお知らせ
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/tdnet/2126458/00.pdf
※2 ご参考:2023年5月15日発表「『アルフレッサグループ中長期ビジョン』策定のお知らせ」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2784/tdnet/2281689/00.pdf
※3 デジタルツイン技術:外観的な特徴のみならず、文字、色彩、デザイン、用途、素材、物理特性、内部構造などの現実世界に存在する様々な情報を統合的に扱うことが可能な最先端技術領域
※4 知能ロボティクス:従来の繰り返し作業を行うロボットシステムを更に発展させた知能を有し、柔軟なロボットオペレーションを可能とする最先端のロボティクスソリューション
2.資本業務提携契約の内容
①ソリューション・サービスの提供の前提として必要となる医薬品情報および医薬品に関するデジタルツイン生成技術を活用したデータベース構築
②上記データベースを活用した医薬品等の物流に関する自動化ソリューションの開発
③上記データベースを活用した医療・医薬品業界向けソリューション・サービスの開発
3.提携会社(アセントロボティクス)の概要

4.日程
資本業務提携契約締結日:2025年1月28日
5.両社コメント
アルフレッサ株式会社 代表取締役社長 福神雄介
医薬品の取り扱いにおいては、常に品質が最優先されるべきであります。しかし、それは効率を度外視する意味ではなく、医薬品流通に携わる企業として、品質と効率の両立は目標として求め続けて行かなければならないと考えています。今般、アセントロボティクス社の高度なAI技術により医薬品物流の大幅なデジタル化や自動化に向けたソリューション開発に着手できました。流通の各段階、中でも医療現場における業務効率化にスピード感を持って取り組んで行く所存です。
また、世界の医薬品産業にとって、Falsified Medicine(偽薬、偽ブランド、低品質品)は大きな問題となっています。偽薬は患者さんの貴重な治療機会を奪うことを意味するため、単なる経済的損失だけでは済まされない社会的損失を生んでしまいます。医薬品のパッケージは品質を守る包装素材や、取り間違いを防ぐ表示などノウハウの集積です。今回の取り組みはそうした医薬品パッケージを識別子として活用することで、医薬品流通に大きな変革をもたらす可能性を有し、さらなる医療への貢献につながるものと高い期待を持っています。
アセントロボティクス株式会社 代表取締役CEO 久夛良木健
医師、薬剤師向けの各処方薬に対する詳細な成分や処方に関する情報は整備されていますが、一方、医薬品の流通過程および医師や薬剤師による医薬品に係るハンドリング業務については、未だ人手によるオペレーションに依存している状況が続いており、医療・介護現場の大きな負担となっています。併せて医薬品の物流を担う国内の主要な物流拠点においてもデジタル化と自動化の進捗が思うように進んでいない状況にあります。
日本国内においても数万点にも及ぶ医薬品の正確な識別を可能とするデジタルツインを活用したAI技術は、物流現場における自動化だけでなく、医療現場における作業効率の向上と医薬品に係るさらなる安全性の担保に貢献できるものと期待しています。この度の資本業務提携を通じ、アセントロボティクスの最先端のAI技術と構造化デジタルツインソリューションを、アルフレッサを始めとする医薬品業界に広範に適用し、上記の課題群の解決に積極的に取り組んでいきます。
6.今後の見通し
本件による今後の業績へ与える影響は、現時点では軽微であると見込んでおりますが、中長期的には当社グループの企業価値向上に資するものと考えております。
今後、本件に関して開示すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせいたします。
以上
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