クリーン・エネルギー活用型データセンター用モジュールの開発に着手

〜 独自の「1 on 1 冷却」と「免震プレート基礎」を採用した、低コスト・省エネ・即納モジュールを標準化 ~

Solution Creators株式会社

 Solution Creators株式会社(ソリューション・クリエイターズ株式会社、東京都港区、代表取締役:川端 康晴、以下SCS)は、空冷・液冷・液浸といった多様なサーバラックの設置や途中更新に、短期かつ低コストでの対応を可能とするとともに、外気や雨水・雪氷融水も放熱・冷却に活用する独自の特許・設計技術を採用した、データセンター(DC)用モジュールと附帯設備を含めたDC構築パッケージの開発に着手しました。

 特許技術※1を活かした独自部材は新たに設計開発する一方、モジュール躯体やサーバ負荷に応じて選択施工できる冷却システム等の附帯設備は、実績のある量産普及品を改装・活用することで、数kW級のエッジDCから数百MW級のハイパースケールDCの設計・施工を標準化し、低コスト化と工期の短縮を実現。

 基本設計に基づく試算から、初期導入期で既存のコンテナ型DC比20%以上、量産普及期で30~最大50%のコスト削減と工期短縮見通し※2を得て、27年4月からの市場導入に向けた実証機の開発を開始しました。

 なお本プロジェクトの詳細は、2026年9月9日~11日に幕張メッセで開催されるCCUS EXPO(第2回 CO2の分離・回収・利用・貯蔵 技術展)の当社展示ブースにて紹介する予定です。

                図1 開発するデータセンター用モジュールのイメージ

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概要

 生成AIの急速な普及により、データセンター(DC)の需要が急拡大しているほか、今後は低遅延型のフィジカルAI活用や機微データの保護、データ主権の確保といった観点から、データが発生する施設や工場に推論AIサーバを設置してデータの地産地消を実現する「エッジDC」の普及拡大が見込まれています。

 一方、従来の建物型DCでは、大規模建築に伴う建設費の高騰や設計・施工期間の長期化といった課題があるほか、サーバ冷却方法の多様化やICT負荷の変化に柔軟かつ迅速に対応できないことが課題となっています。また、生成AI用サーバの稼働や冷却に係る電力や水資源の消費が急増する中、電力コスト削減や脱炭素化への対応、多量の冷却水利用に係る環境負荷とコストの低減も大きな課題となっているほか、サーバラックの冷却方式が、従来の空冷から液冷・液浸と急速に変化しつつあり、これらサーバラックの混載やDC稼働後・運用中の途中入替にも柔軟に対応できる、低コスト・低環境負荷の冷却システム構築技術も課題となっています。

 SCSは、こうした課題の解決策として、工場量産により即納・低コスト化されているDC構築用の資機材に、外気や雨水・雪氷融水のほか、再生可能エネルギー冷熱を活用して低コスト・低環境負荷でサーバ冷却を実現する独自部材を開発して組み合わせ、事業地に資機材を集めて接続する施工の簡素化により、工期の短縮と低コスト化を実現する、クリーン・エネルギー活用型DC構築パッケージの標準化開発をスタートしました。

開発モジュールの特長

1.   「1 on 1 Wall Cooling」によるサーバ冷却の省エネ・低コスト化

 1つのサーバラックに1つの冷却システムを近接配置させ、短い配管・配線で接続する「1 on 1 Cooling」によって、サーバラックや冷却システムの故障・メンテナンス時でも、他のサーバラックやDC全体に影響が及ぶことなく、他のサーバやDC全体の稼働を維持したままで、個別のサーバラックや冷却システムの単位で点検・メンテナンスやDC稼働後の設備更新を可能にする設計としています。

 サーバラックと冷却システムの近接・直結施工による配管・配線部材の大幅な削減と工事の簡素化により、初期コスト削減と工期短縮に加え、サーバ冷却用の動力や熱損失の低減により、運用コストも削減します。さらに、空冷・液冷・液浸など、多様なサーバの冷却方式やラックの混載に対応しつつ、サーバからの高温排気や高温冷媒をモジュール壁に流下させながら、低温外気や雨水・雪氷融水等の活用によって放熱・冷却して還流させる「Wall Cooling」を採用することで、冷却システムの電力や冷却水の消費量を削減し、サーバ冷却に係るコストと環境負荷を低減するほか、多様な再生可能エネルギー発電所や系統用蓄電所への併設時に課題となる、塵埃、塩害、多湿、硫化水素等の過酷環境にも対応できる設計としています。

                   図2「1 on 1 Wall Cooling」の構成

2.  量産普及品の活用による工期短縮と低コスト化

 データセンターを構成する5つの主要素(基礎、壁面冷却モジュール、冷却システム、UPS、非常用電源)を標準化し、工場で量産されている普及品をデータセンター用に改装して活用。現場に搬入・据付して配管・配線接続を行う現地工事の簡素化により、工期の大幅な短縮と施工コストの削減を実現します。

 設置スペースや用途、ICT負荷など多様なニーズに応じて、桁連棟や妻連棟によるモジュール構成や配置の柔軟な対応を可能としつつ、3種類の基本モジュールを標準化することで、即納・低コスト化と高い汎用性・柔軟性を両立し、都市部の狭小地に単体設置できる小規模エッジ型から、地方の広大地に早期かつ段階的な複数台設置により整備する、低コスト・短工期のモジュール型ハイパースケールDC構築にも対応します。

             図3 設置場所やICT負荷に応じたモジュール配置バリエーション

3. 「免震プレート基礎」と「電源・通信自立化ユニット」によるBCP・レジリエンス強化

 液体冷媒が循環する重量の大きな液冷・液浸ラックを内蔵するモジュールの耐震策として、阪神・淡路大震災や東日本大震災でのサーバラック保護実績をもつ「プレート免震」技術をモジュール全体の基礎に採用。近接設置させる冷却システムとの冷媒接続配管をフレキシブルチューブとすることで、地震発生時もサーバラックやモジュール内配管・接続部の損傷による冷媒漏洩のリスクを大幅に低減できます。また薄型プレート免震により、工期が長くコストが嵩む大規模な免震工事を大幅に簡素化するとともに、モジュール天井高を4m未満に抑え、景観や近隣環境への影響に配慮した、地域共生・免震レジリエンス強化型のDC構築を可能とします。

 さらに平常時の省エネ・低コスト化に加え、災害等による停電・通信線断絶時における運用・セキュリティシステムの監視制御を自立継続させる、電源・通信自立化ユニットをオプション提供。モジュールへの日射による遮熱と冷却用雨水の集水機能をもつ専用のソーラー発電システムと、常用防災兼用型の蓄電池ユニットにより、衛星通信アンテナと広域Wi-Fiモジュールを組み合わせた「オフグリッド・通信システム」が自立稼働することで、停電や通信線断絶が長期化した場合でも、セキュリティを含めたDCの監視制御を維持できます。

 また開発モジュールは、サーバラックの一部または全部を防災備蓄品の保管棚に入れ替えることで、電源・通信自立型のDX防災倉庫としても利用可能。企業や自治体等におけるエッジ・データセンターのBCP強化をはじめ、公共施設や公園などに設置される防災倉庫のデータ通信処理機能強化や常用防災兼用型のローカルLLMサービス提供、データセンターや再生可能エネルギー発電所、系統用蓄電所等の事業用地に併設することでの地域貢献活用など、多様なニーズに対応できる製品仕様としています。

                図4 モジュール転用による「DX防災倉庫」のイメージ

今後の展開

 今後は特許技術を活かした「クリーン・エネルギー活用型DCモジュール」の施工性や耐久性を含む性能評価を進めるとともに、電気設備や冷却システムなど附帯設備の設計・調達・施工を行う協業パートナーとの連携体制を活かし、省エネ・低コスト・即納型DC構築・運用パッケージの標準化開発と提案導入を推進します。

 さらに、国内外でのDC事業者やエッジDCでの生成AI活用を進める企業等への導入と連携を進めることで、クリーン・エネルギー活用型のクラウド・サービス「Green CloudⓇ」やエッジ・コンピューティング「REDGEⓇ」※3の実現と普及拡大を目指します。

 

※1 特許第7551048号、特許第7190640号、特願2026-100436など

※2 当社の基本設計結果と各種附帯設備のEPC(設計・調達・施工)関係者からの見積情報に基づく試算結果(コストはサーバ等ICT負荷のkW単価比較)であり、施工条件や建築資材・工事費等の市場動向により変動する可能性があります。

※3 「Green CloudⓇ」と「REDGEⓇ」は、Solution Creators株式会社の登録商標です。

■Solution Creators株式会社について

 Solution Creatorsは、国内外各地で未利用・未開発・余剰となっている再生可能エネルギーやバイオマス資源のほか、耕作放棄地や遊休地も地域資源と捉え、各地の地域資源を地産地消することで新たなDX産業やGX産業を振興するためのソリューションを提供しています。多様な再生可能エネルギーの電力と冷熱を活用するエッジ・コンピューティング技術や、二酸化炭素の分離回収・固定化・有効活用を行うCCUS技術を活かした事業共創を行うことで、持続発展する社会の実現に貢献してまいります。

 

法人名称:Solution Creators(ソリューション・クリエイターズ)株式会社

所在地:東京都港区芝5丁目36番4号 札の辻スクエア9階

主な事業内容:クリーン・エネルギーの地産地消によるエッジ・コンピューティングやCO2の分離回収・固定化・有効活用(CCUS)に関する地域連携型事業の共創実施

URL:https://s-creators.jp/(コーポレートサイト)

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会社概要

Solution Creators株式会社

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URL
https://s-creators.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区浜松町2-2-15 浜松町ダイヤビル2F
電話番号
-
代表者名
川端 康晴
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2018年12月