AGA治療経験者の77%が効果実感、1年継続で効果87%に急伸～治療の主戦場は「オンライン」へ

【調査レポート】

医療法人社団Clara

2025年11月4日 08時20分

現代の薄毛治療は、もはや「秘密の悩み」ではありません。医療法人社団ClaraメンズクララクリニックがAGA治療経験者500名を対象に実施した最新調査により、AGA治療が精神的な自信の回復に直結することが実証されました。治療経験者の実に77.0%が効果を実感し、その結果、「自分に自信が持てるようになった」という髪以外のポジティブな変化を感じています。さらに、治療の形態は通院から進化し、完全オンライン診療の利用者が過半数を占める「利便性重視」の時代に突入しています。本リリースでは、費用対効果の高い価格帯、継続がもたらす確かな効果、そして治療前の不安と克服の鍵を具体的に解説します。AGA治療の「今」を映し出す、注目すべき調査結果です。

調査方法：WEBアンケート
調査調査人数：500人
調査主体：医療法人Clara
調査時期：2024年1月～2025年8月
調査レポート：https://claramedical.or.jp/report/

＊本調査結果を引用する場合は、必ず「医療法人社団Clara」のクレジットとURL(https://claramedical.or.jp/)へのリンクを使用してください。

Ⅰ. 回答者属性・治療開始のきっかけ（Q1〜Q4）

Q1. 回答者様の年齢 / Q2. 回答者様の性別

回答者の8割以上が20代後半から40代後半の男性であり、主にキャリアやライフイベントにおいて社会的な見た目が重視される世代が積極的に治療に取り組んでいることが明確です。特に20代後半〜30代前半の若年層が全体の約半分を占めることから、「早期治療」の意識が浸透していることが読み取れます。

Q3. いつ頃から髪が気になりだしましたか？

髪が気になり始めてから治療を開始するまでの期間は様々ですが、「2〜5年前」に自覚した層が約半数を占めています。治療開始時期（Q6）とのクロス分析により、自覚から治療開始までに数年間の検討期間を設けている人が多いと推測できます。この「検討期間」における情報提供や不安解消が、新規患者獲得の重要なポイントとなります。

Q4. AGA治療を始めたきっかけは何ですか？（複数回答）

AGA治療の開始は、「薄毛の自覚」（74.0%）という現状打破の動機に加え、「将来への不安」（43.6%）や「自信を持ちたい」（31.6%）といった精神的・予防的な動機が複合しています。治療を促すメッセージとしては、単に「薄毛改善」だけでなく、「自信の回復」「QOL（生活の質）の向上」といったポジティブな側面を訴求することが効果的です。

Ⅱ. 不安要素とクリニックの選択（Q5, Q15, Q16）

Q5. 治療を始める前に不安に思っていたことは何ですか？（複数回答）

治療前の不安は、「費用」「副作用」「効果」という治療における3大リスクが上位を占めています。これらの不安を解消するため、費用プランの「明朗会計」、副作用に関する「正確で丁寧な説明」、そして治療効果に関する「科学的根拠と過去の実績の提示」が必須です。また、「恥ずかしさ」は22.6%と5人に1人が感じており、オンライン診療の推進がこの心理的障壁を取り除く有効な手段となります。

Q15. クリニックを選んだ決め手は何ですか？（複数回答）

クリニック選定の決め手は、不安要素のトップであった「治療費の安さ」が最も高く、次いで「口コミ・評判」が僅差で続いています。これは、患者が「コストパフォーマンス」を最重視し、治療効果や満足度を他者の評価から判断していることを示しています。価格競争力とオンラインでの高評価獲得が、集客における最重要戦略となります。

Q16. クリニック選びで後悔した理由を教えてください（複数回答）

クリニック変更の最大の理由は、やはり「治療費の高さ」（13.6%）でした。また、「通院の負担」や「効果への不満」も上位に位置しており、患者は費用、利便性、効果のバランスが崩れた際にクリニック変更を検討することがわかります。これは、Q15の選定理由（治療費、通いやすさ）の裏返しであり、「継続しやすい治療環境」が顧客維持の鍵となります。

Ⅲ. 治療の実施状況と費用（Q6, Q7, Q9〜Q11）

Q6. AGA治療はいつ頃から始めましたか？ / Q9. 現在の治療期間はどれくらいですか？

治療開始時期は比較的新しい患者が多いものの、現在の治療期間では「1年以上」の層が最も多く（26.4%）、治療を開始した患者の多くが長期的に継続している実態が確認できます。この高い継続率は、治療の効果（Q13）と満足度（Q14）が裏付けていると言えます。

Q7. クリニックはオンライン診療（遠隔診断）ですか？

完全オンライン診療の利用率が51.0%と過半数を占め、AGA治療におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）が完了したと言える状況です。オンライン化は、場所や時間の制約をなくすだけでなく、「クリニックに行く恥ずかしさ」という心理的障壁を解消し、治療人口の拡大に大きく貢献しています。

Q10. 現在、月にどれくらいの費用をかけていますか？ / Q11. AGA治療にかけられる月々の許容範囲は？

現在の治療費は「5,000円〜1万5,000円未満」が約6割を占め、許容範囲も「1万円まで」が最多です。しかし、許容範囲の「2万円まで」が26.4%いることから、費用対効果が認められれば、より高い費用を支払う意向を持つ層が存在することがわかります。クリニックは、低価格帯（フィナステリド単剤など）と、より積極的な治療を望む層向けの高品質・高価格帯（ミノキシジル併用など）の両方で競争力のあるプランを提供することが望まれます。

Ⅳ. 治療効果と意識変化（Q8, Q12, Q13, Q17〜Q19）

Q8. 現在使用している薬や治療法は何ですか？（複数回答可）

内服フィナステリド（プロペシアなど）：424人(84.8%)
内服ミノキシジル：357人（71.4%)
外用ミノキシジル：162人（32.4%)

回答者の8割以上が内服フィナステリドを使用しており、AGA治療の標準的な治療法として広く浸透しています。また、7割が内服ミノキシジルを併用しており、より積極的な発毛効果を求めている患者が多いことがわかります。効果を実感している層（Q13）では内服ミノキシジルの併用率が高いことから、積極的な治療法が患者の満足度を高めていると言えます。

Q12. 効果が表れるまでに、どれくらいの期間かかりましたか？

約3分の1が「1か月以内」に効果を実感していますが、「3か月〜6か月」を要した層が26.4%で2番目に多く、効果実感には個人差が大きいことがわかります。クリニックは、患者に対し「最低でも3〜6か月の継続が推奨される」という情報を初期段階で正確に伝えることが、途中の離脱を防ぐ上で重要です。

Q13. 治療効果についてお答えください / Q14. 治療に対する満足度をお答えください

治療効果は77.0%、満足度は70.6%と、治療経験者の大半が肯定的な評価をしています。特に治療期間が長くなるほど効果・満足度が上昇する傾向（クロス分析参照）があり、治療の継続が成功体験を生み、さらに高い継続意向につながる好循環が生まれていることが示唆されます。

Q17. AGA治療を始めて、髪以外で何か変化したことはありますか？（複数回答可）

髪以外の変化として、「自分に自信が持てる」（37.0%）、「積極的になった」（26.8%）といった精神面でのポジティブな変化が上位を占めています。これは、Q4の「自信を持ちたい」という動機が達成されていることを示し、AGA治療が単なる容姿の改善ではなく、「心理的な治療」としての価値を提供していることを強く示唆しています。

Q18. 治療を今後も続けたいと思いますか？

続けたい：72.8%
効果次第で考えたい：22.4％
やめたい：4.8%

治療経験者の7割以上（72.8%）が「今後も続けたい」と回答しており、非常に高い継続意向を示しています。効果実感が高い層ほど継続意向も高くなるため、治療の効果を維持・向上させるための定期的な医師のフォローアップが、長期的な顧客ロイヤルティに不可欠です。

Q19. AGA治療を始めたことで、興味を持つようになったことはありますか？（複数回答可）

特にない：53.4%
サプリ・育毛剤：25.8%
シャンプー・コンディショナー：22.4%

治療を開始したことで、サプリや育毛剤、シャンプーといった「ヘアケア関連商品」への興味が高まっています。これは、治療によって髪への意識が高まり、AGA治療を核とした包括的なヘアケアへと関心が拡大していることを示唆します。クリニックは、これらの関連商品を推奨・提供することで、顧客単価の向上や総合的な満足度向上につなげることが可能です。

クロス分析結果と詳細コメント

1. 【費用（Q10） × 満足度（Q14）/ 効果（Q13）】クロス集計

費用と効果・満足度の関係性を検証し、費用対効果が高いと感じられている価格帯を特定する。

5,000円未満の低価格帯では、満足度（50.0%）と効果実感（57.2%）が他の層に比べて顕著に低く、費用を抑えることと効果実感には一定の相関があることが示されました。
月々5,000円〜1万5,000円未満の価格帯が、満足度・効果実感ともに高い水準（73%〜78%）にあり、最も費用対効果が高いと患者に認識されているゾーンと言えます。
2万円以上かけている層は、費用が高いにもかかわらず、満足度や効果実感は1万円台の層と比較して突出して高くありません。これは、費用と満足度は単純な比例関係ではなく、患者が期待する「治療内容と価格の納得感」が重要であることを示唆しています。

2. 【治療法（Q8） × 効果（Q13）】クロス集計

主要な治療薬や治療法が、それぞれどの程度の効果実感につながっているかを確認する。

脱毛抑制を目的とした内服フィナステリドだけでも77.4%と高い効果実感を得ていますが、内服ミノキシジルを併用している層では、効果実感は80.7%に上昇しました。
この結果は、より積極的な発毛効果を期待できる複合的な治療法を選択している患者の方が、治療成果をより強く実感している傾向にあることを示しています。
クリニックは、単剤での治療開始後も、患者の希望や進行度に合わせて複合治療へのステップアップを提案することが、高い効果実感と満足度の維持につながると言えます。

3. 【治療期間（Q9） × 効果（Q13）/ 継続意向（Q18）】クロス集計

治療期間の長さが、効果の実感と今後の継続意向にどのように影響しているかを検証する。

治療期間が長くなるにつれて、効果実感と継続意向が明確な相関をもって上昇しています。特に1年以上継続している層では、約9割が効果を実感し、8割以上が今後も治療を続けたいと考えています。
この結果は、AGA治療薬の特性上、「継続することこそが最大の成功要因である」という医学的知見を裏付けるものです。
一方で、治療開始直後（1か月未満）の層は、まだ効果実感や継続意向が低い状態です。クリニックは、この初期段階での離脱を防ぐため、「3か月・6か月の継続目標」を設定し、期間に応じた効果の期待値を正確に伝えるコミュニケーションが重要です。

総括

本調査結果は、AGA治療が単なる医学的処置に留まらず、「QOL（生活の質）と心の健康を向上させる投資」へと進化していることを明確に示しています。高い効果実感（77.0%）と長期継続意向（72.8%）は、治療に対する信頼性の高さを物語っています。

特に、治療期間1年以上の層で効果実感率が87.2%に跳ね上がるという事実は、治療を検討している方々に対し、「諦めずに継続することが最も重要である」という強力なメッセージとなります。また、不安のトップであった「費用」の問題についても、月々5,000円〜1万5,000円未満という費用対効果に優れた適正価格帯が明らかになり、オンライン診療の普及と相まって、AGA治療のハードルは着実に下がっています。

今後、AGA治療市場では、「価格競争力」と「利便性の高いオンライン体制」に加え、患者の不安を払拭し、長期継続を支える「丁寧なカウンセリングとフォローアップ」が、クリニック選定の決定的な要因となるでしょう。医療法人社団Claraメンズクララクリニックは、今後も患者のニーズと実態に関する調査を継続し、AGA治療の普及と質の向上に貢献してまいります。