「閖上の記憶」増築記念式典 開催のご案内【公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)の東日本大震災被災者支援】
「閖上(ゆりあげ)の記憶」集会所が震災と命の尊さを伝える場所として発展します
NICCOは2011年3月から、東日本大震災で壊滅的な津波被害を受けた宮城県名取市閖上にて、緊急医療支援と心理社会的ケアを行なってきました。
津波により14名の生徒が犠牲となった閖上中学校。遺族会と共に歩む中、閖上中学校慰霊碑の社務所、閖上の方たちが集う場所、震災を未来へ伝える場所として、2012年4月に「閖上の記憶」を開所し運営しています。日本全国や海外から想いを寄せる方たちがたくさん訪れ、来所者は1万7千人を突破しました。また、震災発生から3年目に入り、被災住民の方々が「自分が生き残った意味」を考えている今、この震災を未来へ伝えていかなければならない」と、閖上の記憶にかかわり、「語り部さん」や「閖上案内ガイド」として活躍してくださる方々も増えました。修学旅行生を含む団体訪問者が増加する中、語り部ルーム兼視聴覚ルームを設置し、ハード面の整備を進めています。
NICCOは2013年8月11日(日)に、閖上の記憶の語り部ルーム兼視聴覚ルームを正式にオープンします。震災と命の尊さを未来へ伝える場所として、閖上の記憶が多くの地元被災住民を中心にさらに発展するよう願いを込めて、増築記念式典を執り行います。あえてお盆前のこの日を選んだのは、震災の「月命日」であること、そして被災地の外ではすでに震災の風化が進んでいる中、改めて「3.11を忘れない」ことを閖上の記憶から発信するためです。
つきましては、是非ともイベント当日の取材・報道をお願いしたくご案内いたします。
「閖上の記憶」増築記念式典 開催概要
■開催日時 2013年8月11日(日) 受付 13:00 / 本番 13:30~15:30
■開催場所 閖上の記憶 (閖上中学校前プレハブ内) 宮城県名取市閖上庚申塚48-1
■参加対象 閖上の記憶に関わる閖上住民の方々 約10名
その他閖上住民の方々 20~25名
■プログラム 13:00 受付開始
13:30 開会挨拶
13:45 「閖上の記憶」紹介
14:00 仙台フィルハーモニー管弦楽団による弦楽四十奏「追悼と復興への祈り」
14:46 黙祷
14:50 語り部の会(遺族会会長 丹野祐子さん)
15:30 終了(予定)
■主催 公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)、(認定)NPO法人「地球のステージ」
■支援団体 宮城県、名取市、ジャパン•プラットフォーム(JPF)
このリリースに関するお問い合わせ先
公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)
■名取事務所(NPO法人 地球のステージ事務局内) ≪担当:宗貞、桑島≫
電話:022-738-9221 携帯:090-9342-0087 / 090-4035-3121
E-mail:munesada@kyoto-nicco.org / kuwajima@kyoto-nicco.org
■東京事務所 ≪担当:豊島、佐藤≫
電話:03-3221-5721 FAX: 03-5213-4875
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-19 ツボヤビル4F 2号室
E-mail: info@kyoto-nicco.org URL: http://www.kyoto-nicco.org
■報道機関の皆様へ <取材のご案内>
※イベント当日、報道受付へお越しください。
※イベント当日、NICCO職員、地球のステージ職員への取材が可能です。その他参列者に関しては、個別に許可を取ってから取材を行なってください。
※電源、ライン・三脚、箱馬等のご用意はございません。
※当イベント、NICCO、地球のステージについての資料を当日お渡ししますので、報道時の団体名称の紹介にご協力ください。
■ 公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)の概要
内閣府認定公益社団法人、特定公益増進法人【寄付金控除】、国連特別協議資格団体
設立:1979年12月、 代表者:理事長 小野 了代
1979年の設立以来、途上国の人々の経済的・精神的な自立を図るため、環境保全型農業に基づく農村開発、職業訓練、緊急災害支援等の分野でアジア、中東、アフリカの各国で活動を展開。2011年に発生した東日本大震災では、岩手県陸前高田市、宮城県気仙沼市、名取市を中心に震災直後から支援活動を続け、現在は心理社会的ケア、「子どもの夢応援団」プロジェクト、いけすの導入と漁師の販促力強化による漁業復興支援、「食卓から復興支援!新名産品づくり」プロジェクト、ボランティア派遣などを実施しています。
※共催「特定非営利活動法人 地球のステージ」について
地球のステージとは、国際医療協力を中心に心のケアなどで活動する心療内科医 桑山紀彦氏が行い「紛争、貧困、災害地の子どもたちに音楽と映像で近づこう」と国際理解講座として年間約200回以上開催しているコンサートステージ。
これまで東ティモールやパレスチナガザ地区での活動継続に加えて、今回の東日本大震災では自身が院長を努める「東北国際クリニック(現東北国際医療会ゆりあげクリニック)」が被災。その後、地域で唯一の医療機関として、24時間診療や各避難所巡回医療支援を実施。現在も、NICCOと協働の下、地元で被災者と共に歩む支援活動、心理社会的ケアを行い続けています。
■開催場所「閖上(ゆりあげ)の記憶」について
2012年4月22日、「閖上の記憶」が津波で壊滅的な被害を受けた宮城県名取市閖上中学校前にオープンしました。閖上中学校遺族会が建立した慰霊碑の清掃、お花の整理、千羽鶴の保管、記帳など慰霊碑を守る「社務所」、そして「記帳所」が欲しいという遺族の声が開所のきっかけとなりました。閖上中学校遺族会の集会も定期的に行われています。
「閖上の記憶」には、閖上に立ち寄ってくださった方々が休憩を取りおしゃべりをする場所としての機能もあります。また、スカイルーム(心理社会的ワークショップ)参加児童の作品、津波に関する資料や写真展示、そしてビデオの視聴を行い、津波のことを知りたい外部の方への情報提供や情報発信を行っています。さらに、「語り部の会」を定期的に開催し、「語り部さん」が訪れる人々へ向けて、自分の物語や当時の閖上の様子を伝えています。語ることによる「語り部さん」自身の心の整理と、「語り部さん」の話を通して、聴く側も自らの被災体験を心の中で整理していくという大切な役割も持っています。また、地元被災住民による閖上案内ガイドを行い、被災地へ心を寄せてやってきてくださる方々へ向け、震災の恐ろしさ、命の尊さを伝えます。ガイドさん自身の心理社会的ケアの側面もあり、案内をすることを通して震災を向き合い、心の整理を進めるとともに震災を未来へ伝える重要な役割を担っていただいています。
「心のケア」は、被災地からの情報発信が重要になります。壊滅的被害をうけた閖上の真ん中に「閖上の記憶」を置くことで、「真実の情報発信」を行っていきます。そして、被災者自らが「こんなふうに使いたい」、「こんなものを置いてほしい」というアイデアを出しながら、自律的に発展させていく存在を目指します。
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