華道家辻雄貴とグランシップによる新しい劇場空間の提案。
アフターコロナでも舞台芸術を。劇場空間を「森」に変える空間演出で「3密」を回避。
国内外で活躍する華道家辻雄貴と若手クリエイターを中心に組織する「株式会社辻雄貴空間研究所」(代表取締役:辻雄貴、以下「辻雄貴空間研究所」)は、静岡県コンベンションアーツセンター/グランシップ」(以下、「グランシップ」)と協働し、劇場空間の新型コロナウイルスの感染対策として「3密」を回避した空間演出を発表しました。
2020年7月19日(日)、静岡県静岡市駿河区にある静岡県の公立文化施設「グランシップ」にて、ふじのくに伝統芸能フェスティバル特別公演「夏越の奏 天の鼓(なごしのかなで あまのつづみ)」の実施が予定されました。
今回の特別公演では、能楽師の大倉源次郎氏(大倉流小鼓方十六世宗家・人間国宝)や、大島衣恵氏(喜多流シテ方)をお招きしての公演となる予定でしたが、東京での新型コロナウイルス感染拡大したため、公演日2日前に急遽、中止を決定しました。
残念ながら中止となりましたが本公演は、能楽師による芸能(能楽)の披露とともに、次世代の育成と継承をテーマに掲げ、コロナ渦での民俗芸能団体の課題等を紹介しながら、芸能の意義やその未来を考えることを目的として計画されました。
新型コロナウイルス感染症の出口戦略公演を実施することで、公立のホールで「新しい生活様式」の中で、公演を行うための可能性を探りたいという「グランシップ」を管理する(公財)静岡県文化財団の要望のもと、「辻雄貴空間研究所」では、劇場空間のあり方についてソーシャルディスタンスを確保しつつ、まるで野外にいるかのような客席の空間演出を提案しました。
今回、客席演出にあたり、深遠な森の空間を「いけばな」で創り出す新しい試みを行いました。
この空間が、激動する時勢の先にある未来のあり方を見出す特別な場になるよう創りました。
客席には、まるで「森」のような感覚を持たせるよう、3本の樹をイメージした「いけばな」の彫刻を設置。
樹の支柱には、静岡の中山間地にある竹林から切り出した竹を使用しており、山の保全の意味を伴っています。
辻雄貴は、自然環境とアートを調和させる「循環型アート」に重きを置いています。
これは、荒廃した自然環境に光を当て、保全活動を通じて生まれる自然資源、たとえば荒れた竹林の間伐整備で伐採された竹などを使い、新たな価値を与え、例えば舞台空間へと再生させる取り組みです。
また、席と席との間に1席あけるため、客席は歯抜けの状態になってしまいます。
それを補うために、空いた席には黒い布をかけました。
竹を黒く塗ったり、客席と客席の間を黒くすることで、会場内の照明が落とされた時、黒い部分は空間に溶け込むことができます。「いけばな」の部分は、空間に浮かび上がり、自然を表現。
客席に座るお客様もまるで屋外の森の中にいるような感覚になり、会場と一体化。
植物と人間だけの芸能の儀式がパフォーミングアーツとして表現された空間を目指しました。
辻雄貴
華道家。1983年 静岡県出身。工学院大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程 修了。辻雄貴空間研究所 主宰。徳川慶喜公屋敷跡 浮月楼 芸術顧問。建築という土台を持ちながら追求する「いけばな」は、既存の枠組みを超えて、建築デザイン、舞台美術、彫刻、プロダクトデザインなど、独自の空間芸術として演出される。人と建築と植物。三つ の関係性を考え、植物の生命力と人間の創造力を融合させた空間表現には他に類がない。2013年、フランスにて 「世阿弥生誕650年 観阿弥生誕680年記念 フェール城能公演」の舞台美術を手掛ける。2015年静岡とフランス、カ ンヌとの文化交流事「シズオカ×カンヌ×映画祭」では、アーティスティックディレクターに就任。 近年は、国内外問わず様々なブランドとアートワークを発表。世界を舞台に、日本の自然観・美意識を表現している。2016年、ニューヨーク カーネギーホール主催公演にていけばなを披露。カーネギーホール史上初の華道家となる。
株式会社辻雄貴空間研究所
華道家・辻雄貴の提唱する『人間と自然との共生の理念=循環型アート』から派生される領域は、建築デザイン、舞台美術、写真、グラフィック、彫刻、プロダクトデザインなど多岐に渡る。辻と若手のクリエイターを中心とした組織構成により、日本の自然観・美意識を新しい時代へと更新し続けている。静岡県駿河区の工場跡地に拠を構える。
今回の特別公演では、能楽師の大倉源次郎氏(大倉流小鼓方十六世宗家・人間国宝)や、大島衣恵氏(喜多流シテ方)をお招きしての公演となる予定でしたが、東京での新型コロナウイルス感染拡大したため、公演日2日前に急遽、中止を決定しました。
残念ながら中止となりましたが本公演は、能楽師による芸能(能楽)の披露とともに、次世代の育成と継承をテーマに掲げ、コロナ渦での民俗芸能団体の課題等を紹介しながら、芸能の意義やその未来を考えることを目的として計画されました。
新型コロナウイルス感染症の出口戦略公演を実施することで、公立のホールで「新しい生活様式」の中で、公演を行うための可能性を探りたいという「グランシップ」を管理する(公財)静岡県文化財団の要望のもと、「辻雄貴空間研究所」では、劇場空間のあり方についてソーシャルディスタンスを確保しつつ、まるで野外にいるかのような客席の空間演出を提案しました。
能楽をはじめとする芸能の舞台の場は、もともとは野外で行われていました。一本の常磐木(ときわぎ。常緑樹のこと)なる松に神を見出し、その前で世の平安を祈ったといいます。一度として、同じものがない特別な儀式だったのです。
今回、客席演出にあたり、深遠な森の空間を「いけばな」で創り出す新しい試みを行いました。
この空間が、激動する時勢の先にある未来のあり方を見出す特別な場になるよう創りました。
今回、会場となった「グランシップ 中ホール・大地」は、芸能公演のような場合の客席数は、通常1階・2階席合わせて879席程度使用可能ですが、今回はソーシャルディスタンスを考え、1階席のみ、200席程度を想定することにしました。
客席には、まるで「森」のような感覚を持たせるよう、3本の樹をイメージした「いけばな」の彫刻を設置。
樹の支柱には、静岡の中山間地にある竹林から切り出した竹を使用しており、山の保全の意味を伴っています。
辻雄貴は、自然環境とアートを調和させる「循環型アート」に重きを置いています。
これは、荒廃した自然環境に光を当て、保全活動を通じて生まれる自然資源、たとえば荒れた竹林の間伐整備で伐採された竹などを使い、新たな価値を与え、例えば舞台空間へと再生させる取り組みです。
支柱となる樹の部分は構造上裏竹にし、その裏竹を黒に塗装し特注のアクリルの花器を組み合わせた、同じく静岡の山から切り出してきたイタヤカエデ、モミノキ、ツバキ、ドウダンツツジ、シラカシといった日本の山を守る広葉樹林を使用した「いけばな」で、深遠な「森」の空間を表現しました。
また、席と席との間に1席あけるため、客席は歯抜けの状態になってしまいます。
それを補うために、空いた席には黒い布をかけました。
竹を黒く塗ったり、客席と客席の間を黒くすることで、会場内の照明が落とされた時、黒い部分は空間に溶け込むことができます。「いけばな」の部分は、空間に浮かび上がり、自然を表現。
客席に座るお客様もまるで屋外の森の中にいるような感覚になり、会場と一体化。
植物と人間だけの芸能の儀式がパフォーミングアーツとして表現された空間を目指しました。
辻雄貴
華道家。1983年 静岡県出身。工学院大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程 修了。辻雄貴空間研究所 主宰。徳川慶喜公屋敷跡 浮月楼 芸術顧問。建築という土台を持ちながら追求する「いけばな」は、既存の枠組みを超えて、建築デザイン、舞台美術、彫刻、プロダクトデザインなど、独自の空間芸術として演出される。人と建築と植物。三つ の関係性を考え、植物の生命力と人間の創造力を融合させた空間表現には他に類がない。2013年、フランスにて 「世阿弥生誕650年 観阿弥生誕680年記念 フェール城能公演」の舞台美術を手掛ける。2015年静岡とフランス、カ ンヌとの文化交流事「シズオカ×カンヌ×映画祭」では、アーティスティックディレクターに就任。 近年は、国内外問わず様々なブランドとアートワークを発表。世界を舞台に、日本の自然観・美意識を表現している。2016年、ニューヨーク カーネギーホール主催公演にていけばなを披露。カーネギーホール史上初の華道家となる。
株式会社辻雄貴空間研究所
華道家・辻雄貴の提唱する『人間と自然との共生の理念=循環型アート』から派生される領域は、建築デザイン、舞台美術、写真、グラフィック、彫刻、プロダクトデザインなど多岐に渡る。辻と若手のクリエイターを中心とした組織構成により、日本の自然観・美意識を新しい時代へと更新し続けている。静岡県駿河区の工場跡地に拠を構える。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像