空気のわずかな圧力変化を高精度に検出する「LDS-T6B」センサーを共同発売開始

～開発元リキッド・デザイン・システムズと製造元横浜電子が連携し、新たなセンシング市場を拓く～

LDS

2025年12月3日 10時20分

株式会社リキッド・デザイン・システムズ（本社：神奈川県横浜市、代表取締役：遠山直也）と、横浜電子株式会社（本社：神奈川県横浜市、代表取締役：神田一弘）は、共同で高感度空気動圧センサー「LDS-T6B」（特許第7710729号）を製品化・発売します。

リキッド・デザイン・システムズが開発した非接触センシング技術に、横浜電子の高精度実装・量産技術を組み合わせることで、医療・防災・モビリティ・産業・感情センシングなど多様な分野での応用を視野に入れた新たなセンサービジネスを展開します。

■ 高感度空気動圧センサー「LDS-T6B」の概要

LDS-T6Bは、高いS/N比と高感度特性を両立し、空気の微弱な動きを高精度に検知する空気動圧センサーです。0.15Hz〜1kHzの広帯域応答と優れたS/N特性を備え、呼吸や心拍といった低周波信号から、構造物や機械の高周波振動まで幅広く検出できます。わずかな空気圧の変化を50mV/hPaの感度で捉え、音や光では感じ取れない“静かな変化”を高S/N比で信号化します。筐体には亜鉛合金と金属メッキ構造を採用し、高いノイズ耐性と長期安定性を確保。小型・軽量（約10g）でありながら、医療・車載・産業・防災など、多様な環境での組込みに対応しています。

■ 開発と製造の連携による新たな展開

リキッド・デザイン・システムズは、これまでにベビー・介護・いびきセンサー、安全運転支援センサー、地震予知システムなどで培った非接触センシング技術をベースにLDS-T6Bを開発。横浜電子は、精密電子機器の設計・製造・実装で培った技術力を活かし、製造と品質保証を担います。両社は今後、OEM供給、共同研究、製品開発支援など多様な形での協業を進め、センシングを軸とした新しい価値創出を目指します。

■ 実績に裏付けられたセンシング技術

LDS-T6Bは、リキッド・デザイン・システムズの長年の非接触センシング研究をもとに開発されました。これまでに以下のような実績があります。

1.医療・介護分野

マットレス下に設置して呼吸や体動を検知する「ベビーセンサー」「介護センサー」「いびきセンサー」として実用化。
https://liquiddesign.co.jp/technology-line/

2.地震予知分野

特許第6995381号の「高島式地震予知センサー」に応用し、地震前兆波を観測。週1回「的中率90％の地震予知をあなたのスマホに」で地震予知を無料でメルマガ配信中。
https://www.mag2.com/m/0001698630

3.車載・モビリティ分野

ドライバーの眠気や注意低下を検知する安全運転支援デバイス「ドラモニ」で採用。
（Car Watch掲載記事：https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/345696.html）

これらの実績を通じて培った技術を集約し、LDS-T6Bは単体センサーとしての汎用性を高めています。今後は他社製品や新規開発案件へのOEM供給および共同開発を検討しています。

■ 応用分野の拡大と共創への取り組み

LDS-T6Bは、次のような応用分野での活用が期待されています。

●スマートヘルスケア・ウェルネス：呼吸・体動からストレスやリラックス状態を推定し、睡眠や健康管理に活用

●感情センシング・環境センシング：呼吸リズムや空気の揺らぎから人の快適度や感情変化を推定

●モビリティ・安全運転支援：ドライバーの呼吸・姿勢変化を解析し、眠気や集中力低下をリアルタイムで検知

●建築構造モニタリング：橋梁やビルの微振動を解析し、老朽化や構造ストレスを早期把握

●産業・設備診断：ポンプやモーターなどの脈動圧を検出し、異常兆候を非接触で検知する予知保全

●セキュリティ：空気のわずかな動きを検出して、昆虫レベルの車内・室内への侵入や破壊を検知

●防災・地震予知：高島式地震予知技術に応用し、建物や地盤の共振変化を空気動圧信号として検出

■ 共創パートナー募集について

両社では、LDS-T6Bを活用した新たなアプリケーションや事業化を共に推進する共創パートナーを募集しています。対象分野は、医療・介護・防災・モビリティ・産業・建築・ウェルネス・エンターテインメント・セキュリティなど多岐にわたります。

共創パートナーに対しては、パートナーの仕様や要望に基づき、設計は株式会社リキッド・デザイン・システムズが担当し、製造・生産は株式会社横浜電子が担当します。両社の連携により、試作から量産まで一貫した品質管理のもとで迅速に製品化を行います。共同研究、OEM供給、製品開発支援など、協業の形態は柔軟に対応可能です。