海外からのPro Tools遠隔操作によるリモートレコーディング講座を実施

【授業レポート】 遠隔操作によるヴァーチャル実習を東放学園音響専門学校レコーディングスタジオにて実現しました

東放学園音響専門学校（所在地：東京都渋谷区、校長：酒井 努）は、9月22日（水）、レコーディングエンジニア・KENJI NAKAI氏がアメリカのロサンゼルス市内に所有するソニック・ロッジ・スタジオから本校のレコーディングスタジオのPro Toolsをリモート操作し、ドラム・レコーディングする様子を本校の学生にリアルタイムで配信するオンライン講座を実施しました。

学生を対象に9月に全4回に渡り、グラミー賞受賞アーティストであるセリーヌ・ディオン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、トム・ペティをはじめ、国内においてもCHARA、福山雅治、アンジェラ・アキ、X JAPANなどのトップアーティストを多数手掛けるレコーディングエンジニア/ミキサー/プロデューサーのKENJI NAKAI氏によるヴァーチャル実習を含むオンライン講座を実施しました。初回「マイキングの基礎と応用」を皮切りに「ミキシング技術と音響空間」そして「ドラム・マイキングの基礎と応用」をテーマにロサンゼルスのソニック・ロッジ・スタジオよりZoomを使用した講義に続き、9月22日（水）に実際に本校のレコーディングスタジオのPro ToolsをNAKAI氏が遠隔操作し、ドラム・レコーディングをするまでの全ての過程をYouTube Liveを活用してリアルタイムで配信しました。

第1～3回のZoomを使用した講義の様子

第1～3回のZoomを使用した講義の様子

ドラム・レコーディングの準備段階においては、ZoomとOBSを使用してKENJI NAKAI氏の監修のもと、本校スタジオ内に独自のマイクセッティングを学校スタッフにより忠実に再現しました。

ZoomとOBSを使用してKENJI NAKAI氏の指示のもとマイクセッティングを行いました

準備段階における、入念なマイクセッティングの様子（東放学園音響専門学校レコーディングスタジオ）

授業では第一線で活躍する現役のプロミュージシャン・菊嶋亮一氏を招き、準備された録音済みトラックにあわせてドラムを演奏していただきました。今回、KENJI NAKAI氏によるロサンゼルスのソニック・ロッジ・スタジオからの音色・音質の確認および、直接ミュージシャンとのコミュニケーションを交えてのレコーディング進行にあたり、リアルタイムかつ高音質な状況でオペレーションが可能となる「Sessionwire」を導入するに至りました。それに加え、リモート作業に必要な「ATEM mini PRO」「AnyDesk」といったハードウェア/ソフトウェアを活用し、YouTube Live上でのヴァーチャル実習を実現しました。

ドラム・レコーディングの様子（東放学園音響専門学校レコーディングスタジオ）

KENJI NAKAI氏によるリモートMIXの様子

コロナ禍において映像音響作品の制作現場ではリモートMIXが主流となりつつある中、このカリキュラムは、本校スタッフとKENJI NAKAI氏のコラボにより実現したリモートレコーディングをテーマとした他に類を見ないヴァーチャル実習となります。このメソッドの確立により対面授業が困難な国内外のエンジニアにも登壇いただくことが可能になるため、学生にとって一流エンジニアの知識や技術を学習できる貴重な機会になると考えています。今後もこのような事例を重ねていきながら、新しい教育手法の可能性を探っていく所存です。

■KENJI NAKAI氏プロフィール

アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動するレコーディングエンジニア/ミキサー/プロデューサー。これまでレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、トム・ペティ、チープ・トリック、ボズ・スキャッグス、セリーヌ・ディオン、トム・スコットなど、著名なアーティストの作品を手がけている。日本ではCHARA、福山雅治、アンジェラ・アキ、X JAPANなどの作品にも携わる。

KENJI NAKAI氏公式twitter
https://twitter.com/kenjinakai101

■学校概要
学校名：東放学園音響専門学校
所在地：東京都渋谷区本町4-20-7
校長：酒井 努
設置学科：音響技術科・音響芸術科

■東放学園音響専門学校について
1969年、東京放送（TBS）教育事業本部がTBSコンピュータ学院を設立。1972年、東放学園が設立され教育事業を継承。1979年、学校法人東放学園として認可。1991年、東放学園音響専門学校開校。“エンターテインメントの現場から生まれた学校”ならではの、教育ノウハウと充実した就職サポートにより音響技術科ではPAエンジニア、レコーディングエンジニア、MAミキサーなど音のエンジニアを、音響芸術科では、コンサート制作、アーティストマネージャー、ファンクラブスタッフなど音楽ビジネスを担う人材を業界へ数多く輩出しています。