“やさしい”を合言葉に。「SNS医療のカタチ」から「やさしい医療のカタチ」へ名称変更
2018年の発足から続く“正しい医療情報をやさしく届ける”活動を進化

一般社団法人 医療リテラシー研究所(代表理事:大塚篤司)は、2018年より医療情報発信プロジェクト「SNS医療のカタチ」を運営してまいりました。医師4名が中心となり、ボランティア講演や市民公開講座、SNS、ブログ、YouTubeなどを通じて医学的に信頼できる情報を楽しくわかりやすく届ける活動を続けてきました。
2025年9月をもってネット中心の活動に一定の区切りを付け、プロジェクト名称を「やさしい医療のカタチ」に改めます。今後は市民講座という"対話"の原点に立ち戻り、より大きな規模でのリアルイベントや対話の場を中心に活動を展開していきます。
名称変更の背景
「SNS医療のカタチ」は、医療と社会をつなぐコミュニケーション・エラーを解消することを目的に2018年から活動を開始しました。
プロジェクト名は、市民公開講座「SNSが作る新たな医療のカタチ」から生まれたもので、当初40人収容の小さな会議室で開催した大阪講演には立ち見が出るほどの人が集まり、医療への関心の高さを実感しました。長いイベント名から参加者の助言で「SNS医療のカタチ」というハッシュタグを採用し、以後この名称で各地を回ることになりました。
2018年からのリアルイベントのほか、2020年3月からはYouTubeで「SNS医療のカタチ ONLINE」をスタートし、専門家による講演を一般向けに配信する取り組みを継続。同年8月からは医療トークイベント「SNS医療のカタチTV」を毎年開催し、2024年まで5年連続で「やさしさを届け合う」をテーマに、医療をめぐるコミュニケーション課題について発信を続けてきました。
2023年8月には、オンライン講座の内容をまとめた同人誌『医療のトリセツ―36人の専門家が本気で考えたやさしい医療のカタチ―』を刊行し、より多くの人々に医療を“やさしく”届けるための活動を展開しています。
しかし近年、医療情報発信におけるSNSのあり方は大きく変化し、このプロジェクトが目指すべき目標も変わってきました。これからは、直接顔を合わせて対話する機会を重視したいと考えています。
新名称「やさしい医療のカタチ」について
新名称には「SNS」という枠にとらわれず、医療と社会をつなぐやさしい架け橋であり続けたいという想いを込めました。
プロジェクトの中心メンバーは引き続き大塚篤司(皮膚科医)、堀向健太(小児科医)、山本健人(外科医)、市原真(病理医)の4名です。今後も根拠に基づいた正確な医療情報を提供するとともに、患者や家族が医療者と対等な立場で話し合える“やさしい対話の場”を拡充します。
「やさしい医療のカタチ」では市民公開講座を中心に、各分野の専門家とともにリアルイベントやトークセッションを全国各地で開催するほか、医療コミュニケーションをテーマにして自治体との連携施策や書籍・コンテンツ制作も行う予定です。
新ブランドロゴの紹介
「やさしい医療のカタチ」のブランドロゴは、薬のカプセルを重ね合わせて医療を象徴する十字を形づくることで2つの組み合うハートが現れ、やさしさや思いやりを表現しています。柔らかなロゴタイプは温かみと親しみやすさを感じさせ、プロジェクトが目指す「やさしい対話」を可視化しました。

ロゴ制作:アートディレクター・上田 豪さん
新しいロゴマークは、長年広告業界で活躍するアートディレクター/クリエイティブディレクターの上田豪(うえだ・ごう)さんに手掛けていただきました。
上田 豪さんプロフィール:
1969年東京生まれ。大手広告代理店を経て独立し、広告・装幀・ブランディング・ロゴデザインなど幅広い分野で活動しています。
近年は企業や団体のクリエイティブを数多く手掛けるとともに、SNS上での雑誌企画(missmystop)や執筆活動も行い、多彩なクリエイティブワークで知られています。
今後の展開
今後「やさしい医療のカタチ」は市民公開講座という原点に立ち戻りながら、医療と社会をつなぐ対面での対話を拡充します。オンラインで培ったネットワークは活かしつつ、リアルイベントや医療トークセッション、出版物などを通じて、より多くの人に正確でやさしい医療情報を届けます。また、企業や行政・メディアとの連携を強化し、市民参加型の医療コミュニケーション活動を推進していきます。
代表・大塚 篤司コメント
「これまで、私たちはSNSやYouTube、講演を通じて医療情報を『楽しくわかりやすく』届けてきました。一方でインターネット上には真偽不明の情報も多く、医療と社会の溝は広がっています。今後は原点である市民講座に立ち戻り、みなさんと直接お会いして“やさしい医療”の形を共に考えていきたいと考えています。」
やさしい医療のカタチ・メンバー

大塚篤司(おおつか・あつし)
1976年生まれ。千葉県出身。医師・医学博士。2003年信州大学医学部卒業。 2012年チューリッヒ大学病院客員研究員、2017年京都大学医学部特定准教授を経て2021年近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授。 皮膚科専門医。がん治療認定医。アレルギー専門医。がん・アレルギーのわかりやすい解説をモットーとし、AERA dot.連載をはじめ、コラムニストとしても活躍。医師・患者間の橋渡し活動を行っている。著書に『最新医学で一番正しい アトピーの治し方』(ダイヤモンド社)『本当に良い医者と病院の見抜き方、教えます。』(PHP研究所)『心にしみる皮膚の話』(朝日新聞出版)がある。
堀向健太(ほりむかい・けんた)
1998年 鳥取大学医学部医学科卒業。医学博士。2024年から東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科講師。日本アレルギー学会専門医・指導医・各種委員。日本小児アレルギー学会代議員・各種委員。日本小児科学会指導医。世界初の保湿剤によるアトピー性皮膚炎発症予防の介入研究をはじめ、さまざまな臨床研究を発表。Yahoo!エキスパート、Newspicksなどで出典の明らかな記事を執筆しながら、SNS、音声ラジオVoicy、ニュースレターでも医療情報の発信をしている。著書に、マンガ家の青鹿ユウさんとの共著『マンガでわかる!子どものアトピー性皮膚炎のケア』(内外出版社)『ほむほむ先生の小児アレルギー教室』(丸善出版)『小児のギモンとエビデンス』(じほう)がある。
山本健人(やまもと・たけひと)
2010年、京都大学医学部卒業。医学博士。外科専門医、消化器病専門医、消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医、感染症専門医、がん治療認定医など。 医療情報サイト「外科医の視点」は累計1300万ページビューを記録。複数のウェブメディアで定期連載を行うほか、全国各地で市民講座や企業向け講演も精力的に行っている。著書に19万部突破のベストセラー『すばらしい人体』(ダイヤモンド社)など多数。
市原真(いちはら・しん)
1978年生まれ。北海道出身。医学博士。2003年北海道大学医学部卒業。 札幌厚生病院病理診断科主任部長を経て2025年旭川医科大学病院病理部・病理診断科准教授。病理専門医。医療者と形態学との橋渡しが専門で、1日中医療者と電話しており、先日退職した職場からは「そのまま院内スマホ持っていていいです」と奇妙な待遇を受ける。令和に最も知名度の高い病理医のひとりで、まじめな学会で「病理医ヤンデルとして有名」と紹介されるのが苦痛。SNSをたまにやめるので各界のインフルエンサー達にあきれられている。著書多数。
参考:『医療のトリセツ』Kindle版で読めます

医療のトリセツ: 36人の専門家が本気で考えたやさしい医療のカタチ
医療に関する情報が適切に伝わるよう、医療コミュニケーションについて考える啓発プロジェクト「SNS医療のカタチ」のメンバーによる公式本・同人誌。なんと25万字、200ページ超の、同人誌としては異例の実用書になっている。
本書は、2020年3月よりYouTubeLiveにて配信している一般市民公開講座「SNS医療のカタチONLINE」に出演した専門家36名による講演をまとめ直したもの。家庭でできる簡単な予防の話から、やや専門的なトピックまで、いろいろな角度から医療と医療にまつわるあれこれを紹介する実用的な一冊。
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