お金ではなく、関わりで育てる場所「サンマルガレージ」が小田原城のお堀前に誕生
やりたいことを持ち寄り、関わりながら回していく、まちとの新しい関わりの実践拠点が始動

小田原城のお堀のすぐ目の前。使われなくなった旧ハローワークのガレージを活用し、フリーマーケットや物販、トーク、ワークショップなどを通じて、まちとの関わりを実際に試していく拠点「サンマルガレージ」が誕生しました。
この場所は、単なるイベント会場や商業スペースではありません。やってみたいことを実際に形にし、実践することができる場として、人と関わりながら、その使い方や関係性そのものを育てていきます。
また本拠点は、公・民・学が関わり合いながら取り組むUDCOD(アーバンデザインセンター小田原)の拠点のひとつとして、日常的な実践を通じて、まちのあり方を考えていく役割も担っています。
この拠点は何を目指す場所か
サンマルガレージの取組は、小田原城周辺で続けてきた公共空間活用の社会実験「ステキなみちくさ」の流れの中にあります。
「ステキなみちくさ」は、史跡やお堀沿いの空間を一時的にひらき、子どもたちの遊び場や、腰を下ろして過ごせる場所をつくることで、まちの中に小さな居場所を生み出してきました。
そうした実践を重ねる中で、点のように始まった取組が少しずつつながり、人とまちとの関わりが広がってきました。サンマルガレージは、その流れを一過性で終わらせず、関わりが積み重なり、次の実践につながっていくための拠点です。
イベントを重ねること自体を目的とするのではなく、人やアイデアが行き交いながら、このエリアを「どう使えるか」「どう関われるか」を、集まった人たちと一緒に考え、実践していく。
サンマルガレージは、そんなプロセスをゆっくりと育てていく場でありたいと考えています。
機能と仕組み
サンマルガレージは、完成した使い方を提供する場所ではありません。やってみたいことを持ち寄り、人と関わりながら、その使い方が少しずつ育っていく拠点として設計しています。
そのために、関わり方の入口となる窓口と、関わりの深さに応じた複数の実践の場を用意しています。
▪️関わりの入口|ガレージインフォ
ガレージインフォは、まちの中や、ガレージで「何かやってみたい」「関わってみたい」という思いを受け止める、相談の入口です。やりたい内容がまだはっきりしていなくても構いません。
・ぼんやりやってみたいことがある
・このエリアで何ができそうか知りたい
・まず何から始めるとよさそうか相談したい
といった段階から対話を重ね、関わり方を一緒に整理していきます。
ここでの相談をきっかけに、ガレージセール・ガレージトーク・ガレージラボといった実践の場へとつなげていくことを想定しています。
▪️3つの柱
⚫︎ ひらかれた場で試す|ガレージセール
ガレージセールは、フリーマーケットや野菜販売、屋外空間での屋台出店などを通じて、ひらかれた場で、売る・並べる・話すことを試すための実践の場です。
営利のみを目的とした販売ではなく、物のやり取りをきっかけに、人との会話や関係がどのように生まれるかを重視しています。
売ってみる、並べてみる、誰かと話してみる。その積み重ねが、地域との接点や次の取り組みにつながっていきます。
⚫︎話す・知ることから始める|ガレージトーク
ガレージトークは、気軽に集まり、話す・聞く・知るための場です。
ミニトークや上映会、ゲストを招いた一回完結型の企画など、まずは場に来てみる、雰囲気を知ることを大切にしています。各自の関心を共有するところから、次の実践や関わりへと広がっていくことを意図しています。
⚫︎チームで考え、試す、継続する|ガレージラボ
ガレージラボは、考え、動き、検証していく活動ができる場です。
ワークショップや実験的な取組など、何度か集まりながら進める使い方を想定しています。
アイディアを出して終わるのではなく、試しながら整理し、継続的な取り組みとして進めていくこと
を想定しています。

メンバーシップ制の考え方
サンマルガレージでは、単なる場所貸しではなく、関わりを通じて使われ、育っていく拠点であることを大切にしています。
そのため、メンバーシップ制を導入し、まちを自分ごととして考え、関わり続ける人たちが、ガレージの機能を活用できる仕組みとしています。
メンバー(サンマルメンバー)になることで、フリーマーケットの開催や、野菜販売・物販、ワークショップの実施、小規模な会議や打ち合わせなど、ガレージという場所と機能を使った活動が可能になります。
一方で、現状、こうした利用に対して金銭的な利用料は前提としていません。
その代わりに、拠点運営への協力や、他の取組への関与といった形で関わってもらうことを大切にしています。店番や清掃、イベント準備、DIY、相談対応など、一人ひとりの小さな関わりが、次の活動や、次の誰かの挑戦を支えていく。こうした関わりが循環することで、貨幣ではなく「協力」を軸とした関係性が生まれ、使う人が増える場所ではなく、エリアを一緒に育てる人が増えていく拠点を目指しています。また、ガレージを拠点として、少しづつメンバーシップの輪を広げ、地域的な取組とも連携していきたいと考えています。

実際に動いている取組
⚫︎実証実験「ステキなみちくさ」の現在地
実証実験「ステキなみちくさ」は、今年度、小田原城のお堀周辺を面的に活用する形で実施しています。複数のみちくさスポットを設けることで、一箇所に人を集めるのではなく、エリア全体をゆるやかに回遊し、滞在できる環境づくりを試みています。それぞれのスポットでは、遊ぶ・立ち止まる・腰掛ける・眺めるといった行為が自然に生まれ、子どもたちだけではなく、観光客や中高生など、さまざまな立場の人がみちくさスポットで思い思いに過ごす風景が見られています。
⚫︎サンマルガレージでの試験的な取り組み
サンマルガレージでは、拠点の可能性を探るため、すでにいくつかの試験的な取り組みを実施しています。
フリーマーケットの開催や、屋外空間を活用した飲食出店、地元の野菜販売などを通じて、実際に使いながら「どのような使われ方ができるか」「どんな人が関わりやすいか」を確かめてきました。
いずれも大規模なイベントではなく、今後の継続的な活用につなげていくための実践として行っています。



今後の展開|2月28日(土) キックオフ説明会の実施について
サンマルガレージでは、2026年2月28日(土)に、本拠点の考え方や今後の展開を共有するキックオフ説明会を実施します。
本説明会は、これまで小田原城周辺で続けてきた都市空間活用の実証実験「ステキなみちくさ」の延長として、サンマルガレージという拠点がどんな考え方で立ち上がり、これからどのように使われていくのかを、直接お伝えする場です。
・この場所は何のためにあるのか
・どんな関わり方ができるのか
・今後、どんな広がりを目指しているのか
といった点を、運営メンバーから説明し、参加者と対話することを中心とした内容を予定しています。サンマルガレージは、一度きりのイベントを重ねる場所ではなく、関わる人と一緒に使いながら育てていく拠点です。本説明会は、今後の利用や参加を検討する方にとって、最初の入口となる場として位置づけています。
【当日の大まかな流れ(予定)】
① サンマルガレージとは?
・拠点立ち上げの背景
・「ステキなみちくさ」との関係
② どんな使い方ができるのか
・ガレージの主な機能・考え方
・利用の流れや前提条件
・メンバーシップ(サンマルメンバー)について
③ 今後の展開と関わり方
・今後想定している使われ方
・どんな人に関わってほしいか
・関わり方の例(利用・協力・参加)
④ 質疑・対話の時間
・気になっていることの共有
・個別相談の案内
【参加するとわかること】
・サンマルガレージが目指していること
・利用・参加の具体的なイメージ
・自分がどんな形で関われそうか
【実施概要】
日程:2026年2月28日(土)
時間:13:00 開始(申込多数の場合、15:00より同内容で実施予定)
会場:サンマルガレージ(旧ハローワークガレージ)
参加方法:フォームより申込
【参加方法】
まずはこの場所を知る、話を聞いてみる、雰囲気を見る。そんな関わり方からの参加も歓迎しています。参加をご希望の方は、下記リンクよりお申し込みください。
拠点情報
拠点名:サンマルガレージ
所在地:〒250-0012 神奈川県小田原市本町1丁目2-16(旧ハローワーク ガレージ)
運営主体:UDCOD(アーバンデザインセンター小田原)
企画・運営:コトラボ合同会社
問い合わせ先:Mail:kotolab.odawara@gmail.com TEL:080-5015-2621
SNS:https://www.instagram.com/sanmaru_garage/?hl=ja


■ UDCOD(アーバンデザインセンター小田原)について
UDCOD は、都市空間や公共空間の活用とまちづくりについて、公・民・学の連携による新しい形の協働を進めるまちづくり組織です。地域の多様な主体が協力し、既存ストックの利活用や地域資源を生かしたまちづくりの調査・研究・実践に取り組んでいます。
この取り組みは、行政主導型でも、市民活動主導型でも、企業主導型でもない、課題解決型・未来創造型のまちづくりプラットフォームとしての役割を担っています。UDCODは、都市デザインの専門的な視点から地域社会の魅力と活力を高めることを目指し、調査・対話・社会実験など多面的な活動を展開しています。
「アーバンデザインセンター(UDC)」は、2006年に千葉県柏市で構想された仕組みをもとに、全国23の拠点で展開されているまちづくりの連携モデルです。UDCODはその一つとして、小田原の都市空間に新しい価値を見出し、地域の持続可能な発展につなげる取り組みを進めています。

https://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/municipality/machi_top/udcod/
■コトラボ合同会社について
2004 年よりコトづくりからのまちづくり事業として、地域の埋もれた資源を活用し、地域コミュニティの課題改善の事業を行っています。
横浜寿町にて地域資源を活用した活性化事業、地域の空き部屋を一つの宿に見立てたヨコハマホステルビレッジから始まり、シェアカフェ、シェアショップ、コミュニティアセットなどまちづくり資金を捻出しながら持続的なまちづくりを行っています。現在、愛媛県松山市、埼玉県熊谷市、福島県双葉町、東京都墨田区曳舟など全国6地域に関わりながら地道な地域づくりを行っています。
内閣府地域活性化伝道師。2008 年、横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。2017 年 第10 回まつやま景観賞受賞、2019 年 自治体学会賞(田村明まちづくり賞)受賞 2021 年 地域づくり表彰 国土交通大臣賞受賞(三津浜地区賑わい創出実行委員会として)、2026年 令和7年度ふるさとづくり大賞 ふるさとづくり大賞(総務大臣賞)受賞 (三津浜地区賑わい創出実行委員会として)

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