2023年5月に新社長に就任したJean-Pierre Hathoutのもと、グローバル戦略のさらなる拡大を目指すMiRは、日本市場に向けて「自動化に関わる5つの重要なトレンド」を公表。
MiR(モバイルインダストリアルロボット)は、アフターコロナの日本市場に向けて、オートメーション分野における最も重要なトレンドについて、自社の見解を明らかにしました。
自律型モバイルロボット(AMR)を使った自動化は、多くの企業にとって合理化と成長の面で大きな可能性を秘めています。自律型モバイルロボットは、倉庫の容量を増やし、作業環境を改善し、貴重な人間の能力を解放することができます。MiRでは、今後数年間で自動化の進展に影響を与えるであろう主要なトレンドと動向をまとめました。
トレンド1 自動化への投資が再び活発化する
近年、戦争やエネルギー危機、COVID流行などの影響により、社会経済の動向は不透明さを増しています。そのため、多くの企業が自動化の先送りを余儀なくされました。しかし、現在ではロジスティクス、エレクトロニクス、自動車産業、および一般的な生産分野で活躍する企業が、徐々に再スタートする傾向を見せ始めており、2023年末には、このレベルがほぼ正常化すると予想されます。
テクノロジーの発展と安定性の向上により、世界市場では新しい物流ソリューションと自動化の拡大への需要が高まっています。より多くの企業が、それぞれの事業領域で競争力を維持するために、物流ソリューションに時間と資金を投資するようになっています。 マッキンゼーの「Global Industrial Robotics Survey 2022」によれば、今後5年間で投資資金の25%を自動化システムに投じる企業が続出する見通しです。
トレンド2 労働力不足に起因する自動化の要求が高まる
市場が再び安定し、生産が徐々にパンデミック以前の水準に戻りつつある現在、企業が取り組まなければならない大きな課題として、熟練労働者の不足が挙げられます。同時に、安定的でないサプライチェーンによって、多くの企業が生産設備を国内市場に近づけるために、リショアリングやオンショアリングを進めており、必然的に、より多くの欠員を埋めるための人材確保という問題を悪化させています。
自動化によりリソースの最適な活用が可能となり、人間の手と心をより複雑な作業に振り向けることができるようになります。さらに、単調で不適切な作業の代名詞ともいえるルーティンワークをロボットが代行することで、労働環境が改善されるというメリットもあります。一方、オートメーションの分野では、ロボットを導入するスキルを持った従業員が不足していることが大きな課題となっています。このため、企業が自動化を活用して人材の確保と定着の機会を増やそうとするのであれば、企業内だけでなく社会全体でもトレーニングに力を入れる必要があります。
トレンド3 人間の同僚を取り込むことが重要になる
自律型モバイルロボットをはじめとする自動化投資が進む一方で、ロボットが同僚になることは、必ずしも人間のスタッフにとっては喜ばしいことではありません。多くの社員が、自分の配属先や仕事に不安を感じるようになり、その不安を払拭することが企業の重要な課題の一つとなっているようです。しかし、実際には、従業員がロボットを使いこなすことは簡単で、安全で、直感的なことであり、そのための機会を与えるだけでいいのです。
自動化の導入を成功させるための戦略は、ロボットの導入前、導入中、導入後に、企業が明確にコミュニケーションをとることです。プロセスの自動化にあたっては、必要なスキルや知識を持つ従業員を当初から参加させることが重要であり、それにより従業員がソリューションに貢献することができるようになります。また、早い段階から従業員を巻き込むことで、将来の仕事にロボットがどのようなプラスの変化をもたらす可能性があるのかを理解してもらうことができます。
MiRでは、このような企業の取り組みを促進するために、社員がオンラインアカデミーを受講し、当社製品への基本的な理解や、ロボットの機能についての一般的な理解を深めるための取り組みを開始しました。これは、ロボットの導入を推進するために必要な知識を従業員に身につけてもらうことを目的としています。
トレンド4 ロボットの大規模化により、堅牢なソフトウェアソリューションが求められる
自動化に対する投資の拡大により、個々の企業におけるロボットの数は着実に増加しています。特に、グローバルに展開する大手企業では、複数の拠点で多くのロボットがさまざまな作業をこなしているのが一般的となっています。このような背景から、ロボットの大規模な システムを最適に機能させるために、堅牢性と先進性を兼ね備えたソフトウェアソリューションの導入が不可欠となっています。
大規模なロボットの自動化を成功させるためには、個々のロボットの制御にかかる時間や複雑さを軽減することも必要です。例えば、ロボットが新しい作業や異なる作業を行う際には、プログラミングを簡単かつ直感的に調整できるようにしなければなりません。そのような状況で、各ロボットを手動で調整するのは非現実的です。例えば、ロボットが充電ポイントに自動的に戻ること、ロボット同士や人間の同僚にとって障害にならないこと、ERPやWMSといった企業の他のシステムに統合できること、といった日常的な課題に対処するためにも、インテリジェントなフリート管理のためのソフトウェアが重要であると考えています。さらに、ロボットの効率や動作の信頼性を向上させるためのデータを収集・分析するためのソフトウェアも必要です。そのために、MiRはロボットの開発だけでなく、ソフトウェアの開発にも力を入れています。
トレンド5 柔軟性が、市場から求められる
モバイルロボットとオートメーションの市場はまだ成熟していませんが、指数関数的な速度で発展していることに疑いの余地はありません。私たちMiR は、より多くの企業がモバイルロボットを使って、以前よりも多くの、より多様な作業プロセスを自動化する傾向が強まっていることを実感しています。
また、モバイルロボットが他の自動化されたシステムに部品を供給するような、より複雑な工程も増えてきています。さらに、このような自動化された工程では、異なる素材や重量の物品を搬送し、企業の生産工程に合わせた多様な機能を発揮するロボットが求められます。そのため、ロボットやアクセサリーの選択、さらには関連するソフトウェアについても、より柔軟な対応が求められています。
【MiR(モバイルインダストリアルロボット)について】
MiRは、業界最先端の自律型モバイルロボット(AMR)を開発・製造している企業です。
2013年にデンマークで設立。2018年にTeradyneの傘下に入り、2022年にTeradyneはAutoGuide Mobile RobotsをMiRに統合し、低可搬から高可搬まで幅広いAMR製品を提供するようになりました。
デンマークのオーデンセにある本社のほか、ニューヨーク州ホルブルック、カリフォルニア州サンディエゴ、マサチューセッツ州ノースリーディング、ケンタッキー州ジョージタウン、シンガポール、フランクフルト、バルセロナ、横浜、ソウル、上海に地域拠点を構えています。今では世界60カ国に約220の販売代理店と認定システムインテグレータを擁するグローバルリーダーへと成長しています。
詳細については、https://www.mobile-industrial-robots.com/ja/ をご覧ください。
MiR製品は、迅速、簡単、かつコスト効率よく構内物流を自動化し、マテリアルハンドリングを最適化することが可能です。製造業から物流、ヘルスケア産業など、さまざまな業界の大企業や中小企業、企業規模を問わず幅広く使用されている最先端のモバイルロボット製品をラインナップしています。
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