【産学連携】寝るだけで疲れが取れて、記憶の定着に貢献すると判明 慶應義塾大学満倉教授と錦之堂インターナショナルが「特殊形状パッドを使用した睡眠」に関する実証実験を実施

時代に沿って変わる人々のニーズにお応えする、ベッド・マットレスの老舗メーカーの株式会社錦之堂インターナショナル(代表取締役:渡部 隆雄、本社:岐阜県大垣市)は、さらなる良質な寝具開発を目的に、慶應義塾大学理工学部の満倉教授、株式会社アークレブと共に実証実験を行いました。

その結果、当社が開発した寝姿勢コントロール用の特殊形状パッドを使用した睡眠においては、疲れが取れ、記憶の定着に貢献することが判明いたしました。また、年齢や性別を問わず、特殊形状パッドを使用した成人被験者は、ある特定のノンレム睡眠状態が改善するとともに、深い眠りのまま寝返りができる状態にあることが分かりました。
 

  • 実験の背景
今回、睡眠実験に至った経緯としては、当初、当社の製品は寝姿勢をコントロールするというコンセプトのもと寝姿勢を外から見たときに、物理的に変更するものでした。しかしながら、当製品で寝たときに、言い換えると、寝姿勢をコントロールしたときに、睡眠状態にどのような変化を及ぼすかについては確認できておりませんでした。

そこで、当社とご縁のある大垣共立銀行のご紹介により、国内外で活躍する研究者をネットワーク化して産学連携支援を行う株式会社アークレブ*の協力を得て、睡眠解析の権威である慶應義塾大学理工学部の満倉教授との実証実験を行いました。* 株式会社アークレブ  https://www.arclev.co.jp/
 
  • 実験概要

睡眠実験協力: JR九州ホテル ブラッサム新宿睡眠実験協力: JR九州ホテル ブラッサム新宿

当製品に採用されている特殊形状パッドの有無が、睡眠状態と寝返り回数にどのような影響を与えうるかについて実証実験を致しました。実施条件は下記のとおりです。

実証実験期間:(2022年4月28日〜2022年9月28日)
【1回目実験】被験者15名
3日間、当製品のパッドの有無を分けて睡眠
【2回目実験】被験者5名3日間、当製品パッドの有無を分けて睡眠
 
  • 実験結果
満倉教授は、睡眠状態の計測に関して、非接触で心拍を正確に判定し、これらの情報を用いるだけで睡眠の5段階判定を90%以上の確率で判定する世界初技術を開発したことでも広く知られており、本技術を用いて、正確に睡眠状態を計測することで、具体的な睡眠状態の変化を極めて正確に計測しました。
https://www.research.keio.ac.jp/ip/files/a1536214847769.pdf

睡眠状態とは、大きく分けて覚醒状態(以下、WK)、レム睡眠状態(以下、REM)、ノンレム睡眠状態の3つに分けられますが、5段階判定では、このノンレム睡眠状態を、浅い眠りから深い眠りまでの間の3段階(以下、N1、N2、N3)に分けた状態で判定するものです。

従来では、単にノンレム睡眠状態として判定していたことで、詳細な因果関係の把握が困難でしたが、ノンレム睡眠状態の段階を詳細に判定することで、ノンレム睡眠の各段階と生体現象との相当因果関係に関する詳細な研究が加速している背景があります。

これらノンレム睡眠の状態と生体現象との関連性に関しては、種々の研究がなされており、N2の増加によって耐糖能の改善に寄与し得る(※①参照)、パーキンソン患者の認知症予測に有効活用されうる(※②参照)、うつ病の改善に期待される(※③参照)、記憶の定着に有効であり、認知能力の向上が期待される(※④)といった各種研究が報告されています。

今回の睡眠実験では、5段階判定の睡眠状態の計測に加え、睡眠中の寝返り回数も計測しました。その結果、各被験者の睡眠状態は、覚醒状態WKが平均で5%減少し、N2状態が5%増加することが判明しました。仮に8時間の睡眠をした場合、30分ほど覚醒状態が減り、ノンレム睡眠状態が増えることになります。この変化は、年間を通した睡眠時間に換算した場合、非常に大きなものとなり、一定の生体現象に影響を与えることが期待されます。

※① Sleep. 2015 Dec 1; 38(12): 1849‒1860. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4667373/
※② Brain. 2016 Apr; 139(4): 1189‒1199. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2755744/
※③ Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci. 2008 Aug; 258(5): 285‒291. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2755744/
※④ Sleep. 2015 Dec 1; 38(12): 1955‒1963. https://academic.oup.com/sleep/article/38/12/1955/2417967
  • コメント

 

満倉教授:



平均値において一定の変化の傾向があると認められ、加えて寝返り回数が増加しても深い眠りが続く点からすると、覚醒することなく適度な寝返りができることがN2の改善につながっている可能性があるのではないか。ノンレム睡眠の状態変化は、様々な効用との関連性が確認されており、睡眠中における記憶の定着、うつ病の改善などが期待できる可能性があります。
 

 

錦之堂担当者:

(錦之堂担当者 田上 晃庸)(錦之堂担当者 田上 晃庸)


実験したところ、特にN2領域に関して改善が見られ、これは多くの生体現象と関連性が認められる領域にアプローチしていることがわかりました。パッドがN2領域の改善と関係していることはわかりましたが、実際には、寝姿勢と関係があるのか、パッドの形と関係があるのか、その辺りの物理的な特性との因果関係までは判明していません。なので、ひょうたんからコマみたいな状態なのが正直なところです。​

◆会社概要

 

社名   :株式会社錦之堂インターナショナル
所在地  :岐阜県大垣市栗屋町31
代表   :渡部 隆雄
法人設立 :1994年5月12日
事業内容 :家具製造業、建材・家具等輸入卸売業
Webサイト:https://kinshido-int.co.jp/

 

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会社概要

URL
https://kinshido-int.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
岐阜県大垣市栗屋町31
電話番号
0584-78-2370
代表者名
渡部隆雄
上場
未上場
資本金
-
設立
1994年05月