Shinobi Therapeutics社、低免疫原性iPS細胞由来T細胞治療プラットフォームの開発を目的に51百万ドルのシリーズAを完了

京都大学とカリフォルニア大学サンフランシスコ校から技術導入し、GPC3発現がんに対するOff-the-shelfのiPS-T細胞療法の臨床開発を加速

EQT Life Sciences, Eight Roads Ventures Japan, F-Prime Capital がリードとなり、Astellas Venture Management, Fast Track Initiative(FTI)、JIC Venture Growth Investments、D3 LLCが参加

CAR-T 細胞療法のパイオニアであるCarl June博士が科学顧問に就任

Shinobi Therapeutics(Shinobi、本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、日本法人:京都府京都市)は51百万ドルのシリーズAファイナンスを完了いたしました。このラウンドには、EQT Life Sciences、Eight Roads Ventures Japan、F-Prime Capitalがリードとなり、Astellas Venture Management、ファストトラックイニシアティブ、JICベンチャー・グロース。インベストメンツ、D3 LLCが参加致しました。Shinobiはこの資金を基に、”Katana” iPS-T細胞治療プラットフォームの開発を行い、GPC3発現固形がんを治療する最初のプログラムを臨床に進めてまいります。


ShinobiのCEOであるDan Kempは、「Shinobiは、近年の細胞治療が直面する多くの重要課題を解決するソリューションを提供するためにこれまで準備を進めてきました。シリーズAファイナンスを完了し、本日、発表できることを大変嬉しく思います。過去に他のグローバル企業で複数の細胞治療プログラムを主導してきましたが、これほどこの分野を劇的に前進させることができる技術プラットフォームはありませんでした。」と述べています。


細胞療法は、血液がんやその他の難治性疾患領域において目覚ましい治療成績を上げているものの、高い製造コストが障壁となり、多くの患者には届けられておりません。一方、他家細胞由来の既製品の細胞療法を開発し、大量製造を可能にすることで、製造コストの削減は期待できますが、投与した他家細胞が患者の免疫機構により短期間で拒絶されてしまうという別の課題が発生します。Shinobiは、患者自身の様々な免疫機構からの拒絶を効果的に回避できる他家細胞のプラットフォームを開発し、これら細胞療法の重要な課題を克服することを目指します。


Shinobiは、共同創業者である京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の金子新教授と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のTobias Deuse教授が開発した技術を用いて、世界最先端の免疫回避能力を付与したiPS細胞を、同社独自の分化技術(Katanaプラットフォーム)によってCD8ab陽性 T細胞に分化させます。


Shinobiの科学顧問に就任したCarl June博士は、「ShinobiのKatanaプラットフォームは、CAR-T細胞療法を世界規模で患者に提供できる可能性を秘めています。」と述べています。


F-Prime CapitalのパートナーであるRobert Weisskoff氏は、「Shinobiは、最も包括的な免疫回避技術を細胞製品に直接組み込むことで、成長する細胞治療分野で独自の存在感を示しています。我々は、Eight Roadsの同僚やDonald Payan氏とともに、金子新教授が開拓して等泰道氏と五ノ坪良輔氏が京都で開発した10年にわたるiPS細胞研究と、サンフランシスコのTobias Deuse教授が開発した画期的な免疫回避技術を融合すべく、サイアス社とEvade社の合併を構想しました。Shinobiはこれら技術を統合した成果であり、T細胞、NK細胞、液性免疫による拒絶反応から治療細胞を効果的に保護する他家細胞プラットフォームを産み出すことができました。」と述べています。


EQT Life SciencesのパートナーであるFouad Azzam氏は、「拒絶反応の問題を克服することなしに、他家細胞治療が実現することはないといえます。Shinobiの免疫拒絶回避技術は、がん領域での免疫細胞療法をはるかに超え、他家細胞治療の幅広いパイプラインへの扉を開くと信じています。Shinobiでは、がん領域を皮切りに、自己免疫疾患を含む他の疾患領域への展開や、免疫細胞以外への細胞療法への展開も計画しています。」と述べています。


【Shinobi Therapeutics, Inc.について】

Shinobiは、免疫回避能を有する他家iPS細胞由来の新たな細胞療法を開発するバイオテクノロジー企業です。京都大学iPS細胞研究所の金子新教授とカリフォルニア大学サンフランシスコ校のTobias Deuse教授の研究に基づき、患者のあらゆる免疫機構からの拒絶回避が可能な新たなiPS細胞由来CD8ab陽性T細胞プラットフォームを開発しています。
URL: https://www.shinobitx.com 


【EQT Life Sciencesについて】

EQT Life Sciencesは、欧州の大手ライフサイエンス・ヘルスケア・ベンチャーキャピタルであるLSPをEQTの基盤に統合して、2022年に設立されました。LSPとして30年以上前に投資を開始して以来、30億ユーロ(35億米ドル)以上を調達し、150社以上の企業の成長を支援してきました。EQT Life Sciencesは、医療、科学、ビジネス、金融の各分野で経験を積んだ投資専門家からなる専門チームを擁し、患者に真の変化をもたらす革新的なアイデアを持つ有望な起業家を支援しています。

URL:https://www.eqtgroup.com 


【Eight Roads Ventures について】
Eight Roads Ventures はグローバル大手資産運用会社のフィデリティの資金を基に投資を行うベンチャーキ ャピタルファンドです。欧州、中国、日本、インド、米国にファンドをもち、ヘルスケア領域を含む革新的技術や高い成長が見込まれる企業へグローバルにて投資活動を行っています。業界に対する知見 とグローバルなネットワークを最大限に活用し、投資先に対してハンズオンで経営を支援し続け ています。Eight Roads Ventures Japanでは、日本国内のサイエンス・技術をもとにグローバルに医薬品開発を行うことを使命としています。

URL: https://eightroads.com/en/ 


【F-Prime Capital について】
F-Prime Capitalは、ヘルスケアとテクノロジーに投資する世界有数のベンチャーキャピタルで、ヘルスケアと医療における最大の課題を解決するとともに、誰もがゴールドスタンダードの医療を受けるに値するという信念に基づき投資活動を行っています。

50年以上にわたり、アメリカ、ヨーロッパ、アジアに広がる約300社を数えるポートフォリオを持つ独立系ベンチャー・キャピタル・グループは、ライフサイエンス、ヘルスケア、テクノロジーにおける専門知識を結集し、治療薬、医療技術、ヘルスケアITおよび種々のサービスにおける次の大きなアイデアを持つ創業者を特定し支援しています。Denali、Beam、Innoventを含む30社以上の企業を設立または共同設立し、Blueprint Medicines, Iora Health, PatientPing, Devoted Health and Ultragenyxなど多くの企業の設立を支援してきました。 

F-Prime Capitalはマサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置き、英国ロンドンとカリフォルニア州サンフランシスコにオフィスを構えています。詳しくはhttps://www.fprimecapital.com、X(https://twitter.com/FPrimeCapital )とLinkedIn(https://www.linkedin.com/company/f-prime-capital-partners)をご参照ください。


【問い合わせ先】

シノビ・セラピューティクス株式会社

Tel:(075)752-1555

Email: info@shinobitx.com


ビジネスカテゴリ
医薬・製薬医療・病院

会社概要

URL
https://shinobitx.com/
業種
製造業
本社所在地
京都府京都市左京区吉田下阿達町46-29 京都大学医薬系総合研究棟415
電話番号
075-752-1555
代表者名
等泰道、五ノ坪良輔
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年07月