サステナクラフト、自然由来のボランタリーカーボンクレジット向け調達管理・投資分析サービスのリリース
買い手とプロジェクト開発者の間での双方向のコミュニケーションをサポートし、炭素市場への透明性を向上します
本サービスの背景と目的
近年、ボランタリーカーボンクレジット市場は急速に拡大していますが、一部のプロジェクトでは、環境効果が不十分であるという品質への懸念が示され、企業がカーボンクレジットによって温室効果ガス排出量をオフセットする行為への批判が高まっています。このような中、厳格な基準の設定や、第三者による評価機関も出てきていますが、プロジェクト開発者からは画一的・一方的な評価に対して、各プロジェクトの固有の事情が反映されていない、という懸念が示されています。
当社はこれまでも自然由来のカーボンクレジットプロジェクトの詳細な分析レポートを提供してきましたが、今回リリースする新しいプラットフォームは、プロジェクト毎の品質分析、企業の償却分析に加え、プロジェクト開発者と投資家が双方向にコミュニケーションできる場を提供することで、自主的な炭素市場に高い透明性をもたらすことを目的としています。
本サービスの内容について
本サービスは、投資家・買い手企業にとっては、ボランタリーカーボンクレジット市場のプロジェクト評価と管理を改善し、意思決定の透明性と効率を向上させます。プロジェクトごとの品質分析機能を利用することで、企業は環境への影響や持続可能性を評価し、最も適切なカーボンクレジットプロジェクトに投資することができます。また、当プラットフォームの双方向コミュニケーション機能は、企業とプロジェクト開発者間での情報のやりとりを効率化し、透明性を向上します。
主に、以下のユースケースを想定しています。
ボランタリークレジットの調達をまだ本格的に開始されていない企業向け
まずはクレジットの償却・発行の分析や定期的に発行するニュースレターを通して、規制や方法論の動向把握、競合・類似業界での動きを効率的に把握することが可能となります。市場の概況と合わせて、具体的にどのような企業がどのプロジェクトのクレジットをどの程度活用しているかを知ることができます。
すでにボランタリークレジットの調達を実施している企業向け
自然由来のクレジットは、プロジェクトごとのクレジット発行量の計算は複雑で、専門的な知識を必要とします。本サービスを利用することで、プロジェクトごとにどのようなリスクが高そうかを分析するとともに、プラットフォーム上でプロジェクト開発者ともコミュニケーションを取ることで、レピュテーションリスクの削減、調達プロセスの効率化が期待されます。すでに調達済みのプロジェクトについても、外部ステークホルダーへの説明責任を果たすという観点でも使っていただけると考えています。
発行済みではなく、より早期の段階のプロジェクトへの出資やオフテイク契約を検討している企業向け
まだ発行されていないクレジットに投資する場合には、どの程度のクレジット量が見込まれるのかというデリバリーリスクを負うことになります。当社のサービスでは、プロジェクト・契約者ごとに柔軟な閲覧権限の設定が可能であり、まだレジストリーに登録されていないプロジェクトに関しても分析結果を提供することが可能です。
詳細情報やデモリクエストは、当社ウェブサイト(https://jp.sustainacraft.com/contacts)でお問い合わせいただけます。
セミナーのお知らせ
サービスの提供開始と合わせて、ボランタリーカーボンクレジット市場や方法論の最近の動向、及び、サービス概要と活用事例を解説するウェビナーを開催いたします。ご興味のある方はぜひ下記URLからお申し込みの上、ご参加ください。
お申し込みはこちら:https://us06web.zoom.us/webinar/register/8416843747177/WN_cm8VDvgsSpOo8KFFa96BCQ
本サービスが目指すこと・マイルストーン
本サービスは、学術論文の査読システムであるOpen Review(https://openreview.net/)に着想を得て、炭素案件にも同様の透明性を持ち込みたいという思いから開発を続けてきました。G7の温室効果ガス排出量の内15.7%を占める日本ですが、現在のボランタリーカーボンクレジット利用における比率は3.5%程度にとどまっています。海外の多くのプロジェクト開発者は、カーボンクレジットの買い手・投資家として日本のポテンシャルに大きな期待を寄せています。
本サービスローンチ時点では、買い手・投資家側、プロジェクト開発者側双方に対して、それぞれ単独の情報分析ツールとしての位置付けが強いと思いますが、本サービスへの参加者が増えていくことで、自然保全のプロジェクトを活性化し、日本企業の資金を海外のプロジェクトに環流していくことに貢献できればと考えています。
また今後は、本サービスに対するフィードバックに応じて、企業ごとで現在行われている社内でのクレジット調達管理ガイドラインの組み込みや、現在当社内部で使っているより詳細なプロジェクト分析機能の外部公開も予定しています。
サステナクラフトについて
衛星リモートセンシング技術を用いた安価で広範囲な自然資源の炭素蓄積量モニタリングと、因果推論技術をベースにしたカーボンクレジット特有で複雑な参照レベルやリーケージの評価という2つのソリューション提供を通して、自然保全への健全な資金循環を生み出すことを目指して活動しています。現在、中南米や東南アジアを中心に、環境保全を行っている複数のNGOや事業会社と連携して、当該炭素蓄積量モニタリング技術の社会実装を推進しています。
サステナクラフト会社概要
社名:株式会社sustainacraft(サステナクラフト)
創業年月日:2021年10月1日
代表取締役:末次浩詩
所在地:東京都千代田区平河町1丁目6番15号USビル8階
ウェブサイト:https://jp.sustainacraft.com/
本リリースに関するお問い合わせ先
○株式会社sustainacraft
e-mail:info@sustainacraft.com
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