空域を活用した搬送体制の確立へ

災害時を想定した救助犬・ハンドラーのヘリコプター搬送訓練を実施

搬送訓練

訓練概要

2025年9月7日、愛媛県宇和島市で開催された「愛媛県総合防災訓練」において、一般財団法人国際災害対策支援機構は、災害救助犬専門団体【捜索救助犬愛知】および【Shikoku K-9】と連携し、災害救助犬とハンドラーによるヘリコプター搭乗訓練を実施しました。

本訓練は、災害現場への空路移動を想定し、実際の災害時における導線の確認を目的としたものです。救助犬とハンドラーが、離陸・飛行・着陸といったヘリコプター環境の一連の流れを体験することで、騒音・振動・空間の変化に対する適応力を高めました。

さらに、着地後の動線にも重点を置き、ヘリコプターから現場へと移動する際の安全確保や、救助犬の活動開始までの流れ、ハンドラーとの連携手順など、初動対応に必要な一連のプロセスを確認。実際の災害現場を想定した、実践的かつ精度の高い訓練となりました。

訓練の様子

訓練の様子

ヘリコプター搭乗訓練の説明

ヘリコプター搭乗による環境慣熟訓練

機内の安全確保のために1頭に対しハンドラー2名体制を取る

展示の様子

参加団体と構成

場所:愛媛県宇和島市 宇和島港 防災緑地(大規模地震対策施設)

企画:一般財団法人国際災害対策支援機構

運行:匠航空株式会社

協力:宇和島市企画政策部 危機管理課

参加:捜索救助犬愛知

   参加頭数: 5頭(スバル、ローゼ、クー、ヒージー、つくね)

参加:Shikoku K-9

   参加頭数: 2頭(ゾーイ、ポラリス)

目的と意義

災害救助犬は、地上での探索活動に加え、空域を活用した迅速な現場到達が求められる場面でも重要な役割を果たします。そのため、ヘリコプターという特殊な環境に慣れることは、実際の災害対応において極めて重要です。

今回の訓練は、救助犬とハンドラーとの連携強化を図るとともに、空域活用の実効性と組織間の連携体制の強化を目的としています。また、地域住民や自治体関係者に対しても、災害救助犬の役割と事前準備の重要性を広く伝える貴重な機会となりました。

実施背景

災害救助犬との連携訓練は、過去の災害対応における経験と課題を踏まえ、今後の搬送体制の構築と連携精度の向上を目的として実施されました。

2021年の熱海市伊豆山土石流災害では、災害救助犬団体と現地での捜索活動を共に行い、実際の災害現場における連携の重要性を共有しました。一方、令和6年能登半島地震では、救助犬の派遣要請があったものの、搬送手段の確保が難しく、現地展開には至りませんでした。

「ヘリコプターで搬送できていれば、より早く現場に入れた」という声を受け、空域活用による搬送の可能性と課題を検証する必要性が浮き彫りとなりました。

今回の訓練では、令和6年能登半島地震の災害対応時に実際に使用されたヘリコプターを活用し、より現実に即した搬送シミュレーションを実施。災害救助犬団体と改めて連携し、ヘリコプターを活用した搬送訓練を通じて、災害時の導線確認・初動対応の精度向上・空域活用体制の構築を図ることを目的としています。


「一般財団法人国際災害対策支援機構」について

◆一般財団法人国際災害対策支援機構  公式Webサイト https://www.unglobal.org/

災害対策立案から組織運営に係る知識の啓蒙や普及を行い、災害対策に関わる知恵の共有を図っています。


「捜索救助犬愛知」について

愛知県を拠点に、災害救助犬の育成・運用・展示活動を行うボランティア団体。

地域防災イベントや 捜索活動に積極的に参加。Facebookページ


「Shikoku K-9」について

高知県高知市を拠点とし、災害救助犬の育成・捜索活動を行う専門団体。

消防・警察との連携実績も多数。Facebookページ


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会社概要

URL
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業種
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本社所在地
中央区銀座7丁目13番地6号 サガミビル2階
電話番号
03-6661-6945
代表者名
松尾 悦子
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年07月