『ふるさと納税分析レポート』令和3年度ふるさと納税寄付額を「町」別に分析しました。1位白糠町、2位都農町、3位弟子屈町の順となりました。

〜令和4年度ふるさと納税に関する現況調査の結果(総務省発表)を独自に分析〜

「市」と「町」の区分はあまり知られていませんが、8,000人以上の人口規模があれば「町」であり、人口5万人以上であれば「市」になります。厳密に言えば条例等でもう少し基準があります。今回は「町」のふるさと納税寄付額を分析しました。1位が北海道白糠町、2位が宮崎県都農町、3位が北海道弟子屈町となりました。2位の都農町は法律の違反により、ふるさと納税の対象となる地方自治体の指名の取り消しを受けています。白糠町と都農町は100億円を超える寄附を集めました。
分析の背景
「市」より人口規模は小さい「町」ではありますが、その分、ふるさと納税については迅速に柔軟に活動ができるイメージを持っています。町長のトップダウンで素早く組織が動いています。今回はそのような「町」のふるさと納税寄付額を分析することで、「町」ならではの成功モデルや成功の要因を探って行きます。

「令和3年度ふるさと納税寄付額を「町」別に分析」の主な結果
■1位から10位
1位の白糠町、2位の都農町ともに、自治体職員のリーダーシップが目立っていました。返礼品提供事業者にいかに
やる気になってもらえるか、この巻き込み力がとても大切です。中間事業者は返礼品提供事業者を開発をする業務を担っていますが、自治体職員の当事者意識がなければ、外部委託してもなかなか良い結果が出ることはありません。3位の弟子屈町は返礼品提供事業者が中間事業者の一部業務まで受託し、海に面していない自治体にも関わらず、魅力的な加工海産物でカバーをしています。4位の境町も町長自らがふるさと納税のマーケティングに精通しており、あらゆるジャンルの返礼品が揃っています。特設サイトにて活用事業の報告も細かく行なっています。
 


■11位から20位
上位の自治体には、これといった返礼品があります。13位の当別町ではロイズ製品、15位の御船町ではお米、18位の大河原町ではアイリスオーヤマ製品です。ポータルサイトでのカテゴリーランキングに入ることができれば、想定よりも多くの寄附を集めることができます。自治体では選択と集中という戦略の基本的な考えをとることが難しいとは十分理解できますが、それでも選択と集中を追求すれば、結果として自治体の知名度や立ち位置を高めることができます。


■21位から30位
21位の玄海町と26位の上士幌町はふるさと納税への取り組みが早かった自治体です。2014年にはすでに10億円前後の寄付を集めており、それからも安定的に寄付を集めています。地域産品のブランドを守ることを大切にし、無理をしていない姿勢が見受けられます。返礼品やサービスの品質を維持することで、自治体や返礼品提供事業者に対する寄付者からの信頼が醸成され、結果として長期的、安定的な関係性が持続している好例です。

今回の分析を通じて
各自治体のふるさと納税に関する取り組みの特徴が良くわかる結果となりました。「市」でも「村」でもない「町」の規模があれば、戦略的にリスクを取って勝負できると感じました。それだけ、財政状況が厳しいと言えるかもしれません。都農町のふるさと納税からの指名除外は残念ですが、目の前の寄付額だけにとらわれず、寄付者との良い関係を構築することを最も大切とすれば、寄付の量ではなく質に移行していく必要があります。寄付者、返礼品提供事業者、自治体の持続的な関係を模索する時期に来ています。


社名:株式会社ふるさと納税総合研究所
本社所在地:大阪府大阪市
代表取締役:西田 匡志(中小企業診断士、総合旅行業務取扱管理者)
事業内容: ふるさと納税市場における調査、研究、コンサルティング、ソリューション提供等
HP:https://fstx-ri.co.jp/

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会社概要

URL
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業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市淀川区宮原1-1-1 新大阪阪急ビル3F
電話番号
06-7668-8324
代表者名
西田 匡志
上場
未上場
資本金
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設立
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