バーチャリオン、世界遺産石見銀山ミュージアム支店をオープンし島根県大田市と連携
地方自治体と連携した初の事例
背景
バーチャル技術の積極的活用は、2019年からのコロナ禍の中で加速し、メタバース(Metaverse)という言葉に集約される動きで社会の大変革を起こしつつあります。このような時代の変化の中で、メタバースはミュージアムの新たな表現方法としても注目されています。
弊社のソフトウェアを用いることで、バーチャル展示会のみならず、リアル展覧会の企画・設営時における展示イメージの共有、展覧会のアーカイブ化が可能となります。
私たちは創業時から、ミュージアムの現場の人間として、バーチャル技術が発達するからこそ、『リアルな場』がより重要になる、との信念がありました。だからこそ、リアルとバーチャルのミュージアム活動を双方向で実現していく場が必要でした。その融合の場として、世界遺産である石見銀山を擁する大田市と連携できたことは喜ばしいことです。なお、メタバースミュージアム・スタートアップが、リアルのミュージアムに支店を構えるのは、日本初の事例となります。
NPO法人石見銀山資料館の仲野義文理事長と、創業メンバーの一人である伊藤謙(弊社アドバイザー、大阪大学総合学術博物館)が継続的に共同研究を行ってきたこと (1)、そして、仲野理事長と伊藤が委員をつとめる大田市教育委員会(武田祐子教育長)主催の「おおだ未来☆夢ランド」内で多様な提言がなされてきたことが (2)、この連携締結の強力な推進力となりました。
大田市の生徒をはじめ市民のみなさまが、大田市の文化や教育成果を積極的に発信されることで、新たな可能性が広がっていくことを目指して参ります。そして、私たちの試みが、公立博物館を持たず、歴史文化資料の活用に課題を抱える自治体にとっての、新たな課題解決方法となることを提言していきます。
(1) https://note.com/shoden_shinsho/n/nc109287c56bc
(2) https://www.city.oda.lg.jp/ohda_city/city_organization/20/63/6634
包括連携協定の概要
11月6日、弊社と大田市との「包括連携協定」締結式がおこなわれました。この協定は「相互に連携し、双方の資源を有効に活用した協働取組を推進することにより、地域のさまざまな課題解決に向けて、地方創生の実現や持続可能な社会を構築すること」を目的としています。
【連携および協力事項】
1.「石見銀山学習など、大田市における学びの成果の発信」
2.「バーチャルミュージアムを用いた児童・生徒をはじめとする市民の創作活動の発信」
3.「次世代技術(バーチャルなど)を活用した、大田市の自然・歴史・文化に囲まれる、新たな働き方の発信と実装」
4.「大田市にある自然・歴史・文化資源の国内外への発信とアーカイブ化」
5.「その他、大田市の地方創生の実現や持続可能な社会の構築に資する取り組みに関すること」
楫野弘和市長は「市営の美術館や博物館がない大田市にとってバーチャルで石見銀山などの資料を国内外に発信することができる。共創のまちづくりを進める一助となるので、これからお互いの強みを活かしながら連携していきたい」と話しました。
五十里翔吾代表取締役社長兼CEOは会見にて、「どこでも誰でも見られるバーチャルによる博物館を提供することによって、より身近に文化財や美術品に触れ合うことができる。多くの人に感動を伝えたい」と話しました。
※大田市ホームページを参照
https://www.city.oda.lg.jp/ohda_city/116/sicho_diary/sicho_daiary_202311/7960
バーチャリオンは、この度の協定に際し、ご尽力いただいた大田市の楫野弘和市長、武田祐子教育長、NPO法人石見銀山資料館 仲野義文理事長をはじめとする大田市職員の皆様、および関係のみなさまに深く感謝いたします。
協定の意義:ベンチャーのまち石見銀山
弊社が支店を構えた大田市・大森の地は、『世界遺産・石見銀山遺跡とその文化的景観』に連なる多くの自然・歴史・文化的資源を有するだけでなく、この地の『文化的景観』のために尽力されてきた「群言堂」「中村ブレイス株式会社」といった名だたる企業が本拠地を構えている『ベンチャーの聖地』でもあります。だからこそ、私たちもここ大森町に根付くことに意義があります。何故ならば、弊社も2021年に創業したばかりのベンチャー企業だからです。
弊社は、五十里翔吾(代表取締役 社長 兼 CEO)が、大阪大学基礎工学研究科の大学院生の時に、仮想空間上の展示室に絵画や立体作品などを展示できるバーチャル展覧会ソフトウェア『Virtualion®︎』を開発したのが創業のきっかけです。今では、五十里翔吾・伊藤謙といった初期の開発メンバーに加え、国内大手通信企業で20年近くにおよぶITエンジニアとしてのキャリアを有する小林祥一(代表取締役 副社長 兼 COO)、多くのベンチャー設立を成功させ、デジタルクローン技術の生みの親である米倉豪志(最高戦略責任者 CSO)といった経験豊富な人材が合流し、ミュージアム発メタバース・スタートアップ『VIrtualion株式会社』が始動し、活動の場を広げております。
Virtualion株式会社は、『ベンチャーの聖地』の一員として、大田市での活動のスタートを誇りに思います。
本件に関するメディア掲載
・NHK(島根)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/20231106/4030017544.html
・山陰中央
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/478176
・読売新聞(島根)
https://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20231106-OYTNT50083/
・島根日日新聞1面 2023/11/7
〈バーチャリオン Virtualion®︎〉
展示シミュレータ、バーチャリオン Virtualion®では、文化財や美術品などの資料の配置だけではなく、照明の設置や光の調整、順路の設定なども行うことができます。展示物を360度回転させたり、空中で動く資料を展示したりなど、バーチャルならではの見せ方も可能です。作成した展示はオンラインで公開したり、ミュージアム企画展のアーカイブとして活用できます。閲覧者は、ミュージアムに訪れたような感覚で、バーチャル上で様々な作品を楽しむことができます。
〈会社概要〉
社名:Virtualion株式会社(バーチャリオン)
代表取締役 社長 兼 CEO:五十里 翔吾
代表取締役 副社長 兼 COO:小林 祥一
取締役:伊藤 茜
CSO :米倉豪志
創業者・アドバイザー:伊藤謙
顧問税理士:山田 崇博
役割の意味
CEO:Chief Executive Officer(最高経営責任者)
COO:Chief Operating Officer(最高執行責任者)
CSO:Chief Strategy Officer(最高戦略責任者)
所在地:東京本店)〒104-0053 東京都中央区晴海2-2-42-3612
設立:2021年6月11日
〈事業内容〉
・バーチャル展示・シュミレーター制作
・バーチャル展示のキュレーション
・バーチャル展示のアーカイブ
・バーチャル展示の評価
・展示システムを利用した教育プログラムへの提案・実装
・仏閣・寺院での3Dデータ化
・博物館・美術館での3Dデータ化
など
技術「バーチャル展示作成システム」は特許技術(特許第7329863号、ソフトウェア名:Virtualion®︎)です。
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