シンガポール発Mirxes、日本でのがん検査普及へ。Mirxesとナガワ薬品がパートナーシップを発表
【東京・2025年7月23日】


シンガポール発、マイクロRNAベースのがん早期診断技術を開発するMirxes(ミレックサス)は、本日東京都内で開催された「上場祝賀会・業務連携発表会」において、がん早期発見スクリーニング事業の全国展開を加速するための戦略的パートナーシップを発表しました。
今回の業務連携は、Mirxesが開発した血液マイクロRNA検査 GASTROClear™(胃がん) および LUNGClear™(肺がん) を中心としたプラットフォームを活用し、非侵襲的かつ高精度なスクリーニング技術の普及と定着を図るものです。医療機関、臨床検査機関、物流・受託機関との連携を通じて、日本国内におけるがん予防・早期診断の社会インフラ構築を目指します。

Mirxes Japan 代表取締役 ユン・リハン博士は、「本パートナーシップは、日本の国民にがんの早期発見技術を届けるという我々の使命において、重要な一歩です。地域・医療業界との連携により、予防医療の強化とがん死亡率の低減を目指します」と述べました。

「ナガワ薬品は、次世代の診断技術を通じて、社会全体の健康向上に貢献することを使命としています。Mirxesとの連携はその理念を体現するものであり、公衆衛生の未来を切り拓く大きな一歩になると確信しています。」 ナガワ薬品株式会社 常務取締役 大段正司氏は語ります。

東京医科大学の特任教授であり国際医学界で高い評価を得ているは、Mirxes とナガワ薬品による円滑な連携を祝福するとともに新たな技術が人々の健康に貢献し落合孝広博士、無限の可能性を切り拓くことへの期待を寄せました。

シンガポール駐日大使館の代表は祝辞の中でMirxesを高く評価し、同社がシンガポールのイノベーションと起業精神を体現しバイオテクノロジー分野における象徴的な存在となっていることに言及しました。また、今回の業務連携はシンガポールと日本の協力交流における良いスタートであり今後さまざまな分野で実りある成果が生まれることを期待していると述べました。

なお、本発表はMirxesの香港証券取引所への上場を記念した祝賀レセプションにあわせて行われました。2025年5月、 Mirxesは香港証券取引所メインボードに上場し、約1億3900万米ドル(約139億円)を調達しました。この上場により、Mirxesは東南アジア初のバイオテクノロジー・ユニコーン企業となり、時価総額は約10億6000万米ドル(約1420億円)に達しました。
Mirxesについて
Mirxes(ミレックサス)は、マイクロRNA技術を基盤とするシンガポール発の先端バイオテック企業で、がんの早期発見ソリューションのグローバル展開を推進しています。シンガポール国立大学出身の創業者は、2014年にシンガポールの科学技術研究庁(A*STAR)から分社化し2020年に日本市場への展開を開始しました。現在では日本を含む世界各国で実用的かつパーソナライズされた予防医療ソリューションを提供しております。
主力製品である GASTROClear™(胃がん) および LUNGClear™(肺がん) は、がんを早期に発見するための非侵襲的検査として開発されています。フラッグシッププロジェクト「CADENCE(Cancer Detected Early caN be CurEd)」では、血液によるマルチがん早期発見検査の開発・普及を通じて、がんによる死亡率と医療費の削減を目指しています。
2020年、日本法人Mirxes Japan 株式会社 (ミレックサスジャパン)を設立し、日本のヘルスケア市場での導入を促進するために、ローカライズ、規制の策定、パートナーシップの構築を担当しています。
主力製品GASTROClear™について
GASTROClear™(ガストロクリア)は、世界初の臨床的に検証されたマイクロRNAベースの胃がんスクリーニング用血液検査です。既に複数国で承認されており、特に高齢者や持病のある方々にとって、負担の少ない有効な代替手段として注目されています。
日本において胃がんは主要ながんの一つであり、**50歳以上の70~80%**がピロリ菌(Helicobacter pylori)に感染していると言われ、日本の胃がんの90%以上はこの感染に関連しています。早期発見・早期治療のためには、スクリーニングの受診率向上が重要課題です。がん情報サービス(がん情報センター)によると、2022年時点の胃がん検診受診率は**男性45.7%、女性36.5%**にとどまっています。受診しない主な理由には、「時間がない」「検査がつらい」「経済的な不安」が挙げられています。
本検査では、従来の内視鏡検査やバリウム検査とは異なり、身体的負担が少なく短時間で結果が得られる血液検査を活用。心疾患や呼吸器疾患の既往歴を持つ方、嚥下困難や高齢による体力低下を理由に従来の検査を受けられなかった方々にも適しています。

GASTROClear™は、他の胃がん検診と比較しても胃がんの全ステージにおいて非常に高い感度、特異度を実現しています。世界の大学、研究機関、病院と共同開発しシンガポールでIVD承認(2019年)、EUでCEマークを取得(2017年)しています。
胃がんのステージや組織型を問わず高い感度での検出が可能
GASTROClear™は、胃がんのステージや組織型を問わず高い感度での検出が可能です。前がん状態である高度異形成(High grade dysplasia)も60%の感度で検出されました。
ナガワ薬品株式会社について
Mirxesは2024年、JETROの「対日投資支援事業(Invest Japan)」の支援を受け、日本の皆さまにGASTROClear™をより身近にご利用いただけるよう国内での検査提供体制の構築を目的としたプロジェクトを開始しました。本取り組みは、ナガワ薬品株式会社との連携のもと進められ、現在、技術移管および検査体制の整備を完了しております。
ナガワ薬品株式会社は、2019年に第一種・第二種医薬品製造販売業の許可を取得した企業で、日本の品質を活かした高品質な医薬品や検査試薬の製造・流通サービスを提供しています。設立以来、医療環境の整っていない地域にも日本製品を届ける社会貢献内容を重視し、多様な体外診断用医薬品や検査キット(PCR、NIPT等)の取扱いを行っています。
【本件に関するお問い合わせ先】
MiRXES Japan PR事務局(株式会社シーフォース内)
担当:美崎(みさき)
Mail:sales_ml@cforce.co.jp Tel:03-3293-3090
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