2024年2月6日、スイスと日本は国交樹立160年を迎えます!
友情、信頼、そしてバイタリティ!
トピック1 スイス・日本国交樹立160周年記念、アンドレアス・バオム駐日スイス大使主催祝賀会
「160 years?Precisely!」開催 (仮訳:160年?ぴったり!)
日時:2024年2月6日(火) 18時30分より
会場:駐日スイス大使公邸(東京都港区南麻布5-9-12)
1864年2月6日に締結されたスイスと日本との修好通商条約。そのぴったり160年後の2024年2月6日、両国の多様性とバイタリティに満ちた絆を祝う、特別な祝賀会を駐日スイス大使公邸で開催。本会は、ビジネスと時計作りをルーツとする両国関係の誕生に焦点をあて「Precision/精密さ」をテーマとしています。歴史的にも貴重な時計
の展示や両国関係をモチーフとしたプロジェクション、そしてロボットによるラクレット(ロボクレット)の提供も。両国のイノベーションとテクノロジー(それには精密さを要します)へと繋ぐ一夜です。
参加者(一部):盛山正仁(文部科学大臣)、衛藤 征士郎(Vitality.Swissアンバサダー、衆議院議員、日本スイス友好議員連盟会長)、春香 クリスティーン(Vitality.Swissアンバサダー、タレント)、上野 水香(Vitality.Swissアンバサダー、バレエダンサー)など
アンドレアス・バオム駐日スイス大使 祝賀会でのメッセージ(仮訳)
スイス・日本国交樹立160周年記念祝賀会に皆さまをお迎えできますことは、この上ない喜びです。ちょうど160年前の1864年2月6日、正確には午前10時に、時計製造業者のエメ・アンベール=ドロー率いるスイス政府代表団と幕府の外国奉行だった竹本甲斐守が修好通商条約に署名しました。この条約締結に至る基礎を築いたのが、その4年前に横浜に事務所を開設した時計輸入業者フランソワ・ペルゴです。このように、正確さ、最新技術、起業家精神が両国関係の基盤となり、今日でも、スイス・日本両国は高品質で信頼性の高いサービスで広く知られています。そこで、この祝賀会を時計製造技術に捧げる夕べとすることにしました。ジラール・ペルゴが日本で販売したオリジナルの時計2点を展示することができて嬉しく思います。庭に設置している時計をテーマとしたイルミネーションもモダンな装いにしました。
この条約締結後まもなく、スイスと日本の関係は単純な交易を超えたものへと発展していきました。アンベール=ドローが日本滞在中に集めた絵図は後に「日本図絵」という書籍にまとめられ、ヨーロッパ全土で日本の芸術や文化への関心を巻き起こすことになりました。
このような最初期の交流に続いて、多くの条約が締結され改正されました。外交関係に活発な動きが見られるようになりましたが、1906年に日本に開設されたスイス公使館の貢献も忘れてはなりません。初期の両国関係においておそらく最も重要な出来事の一つは、アンリ・デュナンの人道主義に基づいた日本赤十字社の創設でしょう。日本で赤十字活動が広まった理由の一つとして、寛大にも昭憲皇太后が基金を創設して今日に至るまでの赤十字活動を支えてくださったことが挙げられます。国際赤十字委員会の派遣員だったスイス人医師マルセル・ジュノーが被爆後の広島を訪れた最初の外国人医師となったのも、この不変の人道主義精神によるものです。
20世紀前半の激動の時代、スイスは戦時中の日本で多くの国々の利益を保護しましたが、その後、我々の関係は成長し、両国で観光ブームが起こりました。1964年、国交樹立100周年を記念して、倶知安とサン・モリッツというスキーリゾート同士がスイスと日本の都市で初めて姉妹都市提携に署名しました。これをきっかけに他にもパートナーシップが締結されますが、たとえば品川とジュネーブは青少年交流を通じて今も変わらぬ活発な友好親善活動を続けています。1970年代初頭にはハイジのアニメが制作され、スイスのアイコンが世界中のテレビに登場したおかげで、スイスの山々への観光客が増加しました。
21世紀になると、スイス・日本間の関係はこれまでにないほど緊密になりました。2009年にスイスは欧州で初めて日本と自由貿易経済連携協定を結んだ国となりました。この協定は貿易の発展に貢献し、薬品、化学製品、精密機械、時計が主な交易品となっています。スイスは対日投資額で8位を占めています。
近年、我々両国の関係は研究やイノベーションにも重きを置くようになりました。スイスと日本の大学の間で締結した協定は70を超え、昨年9月には新しい科学領事館が大阪に開設されました。10月には盛山大臣とスイスの間で、研究やイノベーションの分野における協働を促進するための国際協力覚書が締結されました。そのおかげで、既に人工知能(AI)、ロボット、量子などの分野でプロジェクトや交流が加速しています。昨秋、日本はH-IIAロケットの打ち上げに成功し、X線分光撮像衛星(XRISM)を宇宙に送り込みましたが、これにはジュネーブ大学が大きく貢献しています。160年前、日本とスイスはお互いを世界の端に位置する国とみなしていたかもしれませんが、今では共に新しいフロンティアを探検し、世界的な課題に取り組んでいます。好奇心を持って国境を越える精神は大阪・関西万博に向けての我々の推進力でもあります。
外交において日本とスイスは共通の考え方を持つ国同士です。現在、両国は国連安全保障理事会で協力しあうことによって法の支配を強く擁護しています。深刻な地政学的問題を抱える危険な時代において、武力行使は許されませんし、無関心は論外です。連帯が求められているのです。ですから、対話や紛争の平和的解決を促し、人権を守る上で、日本と協力できることにスイスは深く感謝しています。
今夜は伝統と革新を融合させたチーズ削りロボット「ロボクレット」をお楽しみください。日本に触発されて、スイスはロボット工学の最先端を進んでいます。ロボット工学技術の種は、交流初期のスイス時計製造業者の精密機械技能の内にあったのです。つまり、かつて幕府にスイスとの交易を決断させたその精密機械製造技術が、今夜は皆さまにスイスを代表する料理をご提供します。自信を持って未来を見据えながら、過去に敬意を表しましょう。
トピック2 ニューフェース「Vitality.Swissアンバサダー」5名の発表
2022年から私たちと共に「ゆたかな未来」を探求している11名のVitality.Swissアンバサダー(※下部参照)に加え、この度、スイスと日本の国交樹立160周年を記念して、新たなアンバサダー5名をお迎えしました。「あなたにとってスイスと日本の友情は」という私たちの問いへのメッセージと共に、5名の新しいアンバサダーたちをご紹介いたします(敬称略・ABC順)。
春香 クリスティーン(Christine Haruka) タレント
1992年、スイス・チューリッヒ生まれ。父は日本人、母はドイツ系スイス人。2008年に単身来日し、タレント活動を開始。バラエティ番組や情報番組のほか、国会ウォッチャーとして報道番組や選挙番組などにも出演。2018年にタレント活動を休業し、同年結婚し1児の母に。2022年に芸能活動を再開した。
あなたにとって「スイスと日本の友情」とは?
日本に恋焦がれていた幼少期。16歳でやっと来られたその日からスイスについて考え発信することが増えました。両国の文化がバランスよく存在することこそが、私にとって最も心地良い状態なのでしょう。
フグラー 和(Kazu Huggler) ファッションデザイナー
日本人の母とスイス人の父の間に東京で生まれ、幼少期より両国の文化に触れ育つ。慶応義塾大学(日本美術史・美学)、チューリヒ応用科学芸術大学(ZHAW)や英セント・マーチン美術大学で学ぶ。自身のファッション・ブランド(KAZU)や東日本大震災の復興活動を通じて、コミュニティの構築と支援、特に女性のエンパワーメントに尽力している。
あなたにとって「スイスと日本の友情」とは?
チューリヒと東京の絆の中で育った私は、両方の文化の物語を融合させ、人々、衣服、環境が調和するタペストリーに仕上げました。
バジル・クレーア(Basil Kräher) グラフィックデザイナー、フォトグラファー、ファッションモデル
国際的な広告代理店、HAVAS Switzerlandやイノベーション・エージェンシーのARTSNEXTでインターンシップを経験。この経験の中で、彼は日本のデザインの複雑さに出会い、「もののあわれ」のような深遠な美的原則に即座に魅了され、2020年来日。以来、ファッション、音楽、アート関連のクリエイティブ、アートディレクションでのコラボレーションを多数手がける。他分野が交差するコンセプトとプロセスを構想し、実際的なアプローチを育むことが、未来の軌跡を左右すると確信している。
あなたにとって「スイスと日本の友情」とは?
異なる二つの文化の対話は私のインスピレーション ―私の創造的表現に情報を与え、育む源泉ー です。
ジョハン・ロイトヴィラー(Johan Leutwiler) 刀鍛冶職人
アルプス山脈の真ん中、スイスの南部ヴァレー州のモンテー出身のジョハン・ロイトヴィラーは、17歳の時に日本刀に魅せられて以来、34歳となった現在までその伝統工芸に人生の半分を捧げている。5年もの刀鍛冶の修業を経て、2024年文化庁の作刀許可を所得。伝統工芸の素晴らしさを伝えるべく、心に響く作品作りへの夢をスタートさせた。
あなたにとって「スイスと日本の友情」とは?
地理的には何千キロも離れているスイスと日本の私たちですが、直感に従うという共通の人間性を互いに認め合っています。
上野 水香(Mizuka Ueno) バレエダンサー
5歳よりバレエを始め、1993年、ローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップ賞を受賞した後、モナコのプリンセス・グレース・クラシック・ダンス・アカデミーに留学、首席で卒業。1995年牧阿佐美バレエ団入団。2004年東京バレエ団にプリンシパルとして入団。モーリス・ベジャールに直接指導を受けた最後のダンサー、故ジョルジュ・ドン、シルヴィ・ギエムらとともに『ボレロ』を踊ることを許された世界でも数少ないダンサーの一人。
あなたにとって「スイスと日本の友情」とは?
15歳、ローザンヌで初めて夢見たプロのダンサー。時を経て再びそのステージに立つ事が叶いました。ローザンヌが紡いだものは私の宝物です。
※2022年9月から活動している11名のVitality.Swissアンバサダーたち:藤本 壮介(建築家)、エリザベト・シュナイダーシュナイター(スイス国民議会議員、スイス・日本友好議員連盟会長)、衛藤 征士郎(衆議院議員、日本スイス友好議員連盟会長)、マヤ・ミンダー(アーティスト、キュレーター料理人)、小㞍 健太(ダンサー・振付家)、マルセル・フグ(車いす陸上競技選手)、竹内 智香(スノーボード アルペン 選手)、クリスティアン・シュワルツェネッガー(チューリヒ大学学部・科学情報担当副学長、弁護士)、齋藤 精一(パノラマティクス主宰)、マティアス・ロイエンベルガー(ノバルティス・インターナショナル、スイスカントリープレシデント)、吉田 柚葉(福島県出身。上智大学生)
Vitality.Swissアンバサダーについて:https://vitality.swiss/jp/about
トピック3 国交樹立160周年記念スペシャルウェブサイト 開設
スイスの時計職人のパイオニア精神のおかげで、ビジネスと起業家精神から生まれた今日の両国の関係は、高度な技術革新と創意工夫を特徴としています。時計からロボット、鉄道から最先端技術に至るまで、スイスと日本は精密さという点で共通しています。もちろん、各々の国を象徴する山々、自然のままの風景、国旗の色が似ていることは言うまでもありません。
2024年、「Vitality.Swiss」プログラムは、160年にわたる友好関係を記念し、日・スイス両国の歴史における画期的なエピソードを紹介するとともに、2025年国際博覧会(万博)に向けての共創を促進します。 スイスと日本のさまざまなパートナーを巻き込みながら、2025年国際博覧会のスイス・パビリオンに向けた対話と相互交流のプラットフォームを提供します。
この特別サイト内でご案内するイベント、イニシアチブ、コンテンツは…
· スイス両国の歴史における画期的なエピソード
· Vitality.Swissと考える未来:「健康」「持続可能性」「イノベーション」という3つの中核テーマに沿って、バイタリティ(活力)ある未来のための解決策やシナリオを探っていきます
· シンポジウム、展覧会、ビジネスショー、トーク、アートプロジェクト等の各種イベント案内
· 2025年国際博覧会のスイス・パビリオンに向けた対話と相互交流のプラットフォーム
※Vitality.Swissは、在日スイス大使館、在大阪スイス領事館/スイスネックスジャパン、スイス・ビジネス・ハブ貿易投資促進、スイス大使館科学技術部、スイス政府観光局、スイス連邦外務省プレゼンス・スイス等のパートナーと共に進めるイニシアチブです。Vitality.SwissはTeam Expoの共創パートナーとして正式に登録されています。
Vitality.Swiss(バイタリティ・ドット・スイス)- ゆたかな未来って?(https://vitality.swiss/jp) は、在日スイス大使館がスイス関連機関や日本のパートナーと共に進める、日本の皆さまへ向けたコミュニケーション・プログラムです。およそ160年にもなる友好の歴史を基盤とし、多くの価値を共有、志を共にするスイスと日本。私たちは現在、気候変動やデジタル社会の実現、超高齢化社会といった共通の課題に直面しています。今、私たちには何ができるのか、2025年まで続くVitality.Swissがスイスと日本の皆さまとの対話と創出の場となり、私たちのゆたかで活力ある未来のための解決策とシナリオを生み出すことを期待しています。
Vitality.Swissでは、2025年の大阪・関西万博に登場するスイス・パビリオンで示される、スイスのヘルシーライフ、サステナビリティ、イノベーションへのより深い理解へとつながるプログラムが展開されます。また、Vitality.SwissはTeam Expoの共創パートナーとして、日本とスイスの多様な共創チャレンジの創出・支援をも担うものです。
Vitality.Swiss - ゆたかな未来って?の3つのテーマ
ヘルシーライフ(Healthy life)
優れたガバナンスにより実現されるスイスの健康的なライフスタイル。スイスの人々の食と栄養への意識、スイスの行き届いた医療システムの現状と展望など。
持続可能な地球(Sustainable planet)
スイスが進める持続可能な開発、カーボンゼロのソリューション、グリーン・ファイナンス、生活のインテリジェント化・地域活性化について。
人間中心のイノベーション(Human-centered innovation)
持続可能な未来を実現するためのイノベーションの分野で世界をリードするスイス。それはスイスの先駆的な研究と人々の起業家精神に基づいています。イノベーションを用いてスイスが目指す未来とは?
Vitality.Swiss トレイラー
2024年、スイスと日本の国交樹立160周年の年を機会に、スイスは、日本との共通の価値観を原動力にグローバルな課題に取り組み、両国の豊かな未来とバイタリティのための解決策を探求します。2024年、Vitality.Swissのプログラムは この記念年を祝い、私たちの歴史における画期的なエピソードを紹介するとともに、2025年大阪・関西万博に向けた共創を促進します。どうぞスイスの取り組みにご注目ください!
※Vitality.Swiss (https://vitality.swiss/jp) は、在日スイス大使館、在大阪スイス領事館/スイスネックスジャパン、スイス・ビジネス・ハブ貿易投資促進、スイス大使館科学技術部、スイス政府観光局、スイス連邦外務省プレゼンス・スイス等のパートナーと共に進めるイニシアチブです。Vitality.Swissは Team Expoの共創パートナーとして正式に登録されています。
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