【広島県神石高原町】年間出生数20人の町 広島県神石高原町に希望の産声!元・鎌倉のカリスマ医師による「消滅可能性自治体」での挑戦

神石高原町役場

 人口7,600人、年間出生数はわずか20人ほど。典型的な中山間地域の町、広島県神石高原町(じんせきこうげんちょう)の小さな助産院「神石のたまご助産院」で、このたび第1号となる赤ちゃんが誕生しました。全国的に医師不足と言われ、特に過疎地域においてはそれがより深刻化しています。

 そんな地に、首都圏の医療機関で活躍していた日下 剛 医師(くさか たけし)が家族を伴い移住し、自らが提唱する分娩台を使わない分娩、「オキシトシンバース」を過疎の町に導入。開院に向けた準備の傍ら、住民、女性、子ども、助産師など、めざす取り組みについて、町内外で地道に説明する中で、賛同者を増やしてきました。今回の出来事は、「消滅可能性自治体」から踏み出された未来への大きな一歩となります。


【背景】「命のインフラ」消失の危機にある過疎の町

 神石高原町は、中核都市である福山市の中心部から車で約40分に位置し、急速な少子高齢化と過疎化が進んでいます。平成16年の合併時には12,000人余りだった人口が、現在約7,600人にまで減少しています。これまで町内に産婦人科や小児科は無く、医療サービスを受けるために町外へ出かけるのが当たり前で、ひいては転出へもつながっていました。若い世代を中心に、産科や小児科のニーズはあるものの、誰もが誘致は「困難」だと考えていました。


【挑戦】カリスマ医師が過疎の地に最新医療を持ち込む

 この現状に対し、本町の出身者で、まちづくり企業 株式会社MSERRNTの丹下大代表(たんげ まさる)「故郷を守りたい。神石高原町が変われば日本中の地方自治体が変わる」という強い想いに共感し、立ち上がったのが日下剛医師です。日下医師は、それまで鎌倉のクリニックで院長として活躍していた経験を持ち、2025年春に神石高原町へ移住。これまでの知見を活かしてゼロからこの事業を進め、母子が深い絆を育むお産にこだわりながら、少しずつその輪を広げていきました。


【実現】産婦人科・助産院・小児科が連携した「神石のたまご」

「神石のたまご」は、日下医師自らがその『目指す姿』について理解を得ながら、段階的に立ち上げてきました。9月婦人科診療スタート、10月助産院開院。11月には小児科診療も始めました。この結果、出産前後のケアから、新生児の健康管理まで、一貫して地域住民の「産む・育てる」をサポートできる体制がわずか数ヶ月で完成しました。そして、開院から約3ヶ月後の12月15日、ついに助産院で初めての出産を迎えました。この小さな命の誕生は、ただ一家族の喜びにとどまらず、町全体に大きな希望と活力を与えるニュースとなりました。

生まれたばかりの赤ちゃんと母、父

[神石のたまご 開院経過]

 2025.9.2   産婦人科開院

 2025.10.2  助産院開院

 2025.11.4  小児科外来開設


(オキシトシンバースとは)

オキシトシンバースは、子宮を収縮させるホルモンが脳から最大限に分泌されるように環境を整え、腹圧をかけずにゆっくりと子宮の収縮だけで出産する方法です。赤ちゃんへ負担をかけず、お母さんの身体を傷から守ります。出産によってオキシトシンが脳から溢れ出ると、産後、かつて経験したことのない幸福感に包まれ、赤ちゃんのことを自分以上に大切な存在として認識するようになります。出産は、家族の絆を深め、幸せな育児生活を送るための原点です。


【今後期待される広がり】

『出生数増の起点づくり』

「神石のたまご」の誕生は、神石高原町における「妊娠~出産~子育て」の一貫したサポート体制が、その一歩を踏み出したことを意味します。

『育む場所へ』

産婦人科・助産院・小児科が連携することで、切れ目のない安心な医療と関わりが可能となり、地元での出産・育児を選択する町民を増やします。

『地域活性化への波及効果』

若い世代が安心して住める環境が整うことで、人口流出の抑制、さらには移住・定住の促進へと繋がり、町全体の活性化に貢献することが期待されます。


○日下剛医師コメント

このたび、『神石のたまご』で産婦人科の院長、助産院の嘱託医師として、初めてのお産に関われたことを心から嬉しく思います。私たちは、自然分娩の中でも世界で最先端の考え方を取り入れた、分娩台を使わない『オキシトシンバース』を提唱し、実践していきます。オキシトシンは『愛情ホルモン』とも呼ばれ、母から子への愛着形成を促し、その後のより良い子育てへと繋がっていくと考えられています。医療過疎の地で生まれたこの小さな命が、最高の形で迎えられ、その後の人生を歩めるよう、スタッフ一同、最善を尽くしてサポートしてまいります。

今回の初誕生は、単なる出産を超え、この町に『希望の火』が灯った瞬間だと感じています。この小さな助産院から、過疎の町の未来を変える挑戦を続けてまいります。

○神石高原町長 入江嘉則(いりえ よしのり)コメント

今回、日下先生という素晴らしい医師をお迎えし、産婦人科を開設していただきましたこと、何よりも初めての赤ちゃん誕生の報に接し、町をあげて感激しております。この『神石のたまご』は、単に医療を施す場ではなく、消滅可能性に立ち向かう神石高原町の未来を象徴しています。誰もが困難と諦めかけていたこのプロジェクトが実現し、新しい命が誕生したことは、この町が再び活力を取り戻し、持続可能な地域へと『再生』していくための大きなきっかけになると確信しています。

今後も、安心して子どもを産み育てられる環境づくりに全力を尽くしてまいります。


[施設概要」

 名称 神石のたまご産婦人科

 代表者 日下 剛  医師

 所在地 広島県神石郡神石高原町坂瀬川5146番地18

 診療科目 産婦人科、小児科

 電話番号 0847-82-3058

 公式URL https://jintama.jp/

■広島県神石高原町について<https://www.jinsekigun.jp/

神石高原町は、冷涼な気候を有する標高400m~600mの「高原のまち」です。北は庄原市、南は福山市、東は岡山県、西は府中市と接します。「高原」の豊かな土壌、澄んだ空気や水といった、おいしい作物が育つための条件をすべて満たした神石高原町では、トマト、こんにゃく芋、ニューピオーネ等の生産が盛んです。また、全国各地で評価の高い広島県産神石牛といった素材から加工食品まで、多くの産品がつくられています。国定公園「帝釈峡」等の恵まれた自然環境、歴史的・文化的資源を生かしたリゾート・レクリエーション地を活用し都市との交流を進めています。「挑戦のまち」の看板のもと、誰もが挑戦できるまちを創造し、先端技術の活用等にも積極的に取り組んでいます。

■株式会社MSERRNT(マサーント)について<https://mserrnt.jp/

マサーントは、2022年、神石高原町出身の丹下兄弟により誕生したまちおこし企業です。

創業当時の故郷は、まさに「何も行動しなければ、消滅してしまう」という危機に瀕していました。そんな未来を変えるため、自分たちができることを真剣に考え、「神石高原町が変われば日本が変わる」という強い信念のもと、補助金や助成金に頼らない、自立したまちづくりを実現させるべく、たくさんの仲間と共に、かつてない規模の「まちおこし」を実現させていきます。


【本件に関する問い合わせ先】

 担当者名  南部(株式会社MSERRNT)

 電話番号  090-3806-4947

 E-mail    nambu@mserrnt.jp

神石のたまご内観

神石のたまご外観

神石高原町長

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会社概要

神石高原町役場

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URL
http://www.jinsekigun.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
広島県神石郡神石高原町小畠1701番地
電話番号
0847-89-3330
代表者名
入江 嘉則
上場
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資本金
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設立
2004年11月