ニヒンメディア株式会社の提供する医学文献検索AIアシスタント「MedGen Japan」のベースモデル、順天堂大学健康データサイエンス学部山本憲教授と共同で、画像診断における関連症例の発見に応用
放射線科医の画像診断時の症例・文献検索をサポートし、医師が入力した画像所見に関連する症例・文献をAIが選定。関連度や陰性所見・症状のある部位により重みづけを行い、文献リサーチ業務の大幅効率化を期待。

ニヒンメディア株式会社は、2025年1月から3月にかけて、順天堂大学健康データサイエンス学部山本憲教授と共同で、日本の医師のためのAIアシスタント「MedGen Japan」の放射線科医向け活用例の創出プロジェクトを実施しました。
その結果、放射線科医が画像所見をテキストとして入力することにより、鑑別診断リスト作成をアシストするシステム構築を行いました。
プロジェクトの目的
医師の労働問題は深刻であり、働き方改革開始後も解決した状況とは言えません。特に、放射線科の領域においては慢性的な医師不足が叫ばれています。
MedGen Japanは、医師を置換するAIではなく、医師を助けるAIを目的としており、今回は画像診断の現場において放射線科医を助ける活用例の創出を行いました。
画像による鑑別診断では、経験豊富な医師は多様な疾患知識を基に、各疾患の可能性を評価します。他方で知識が十分ではない場合、抜け漏れを防ぐため文献を調査しながら結論に至ります。この手動での文献検索も、ある程度知識がなければ、仮説をもって適切なキーワード検索をすることすら容易ではありません。
これに対し、AIによる関連度算出やその他複数のパラメータでの重み付けを行うことで、上記の文献発見を効率化し、医師の知識インプットの効率を大幅に向上させることを目的にプロジェクトを行いました。
プロジェクトの概要
MedGen Japanをベースモデルとして用い、放射線科医が作成した画像所見を入力すると、その所見と関連性の高い症例レポートを検索し、疾患部位や陰性所見、疾患の稀少性を基にフィルタリングを行います。そして、関連度の理由付けとともに疾患リストとレポートを出力します。
プロジェクトの過程と成果
山本教授の指導の下、いくつかの難病症例でテストを実施し、パラメータを追加していきました。そして、複数の症例でテストを行い、最終診断を含めた鑑別診断リストを作成し、関連性の低い疾患は鑑別診断から除外することが可能となりました。鑑別診断を考慮する場面において、漏れを無くすことが可能となりました。
今後、山本教授による学会発表などを通じて、複数の先生によるフィードバックをもらい、さらにモデルや活用例を発展させていく予定です。
知識のインプットに励む医師の皆様の味方として、労働問題の解決や疾患の見落としの防止に向けて一層尽力してまいります。

順天堂大学 山本憲教授
「医療専門職者の高度な認知機能支援システムは生成AIの1つの応用方法として重要な分野の1つであると考えています。今回ニヒンメディア社のMedGenシステムのカスタム版として放射線科診断医のサポートシステムを構築しました。今後は各診療科向けカスタム版システム開発も視野に入れています。」

ニヒンメディアCSO 安藤孝太
「MedGen Japanで医師の皆様をサポートする中で、生成AIの活用には、技術以上に活用例の創出が大切だと痛感しています。生成AIは新しい結果を創出するのではなく、より効率的なプロセスを創出するものです。盲目的にAIを100%信じたり、他方AIの精度が100%でないことを理由に拒絶したりするのではなく、この使い方なら自分で手で探すよりは圧倒的に速いというピンポイントな活用法の発見を医学界全体で行い共有していく必要があります。その活用例の発見を山本教授とご一緒できたことは、大変光栄であり、またMedGen Japanの将来的なポテンシャルの大きさを実感させられました。」
医師・研究者・医療機関・ヘルスケア企業(ヘルステック・製薬)の皆様へ
ニヒンメディア株式会社は、生成AIの医療現場での活用例をご一緒に創出してくださる皆様を募集しています。是非 contact@nihinmedia.jp までご連絡ください。
また、医師の皆様には現在、早期登録者1,000名にMedGen Japanのすべての機能を無料で提供しています(2025年3月上旬時点の登録者数は500名程度)。
以下のリンクからご登録いただくと、すぐにMedGen Japanにアクセスできます。
登録方法
①LINE版への登録
下記のリンクまたはQRコードから登録

②スマホ版・PC版(ブラウザ)への登録
下記のリンクから登録
ニヒンメディア株式会社について
ニヒンメディア株式会社は、「生成AIとデータで、日本のヘルスケアエコシステムに『信頼』と『効率』を」をミッションに、日本の医療従事者・病院・大学・製薬会社・医療機器メーカー向けに生成AIソリューションを提供しています。
創業者は、コンサルティングやデータサイエンスの視点から、10年以上にわたり日本の医療分野に携わってきました。
ニヒンメディア株式会社は順天堂大学AIインキュベーションファームのaif-Partners会員として活動しています。

【本件に関するお問い合わせ】
担当者:ニヒンメディア広報部
メールアドレス:contact@nihinmedia.jp
会社名:ニヒンメディア株式会社
本社:東京都渋谷区道玄坂1-12-1マークシティW22F
設立日:2023年6月21日
共同創業者:マンジュナタ・チャンドラッパ、安藤孝太
企業ホームページ:https://nihinmedia.jp
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