【最新トレンド】食品、外食業界のM&A動向レポートを公開 ~価格転嫁に依存しない、競争力本位の経営戦略が進展
食品、外食業界に共通し、「価格転嫁に依存しない、構造的な競争力強化」が成長ドライバーであることが明らかに
米投資銀行フーリハン・ローキー(Houlihan Lokey, Inc./ニューヨーク証券取引所上場:HLI)の日本法人であるフーリハン・ローキー株式会社は、各業界別のM&A動向における独自の洞察を示す「セクターレポート」を公開しております。
この度、食品関連の主要2業界(食品、外食)国内各社の2025年度決算概要をもとに分析を行い、M&A動向レポートを公開しました。
<調査結果サマリー>
食品業界
――コスト高とアクティビスト圧力で問われる食品各社の実力 ~高付加価値化・海外成長・資本効率~
2025年度の食品業界は、価格改定の浸透により全体として増収基調を維持した一方で、値上げ後の販売数量の維持や原材料・物流コストへの対応力によって企業間の業績格差が拡大する結果となった。
特に味の素やキッコーマン、JTはグローバル展開による成長期待や高い収益性が評価されている一方、乳製品、製粉・製糖、食品・水産、即席めん・製パンなど国内需要依存度が高い業種は相対的に低いバリュエーションにとどまっている。
食品各社は単なる価格転嫁に依存しない成長戦略への転換が求められており、高付加価値商品の拡充による収益性の向上、海外展開による成長余地に加え、事業ポートフォリオの見直しや株主を意識した経営が企業価値を左右する局面に入っている。

価格転嫁から高付加価値化の勝負へ
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価格改定効果が一巡する中、付加価値の高い商品・サービスを通じて販売数量と収益性を維持できる企業が優位に
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味の素のヘルスケア・機能性素材領域、森永乳業のヨーグルト・菌体事業、ニッスイの機能性素材・ファインケミカル事業など、食品周辺の高付加価値領域への展開を進める企業が市場から高い評価を獲得
海外成長が企業価値を牽引
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国内市場の成熟化が進む中、海外事業の拡大やグローバル市場での競争力を有するセクターが相対的に高い評価を獲得
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味の素やキッコーマン、JTが示してきた「海外成長モデル」に追随する形で、食品各社は海外市場への投資を積極化。森永製菓による米国冷菓企業への大型投資など、海外での事業基盤獲得を通じた成長戦略が新たな競争軸となりつつある
資本効率への意識向上
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東証の資本コスト・株価を意識した経営の要請やアクティビストの関与を背景に、低収益事業の見直しやM&Aを含む資本効率改善の重要性が高まる
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味の素、明治HD、ヤクルト本社など業界大手にもアクティビストの関与が広がり、資本効率改善や事業ポートフォリオ見直しへの要請が強まっている。その延長線上で非公開化に踏み切る事例も
外食業界
――値上げの次の戦場へ。外食市場は「成長の質」を問う局面に
2025年度の外食業界は、インバウンド需要と価格改定効果を追い風に堅調な成長を維持した。
FOOD & LIFE COMPANIESや物語コーポレーション、丸千代山岡家などが高い成長を実現した一方、人件費や原材料費の上昇を背景に企業間格差は拡大。
単なる値上げによる売上成長の時代は終わりを迎えつつあり、今後はブランド力、顧客体験、出店戦略といった“成長の質”が企業価値を左右する局面へと移行しつつある。

好決算でも株価は伸びない ― 市場が求めるのは「次の一手」
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主要外食企業の多くが増収増益を達成したものの、株価評価は二極化した。FOOD & LIFE COMPANIESや大戸屋HD、物語コーポレーションが大幅な株価上昇を実現した一方、王将フードサービスやハイデイ日高、すかいらーくHDなどは、堅調な業績にもかかわらず株価が軟調に推移
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市場は足元の業績だけでなく、成長の持続性や資本効率の改善余地を重視しており、外食企業に対する評価軸は一段と高度化している
客数回帰・DX・インバウンド ― 外食を変える3つの追い風
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値上げ効果が一巡する中、各社は客単価重視から客数重視へと舵を切った。日本マクドナルドHDやゼンショーHDはブランド力を背景に来店頻度の向上を図り、アプリ施策や販促を強化
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また、寿司・焼肉・ラーメン業態は訪日外国人需要の恩恵を強く享受し、FOOD & LIFE COMPANIESや丸千代山岡家などが成長を加速させた
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さらに、モバイルオーダーやセルフレジ、配膳ロボットなどへの投資も拡大しており、DXが競争力を左右する重要なテーマとなっている
ラーメン争奪戦から海外買収まで ― M&Aが描く次の成長戦略
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2025年度の外食M&Aは、成長ブランド獲得とポートフォリオ強化を目的とした戦略案件が相次いだ。クリエイト・レストランツ・ホールディングスによる「狼煙」の獲得、松屋フーズHDによる「六厘舎」運営会社のグループ化、魁力屋による「三田製麺所」運営会社の買収など、ラーメン業態を巡る動きが活発化
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また、コロワイドによる豪州ステーキチェーンやC-Unitedの買収、Genki Global Dining Conceptsによる豪州寿司チェーンの買収など、海外案件も拡大した
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PEファンドのExit案件も増加し、M&Aが外食企業の成長戦略の中核として定着した一年となった
<調査概要>

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調査名 |
「食品関連業界(食品/外食)の2025年決算概要とM&A動向」に関する調査 |
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調査対象 |
食品関連業界(食品/外食)国内主要企業各社 |
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調査方法 |
各社決算報告をもとに当社分析 |
<当社コンシューマーグループのご案内>
フーリハン・ローキーのコンシューマーグループは、M&Aアドバイザリー、財務リストラクチャリング及び資金調達において、クライアントの最善の利益を追求するセクターチームアプローチによって優れた成果を上げ、高い評価を得ています。
ライフスタイルやコンシューマーヘルスケア関連の消費財、食品、小売などの主要セクターを中心に、幅広いクライアントにアドバイザリーサービスを提供しています。
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