日本映画撮影監督協会(JSC)が、文化庁「クリエイター等支援事業」による国際舞台で活躍できる映画撮影者の育成プログラムをスタート ~活動報告第一弾「タイ・マスタークラス支援」~
日本映画撮影監督協会(JSC)は文化庁事業の一環として、実践的かつ没入型プログラムをスタート。次世代の撮影監督の国際競争力の強化を目指す。


今回JSCは、文化庁「クリエイター等支援事業」の委託を受け、海外では初となる出資協力として、タイにて撮影監督マスタークラスを共同開催しました。この取り組みは、単なる一つの国際交流を超え、日本の撮影監督が海外で、世界の第一線で活躍するクリエイターと対話する場を提供し、貴重な経験となる機会を創出するものです。JSCが主体的に海外の人材育成プログラムに出資することは、協会の新しい挑戦であり、映画業界全体の未来に向けた布石とも言えます。
本マスタークラスは、単なる講義形式ではなく、映画的なビジョンを強力な映像表現へと昇華させる没入型の実践的プログラムとなっています。中級~上級の撮影監督を対象に、照明・カメラ技術、カラーグレーディング、最新ワークフローを実演。脚本からショット設計、照明、レンズ選択、絵コンテ、セット調整に至るまで制作プロセスを網羅。撮影監督・監督・俳優・クルーが協働し、物語を映像化する過程を体験してもらいました。
特別講師:ローレンス・シャー(Lawrence Sher, ASC)
アメリカを代表する撮影監督。映画『ジョーカー』(2019)でアカデミー賞・BAFTA賞にノミネート。カメリメージ国際映画祭ゴールデンフロッグ賞を受賞。『ハングオーバー』シリーズ、『ガーデン・ステイト』など幅広いジャンルで活躍。トッド・フィリップス監督との長年のコラボレーションでも知られる。また世界中のクリエイターが活躍するプラットフォーム ShotDeckを創設。光と色彩を駆使した表現は、世界中の撮影監督に影響を与え続けている。

プログラムスケジュール
Day 1
午前:監督・撮影監督によるセッション/脚本分解
午後:Sony Rialtoシステムによるレンズテスト、モデルを使った肌色描写比較デモ
Day 2
短いシーンを3セッションに分けて撮影
夜:Q&Aセッション
Day 3
LUTワークフローとカラーコレクションにフォーカス
特に「リニア(映像が焼き込み済み)」のプロジェクトにおける手法を探る
JSCメンバーの参加と成果
JSC協会員がオペレーターとして参加し、参加型マスタークラスを実現。タイで活躍する若手ディレクターとの会談、グローバル作品を手がけるプロデューサーとの交流の場となりました。



さらに、日本とタイの映画人が肩を並べて取り組むことで、次世代に求められる「グローバル視点での実践力」を磨く場が実現しました。

今後について
本プログラムを皮切りに、JSCは国際舞台で活躍する撮影監督の育成をさらに推進してまいります。
活動の最新報告は、随時こちらで発信していきます。


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