切除不能大腸癌を対象とした臨床試験(FIRIS)最終解析結果を米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:宇佐美 通)と第一三共株式会社(本社:東京、社長:中山 讓治)は、米国時間の6月4日、
第47回米国臨床腫瘍学会(ASCO)において、FIRIS試験の最終解析結果が発表されましたのでお知らせします。(抄録番号 3562)
同試験は、切除不能大腸癌を対象とした二次治療におけるIRIS療法(ティーエスワン+イリノテカン併用療法)を標準療法の1つである
FOLFIRI療法と比較した第Ⅲ相試験で、最終解析においても全生存期間(OS)が非劣性であることが検証されました。
FIRIS試験の主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の結果は2009年ESMOで学会発表(抄録番号 6012)され、2010年にはLancet Oncology(2009年インパクトファクター:14.470)
(Lancet Oncology 11(9)853-860,2010)に掲載されております。
弊社ホームページにて、この内容が掲載されたFLASH REPORTを公開しています。
http://www.taiho.co.jp/medical/flashreport/asco11_3562/
- 最終解析結果 -
OSの中央値はFOLFIRI群で17.4ヵ月、IRIS群で17.8ヵ月であり、IRIS療法がFOLFIRI療法に劣らないことが検証されました
(補正ハザード比0.900、95% CI 0.728 to 1.112、p=0.0003(非劣性))。
(観察期間の中央値:39.2ヵ月)
PFSにおいてもFOLFIRI群5.1ヵ月、IRIS群5.8ヵ月であり、IRIS療法がFOLFIRI療法に劣らないことがあらためて検証されました
(補正ハザード比1.058、95% CI 0.869 to 1.289、p=0.022(非劣性))。
また、前治療としてオキサリプラチン(L-OHP)を含む治療を行っていた集団においてIRIS療法とFOLFIRI療法を比較したところ、IRIS療法がFOLFIRI療法と比較して有意に全生存期間の延長を示しました
(IRIS群15.3ヵ月、FOLFIRI群12.7ヵ月、補正ハザード比0.755、
95%CI 0.580 to 0.983、p<0.0001(非劣性)、p=0.0358(優越性))。
ASCO2011での発表演者である熊本大学 消化器外科 馬場 秀夫先生は今回の結果を受けて、「切除不能大腸癌二次治療においてFOLFIRI療法をIRIS療法に変更することは可能である。ポンプによる持続静注を経口抗がん剤であるTS-1に置き換えることができ、患者さんのメリットは大きいと考える。特にL-OHP既治療例においてはIRIS療法がFOLFIRI療法と比較して生存期間を延長した意義は大きい。」とコメントをされています。
【IRIS療法について】
CPT-11(イリノテカン) 125 mg/m2を第1日目と第15日目に投与し、
TS-1を体表面積に従って40-60 mgを1日2回2週間服用し、これを4週間毎に繰り返す
【FOLFIRI療法について】
l-LV(ロイコボリン) 200 mg/m2とCPT-11 150 mg/m2に続いて5-FU 400 mg/m2急速静注を第1日目に、また5-FU 2,400 mg/m2の
持続点滴静注を46時間かけて投与し、これを2週間毎に繰り返す
【FIRIS試験について】
(試験名)
切除不能大腸癌の二次治療例に対するCPT-11+5-FU+l-LV(FOLFIRI)療法とCPT-11+TS-1(IRIS)療法との
第II/III相臨床試験:FIRIS試験
(背 景)
FOLFOX療法とFOLFIRI療法は切除不能大腸癌の一次および二次治療として広く使用されている。 しかしながら、静脈内投与による5-FUベースの治療法は持続点滴や埋込み静注ポートを必要とするため簡便でない。 そのため我々は切除不能大腸癌二次治療例を対象としたFOLFIRI療法に対するIRIS療法の非劣性を検証するランダム化比較試験を計画した。
(方 法)
2006年1月30日~2008年1月29日の間に日本国内の40施設が参加し、二次治療を必要とする切除不能大腸癌症例が、FOLFIRI群(213例)とIRIS群(213例)にランダム化割り付けされた。 FOLFIRI群においてはl-LV 200 mg/m2とCPT-11 150 mg/m2に続いて5-FU 400 mg/m2急速静注を第1日目に、また5-FU 2,400 mg/m2の持続点滴静注を46時間かけて投与し、これを2週間毎に繰り返した。
IRIS群ではCPT-11 125 mg/m2を第1日目と第15日目に投与し、TS-1を体表面積に従って40-60 mgを1日2回2週間服用し、これを4週間毎に繰り返した。 主要評価項目は、非劣性の許容限界を1.333とする無増悪生存期間であった。 統計解析は、割付例全例を対象とした解析によった。
本試験はClinicalTrials.govに臨床試験登録された試験である。
◆製品に関するお問い合わせ先◆
製品情報部 医薬品情報室
TEL : 0120-20-4527
第47回米国臨床腫瘍学会(ASCO)において、FIRIS試験の最終解析結果が発表されましたのでお知らせします。(抄録番号 3562)
同試験は、切除不能大腸癌を対象とした二次治療におけるIRIS療法(ティーエスワン+イリノテカン併用療法)を標準療法の1つである
FOLFIRI療法と比較した第Ⅲ相試験で、最終解析においても全生存期間(OS)が非劣性であることが検証されました。
FIRIS試験の主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の結果は2009年ESMOで学会発表(抄録番号 6012)され、2010年にはLancet Oncology(2009年インパクトファクター:14.470)
(Lancet Oncology 11(9)853-860,2010)に掲載されております。
弊社ホームページにて、この内容が掲載されたFLASH REPORTを公開しています。
http://www.taiho.co.jp/medical/flashreport/asco11_3562/
- 最終解析結果 -
OSの中央値はFOLFIRI群で17.4ヵ月、IRIS群で17.8ヵ月であり、IRIS療法がFOLFIRI療法に劣らないことが検証されました
(補正ハザード比0.900、95% CI 0.728 to 1.112、p=0.0003(非劣性))。
(観察期間の中央値:39.2ヵ月)
PFSにおいてもFOLFIRI群5.1ヵ月、IRIS群5.8ヵ月であり、IRIS療法がFOLFIRI療法に劣らないことがあらためて検証されました
(補正ハザード比1.058、95% CI 0.869 to 1.289、p=0.022(非劣性))。
また、前治療としてオキサリプラチン(L-OHP)を含む治療を行っていた集団においてIRIS療法とFOLFIRI療法を比較したところ、IRIS療法がFOLFIRI療法と比較して有意に全生存期間の延長を示しました
(IRIS群15.3ヵ月、FOLFIRI群12.7ヵ月、補正ハザード比0.755、
95%CI 0.580 to 0.983、p<0.0001(非劣性)、p=0.0358(優越性))。
ASCO2011での発表演者である熊本大学 消化器外科 馬場 秀夫先生は今回の結果を受けて、「切除不能大腸癌二次治療においてFOLFIRI療法をIRIS療法に変更することは可能である。ポンプによる持続静注を経口抗がん剤であるTS-1に置き換えることができ、患者さんのメリットは大きいと考える。特にL-OHP既治療例においてはIRIS療法がFOLFIRI療法と比較して生存期間を延長した意義は大きい。」とコメントをされています。
【IRIS療法について】
CPT-11(イリノテカン) 125 mg/m2を第1日目と第15日目に投与し、
TS-1を体表面積に従って40-60 mgを1日2回2週間服用し、これを4週間毎に繰り返す
【FOLFIRI療法について】
l-LV(ロイコボリン) 200 mg/m2とCPT-11 150 mg/m2に続いて5-FU 400 mg/m2急速静注を第1日目に、また5-FU 2,400 mg/m2の
持続点滴静注を46時間かけて投与し、これを2週間毎に繰り返す
【FIRIS試験について】
(試験名)
切除不能大腸癌の二次治療例に対するCPT-11+5-FU+l-LV(FOLFIRI)療法とCPT-11+TS-1(IRIS)療法との
第II/III相臨床試験:FIRIS試験
(背 景)
FOLFOX療法とFOLFIRI療法は切除不能大腸癌の一次および二次治療として広く使用されている。 しかしながら、静脈内投与による5-FUベースの治療法は持続点滴や埋込み静注ポートを必要とするため簡便でない。 そのため我々は切除不能大腸癌二次治療例を対象としたFOLFIRI療法に対するIRIS療法の非劣性を検証するランダム化比較試験を計画した。
(方 法)
2006年1月30日~2008年1月29日の間に日本国内の40施設が参加し、二次治療を必要とする切除不能大腸癌症例が、FOLFIRI群(213例)とIRIS群(213例)にランダム化割り付けされた。 FOLFIRI群においてはl-LV 200 mg/m2とCPT-11 150 mg/m2に続いて5-FU 400 mg/m2急速静注を第1日目に、また5-FU 2,400 mg/m2の持続点滴静注を46時間かけて投与し、これを2週間毎に繰り返した。
IRIS群ではCPT-11 125 mg/m2を第1日目と第15日目に投与し、TS-1を体表面積に従って40-60 mgを1日2回2週間服用し、これを4週間毎に繰り返した。 主要評価項目は、非劣性の許容限界を1.333とする無増悪生存期間であった。 統計解析は、割付例全例を対象とした解析によった。
本試験はClinicalTrials.govに臨床試験登録された試験である。
◆製品に関するお問い合わせ先◆
製品情報部 医薬品情報室
TEL : 0120-20-4527
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。