星薬科大学に「応用医療情報研究室(寄附講座)」を開設
「セルフメディケーション.com」と「人工知能(AI)を活用した新たな薬剤師支援ツール」の開発
【背景と目的】
2060年に1人の高齢者を1.2人で支える社会構造を迎える中、薬剤師の職能として地域住民による主体的な健康の維持・増進(セルフメディケーション)を積極的に支援することが求められています。また、健康食品は定義が曖昧であり、膨大な情報の中での国民の誤認識や健康被害などが社会的問題となっています。
薬剤師の適切な評価と情報発信が不可欠な中、本講座では保健機能食品において信頼性の高いポータルサイト「セルフメディケーション.com」のコンテンツの作成とe-Learningシステムの提供により保健機能食品を適切に取扱うことができる薬剤師の養成を行います。さらに「人工知能(AI)を活用した新たな薬剤師支援ツール」の開発を行い、薬剤師・登録販売者による保健機能食品の情報検索・提供能力の質的向上を支援してまいります。
また、「テキストマイニング(※1)を活用したビッグデータ解析および教育への応用」に関する研究も行います。例えば、過去10年間の国家試験問題を解析して出題傾向を把握するとともに、学生の自己採点結果を情報源として加えることで、学生の不得意分野の把握と次年度の教育戦略策定における支援を行うシステムを開発いたします。加えて、大学在籍時の情報全般(所属学部、教科ごとの成績、卒論、学歴等)データと国家試験合格率、発表論文、所属学会、就職先、就職先の役職、転職等のデータ相関を見出し、そのデータを人工知能(AI)に入力活用して、学生各人が求める将来像に合わせた推奨就学体制の準備を支援するシステムを開発いたします。本寄付講座の期間は2016年10月1日より2年間を予定しております。
(※1)テキストマイニングとは、大量のテキストデータから「隠れた」情報や特徴、傾向、相関関係を分析すること。データマイニングの一環。
【研究内容】
《セルフメディケーション.com》
・e-Learningによる保健機能食品の学習を実施するためのシステム環境の検討と構築
・薬剤師が保健機能食品に関する科学的エビデンスを効果的、効率的に学習できるカリキュラムに基づいた学習コンテンツの作成
《人工知能(AI)を活用した新たな薬剤師支援ツール》
・保健機能食品に関する薬剤師の疑問に回答する人工知能(AI)システムの開発・運用
・上記システムに投入する保健機能食品のQ&Aコーパス(構造化データ)の作成
《テキストマイニングを活用したビッグデータ解析および教育への応用》
・教育戦略策定の支援を行うシステムの開発
→過去10年間の国家試験問題と学生の模試などの自己採点結果の相関を解析
・学生データを解析し学生カルテを作成
→就学時データと卒業後データの相関を解析
木村情報技術は2005年の創業以来、人に喜ばれることを判断基準として、医療分野を中心にe-Learningシステムを含むさまざまな自社開発のシステム・サービスをワンストップで提供し続けてまいりました。また、「IBM Watson日本語版」の国内初のエコパートナー契約を締結して以降、これを用いた様々なシステムの研究開発に取り組んでまいりました。
これまでの実績と経験を活かし、質の高い保健機能食品学習コンテンツの提供や薬剤師のサポートを行う人工知能(AI)システムや教育戦略策定の支援を行うシステムの開発を行ってまいります。
【参考】人工知能(AI)を活用した薬剤師支援ツール 概略図
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