線虫がん検査『N-NOSE』の世界展開研究プロジェクトがスタート
HIROTSUバイオと豪州クイーズランド工科大学が共同臨床研究を開始
株式会社HIROTSUバイオサイエンス(東京都港区 代表取締役:広津崇亮、以下ヒロツバイオ)は、オーストラリア・クイーンズランド州政府の支援を受け、ブリスベンにあるクイーンズランド工科大学(豪州クイーンズランド州 以下、QUT)と、線虫がん検査N-NOSE(エヌ・ノーズ)の共同研究プロジェクトに合意。ヒロツバイオは、前立腺癌、大腸癌、肺癌、乳癌に焦点を当て、オーストラリアの住民から尿サンプルを採取し臨床試験を行う。この臨床研究の目的の一つに、これまで日本国内での臨床研究を継続してきたが、事業のグローバル化を進める上で、人種特性の差異(食生活、環境など)が、線虫の走性行動にどのような影響を与えるかの検証がある。臨床試験の結果は4月ごろを予定している。
現在、オーストラリアのクイーンズランド州は「生物医学10年ロードマップ」を掲げ、特にバイオサイエンスの分野で大きな進歩を遂げている。今回この計画の注目技術として線虫がん検査N-NOSEが推奨され、QUTとの共同研究合意に至った。N-NOSEは、線虫という驚異的な嗅覚能力を備えた生物を利用し、安いコストで高感度、尿一滴からがんの有無をスクリーニングする世界で初めての生物診断技術(ヒロツバイオの独占技術)。臨床試験の後は、アジア、オセアニア、北米、およびヨーロッパで、事業化のマーケティングを行う。実用化は2020年1月を予定。
■クイーンズランド工科大学(QUT) https://www.qut.edu.au/
QUTは、国内で最も急成長を遂げている研究大学の一つであり「実社会への即戦力が身につく大学」を教学の精神としたオーストラリアの主要大学。そのコースは高い需要があり、学位は国際的に評価され、様々な分野で卒業生が活躍。世界初のCreative Industries Facultyを設立し、学際的な研究環境に大きく投資を行なっている。
■健康と生物医学イノベーション研究所(IHBI)
IHBI(Institute of Health and Biomedical Innovation)は、最先端の医療および健康研究ソリューションを提供するQUTをベースにした共同研究機関。
線虫がん検査の目的と意義
がんは1981年から日本人の死因 第1位であり、日本人の2人に1人はがんを経験、3人に1人は、がんが原因で死亡しています。がんは早期発見の重要性が報告されていますが、がん検診受診率は低い水準です。背景には検査に対する苦痛、検査にかかる時間、検査費用が高いなどが挙げられます。安価で感度よく、非侵襲的にがんを検査することができるN-NOSEは、最初に受ける一次がん検査としての実用化が期待されます。
● 線虫がん検査N-NOSEとは
がん特有の微量な匂い物質を検知する線虫。その驚異的センサー能力を活かしたがん検査法「N-NOSE」は、尿を使うため被検者にとっては苦痛がなく、簡便に網羅的にがんの有無を調べられるスクリーニング検査です。高感度、安価、早期発見といった優れた利点を持ち、がん患者を「がん」と判定する感度は、最新臨床研究結果では約90%の高精度を示しています。この「N-NOSE」が社会実装することで、がん検診受診率の飛躍的向上と、早期がん発見率の上昇、がんの死亡者数の激減、医療費の大幅な削減が見込まれると期待されます。
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