展覧会公式図録『山口啓介 後ろむきに前に歩く』

ブルーシープより6月新刊のおしらせ

広島市現代美術館で6月8日から9月4日まで開催する「山口啓介 後ろむきに前に歩く」展の公式図録。

多数の作品図版に加え、作家自身の言葉や文章、インタビューをふんだんに採録し、またアトリエの様子を撮りおろし写真で紹介。山口啓介の創作をとりまくイメージと言葉を行きつ戻りつ、想像と思索を広げるための構成にしています。

いつも傍らに置いて、何気なく手に取り、気になるところから見(読み)始めるような、自由な楽しみ方を見つけてください。

6月8日から展覧会会場で先行発売。全国書店、Amazonなどでは6月11日から販売予定。
美術家の山口啓介(1962−)は、1980年代後半に大型の銅版画作品でデビューし大きな注目を集めました。以降、版画や絵画、立体など様々なかたちで、種子や花、人体などをモチーフとした有機的で壮大な作品世界を展開させています。同時に、原子力や戦争といった社会的な問題も作品の中で扱ってきました。

本書は、30年余に渡る山口の活動を紹介する展覧会「山口啓介 後ろむきに前に歩く」( 6月8日から9月4日まで広島市現代美術館で開催)の公式図録です。

タイトルは、「人は未来を見ることはできず、見えるのは過去か、今という瞬間だけだから、後ろむきに前に進んでいるようなものだ」という山口自身の言葉から付けられています。耳当たりのよい言葉で飾られた未来志向に疑いを持ち、目を背けたい過去や現在にこそ目を凝らし、ぎこちなく蛇行しながらも自分の力で歩いていく。その途上で生み出される山口の作品は、曖昧にされてきた真実を暴くかのような鮮烈なヴィジョンを私たちに突きつけてきます。
 

Photo Ayaka YamamotoPhoto Ayaka Yamamoto


 

 

本書より <歩く船と男木島一原プラン> 2012 ©Keisuke Yamaguchi本書より <歩く船と男木島一原プラン> 2012 ©Keisuke Yamaguchi

本書より <技術への問い 1>2012 ©Keisuke Yamaguchi本書より <技術への問い 1>2012 ©Keisuke Yamaguchi

本書より<花の心臓/蘭化>2012 ©Keisuke Yamaguchi本書より<花の心臓/蘭化>2012 ©Keisuke Yamaguchi

 

大災害とその後の世界に向き合う《震災後ノート》
東日本大震災が起きた3日後、2011年3月14日から山口がつけ始めた、《震災後ノート》と名付けられた日記。ノートには、細かな字でびっしりと、原子力発電にまつわる情報を中心とした日々のニュースがひたすら書き写されています。

生きることの根幹を揺るがす未曽有の事態を前に、当初は何が起きているのかを理解するためにノートをつけ始めたという山口。現在まで1日も欠かさず続けられているこのノートに、記録し描くことで社会の流れに抗おうとする山口の意思を見て取ることができます。色あざやかな挿絵や、空白を埋めるように書きこまれた小さな文字。その熱量に、圧倒される作品です。
 

本書より<震災後ノート>2011~  ©Keisuke Yamaguchi本書より<震災後ノート>2011~ ©Keisuke Yamaguchi

 


作家の言葉、エッセイを多数掲載
90年代初頭から、山口啓介は、自身の図録や雑誌への寄稿というかたちで積極的に文章を発表してきました。本書では7編のエッセイを掲載。また過去の対談などでの発言も採録しました。美術家として作品のテーマを探り、版画の手法について語る山口の言葉は、過去にどう向き合うか、どう生きるかという、より普遍的なテーマとリンクしていきます。 そこに浮かび上がるのは、先の見通せない世界で、手探りしながら真摯に考え続けている一人の人間の姿です。
 

 

 

Photo Ayaka YamamotoPhoto Ayaka Yamamoto

新進の写真家が捉えたアトリエ
本書の巻頭に収録した、山口啓介のアトリエの写真は、東欧などで撮影した少女たちのポートレイト写真で注目を集める新進の写真家、山元彩香が撮りおろしました。窓から射し込む光のなかで制作中の山口の姿、何点ものキャンバスや積み重なったスケッチブックなど、凛としたアトリエの空気を、山元の写真に特徴的な青みがかった色調で捉えています。


 



 

©Blue Sheep Co.,Ltd©Blue Sheep Co.,Ltd


■書籍情報
『山口啓介 後ろむきに前に歩く』
美術家 山口啓介の作品図版と、山口自身によるエッセイ、論考、インタビューなどを掲載。写真家・山元彩香が撮り下ろした兵庫県のアトリエでの写真も収録。広島市現代美術館で開催する展覧会の公式図録。
本体価格 2,500円|2019年6月11日発売予定
発行:ブルーシープ
232ページ、B6判変型
広島現代美術館・ブルーシープ編
デザイン: 川村格夫(ten pieces)
アトリエ・ポートレート撮影: 山元彩花
ISBN :978-4-908356-08-7  C0072

展覧会会場、全国書店、Amazonなどでも販売。

                      http://bluesheep.jp
                      https://www.instagram.com/bluesheep_info/



■山口啓介|美術家
1962年兵庫県生まれ。1985年武蔵野美術大学卒業後、本格的に作家活動を開始。ニューヨーク(92年)、フィラデルフィア(92-93年)、デュッセルドルフ(95-97年)に滞在。現在は東京と兵庫を行き来しながら、精力的に活動を展開している。 各地の美術館等で個展が開催され、2013年に参加した瀬戸内国際芸術祭では、男木島の波頭に《歩く方舟》を設置。人を包みこむようなスケール感をもつ絵画ほか、版画、彫刻、インスタレーションなど、さまざまなメディアによる作品を手がけている。

■山元彩香|写真家
1983年神戸市生まれ。2006年京都精華大学を卒業。大学では最初、絵画を専攻するが、2004年のサンフランシスコへの留学を機に写真の制作を始める。「自分の瞼に蓄積されたイメージでは想像しえない、既知の言葉や知識が通用しない場所」を撮影地に選び、現地で出会った少女たちのポートレイトを多数手がける。2009年のフィンランド、エストニアでの撮影を皮切りに、ヨーロッパ各国やロシア、2019年は東アフリカのマラウィでも撮影を行っている。清里フォトアートミュージアム(山梨県)、Villa Pérochon Centre d’Art Contemporain Photographique(ニオール、フランス)に作品が収蔵されている。



■展覧会「山口啓介 後ろむきに前に歩く」
2019年6月8日(土)〜9月4日(水) 広島市現代美術館
特設サイト:
https://www.hiroshima-moca.jp/keisuke_yamaguchi/



【関連イベント】

■■■『山口啓介 後ろむきに前に歩く』刊行記念展
    山口啓介のアトリエ エスキースと光■■■
2019年6月11日(火)− 29日(土) 
12:00 -19:00 日曜・月曜お休み
Books and Modern Blue Sheep Gallery (東京・乃木坂)
  東京都港区赤坂9-5-26 パレ乃木坂201 
  Tel: 03-6804-1046

本書の刊行を記念し、山口啓介作品のエスキース(習作)と、写真家の山元彩香が本書のために撮り下ろした、兵庫県にある山口啓介のアトリエの写真を展示します。広島市現代美術館で開催される展覧会「山口啓介 後ろむきに前に歩く」と合わせて、作品が生まれる場の気配を、東京・乃木坂で感じてください。

■■■トークイベント■■■
「光のほうに歩くために」
山口啓介×竹口浩司(広島市現代美術館 学芸員)
6月15日(土)14:00-15:30 
参加予約:https://shop.booksandmodern.com/
参加費:1,500円(税込み)ドリンク付
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