アダコテック、外観検査の自動化AIソフトウェアを相川プレス工業の自動車部品生産ラインへ提供

~見逃しゼロ検査による品質保証向上と作業工程時間の縮小による生産性向上を実現~

「HLAC(エイチラック)」特徴抽出法※1を用いた画像・動画解析によりモノづくりの検査・検品の自動化を促進する株式会社アダコテック(本社:東京都千代田区、代表取締役:河邑 亮太、以下、アダコテック)は、独自の画像解析技術を活用した外観検査自動化システムを株式会社相川プレス工業(本社:山梨県北杜市、代表取締役社長:相川 光央、以下、相川プレス工業)に提供し、2021年12月より、相川プレス工業の自動車部品生産ラインでの本格稼働が開始されましたので、お知らせいたします。

 

 

検査自動化装置納品時の写真。アダコテック 代表 河邑(左)と相川プレス工業 相川社長(右)検査自動化装置納品時の写真。アダコテック 代表 河邑(左)と相川プレス工業 相川社長(右)

 アダコテックは、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が開発した「HLAC(エイチラック)特徴抽出法」※1を用いた画像解析技術を軸に、従来よりも効率的な異常検知を可能とするソフトウェアを提供しているテクノロジーカンパニーです。検査・検品シーンの課題解決によって製造業の生産性向上の一翼を担い、日本のみならず世界のものづくりに革新をもたらすべく尽力しています。これまでの実績としては、大手自動車部品メーカーをはじめとする製造業の実ラインに検査・検品の画像解析ソリューションを複数社に導入済で、自動車業界を中心に技術の実用を進めています。

 相川プレス工業は、自動車部品等のユニットプレス加工、樹脂成形加工、および部品アセンブリーを行っている会社です。国内(山梨・秋田)のほかに、フィリピン、ベトナム、中国、ハンガリーに工場を所有しており、プレス、樹脂、組立の一貫生産を世界品質で実現しています。

 この度、外観検査の対象となった製品は、”平バスバー”と呼ばれる、自動車電装品の電気回路に使用される端子板です。銅材に錫メッキをした板材を13~15工程でプレス切断を行う自動車の重要部品で、材料特性上製造過程で生じる傷や打痕などの欠陥は数ミリと非常に細かく、欠陥の種類や場所も多岐にわたるため、システムでの欠陥検出が難しく、熟練者による目視で検査を行ってきました。そのため、効率化や品質向上等の観点から外観検査の自動化ニーズは高かったものの、従来の機械学習をはじめとしたAIソフトウェアによる検査の自動化は実現されていませんでした。
 今回、アダコテックが提供したソリューションは、自社開発した「AdaInspector」(アダインスペクター)という画像検査ソフトウェアと、対象製品の撮影を自動で行うための装置です。「AdaInspector」は「HLAC特徴抽出法」を用いた独自の画像解析技術が基盤となった画像検査のソフトウェアで、今回のような難易度の高い欠陥を高い精度で検出することが可能です。アルゴリズムの構築に必要なデータ量も150枚と非常に少なく、Deep Learningを用いた画像認識と比較しても、効率良くモデルを作成できるため、導入までの期間も短く、システムのメンテナンスコストも最小限に抑えられることも特徴です。また、撮影装置に関しては、細かい欠陥を見逃さないための最適な撮影環境と素早い検査を実現するための設備設計を行い、エッジ装置として工場で実装しています。

 相川プレス工業は、本検査機の導入により、検査時間を約1/3程度に短縮し、さらに目視検査を自動化による定量的な検査への移行により、欠陥の見逃しゼロを実現し、品質保証の向上を達成していきます。また、自動化によって熟練の検査員でなくても検査が実施できるようになり、業界特有の課題でもある、人不足・技術の継承難という課題解決に資する取組みです。なお、両社は今後も継続的に協業を進め、相川プレス工業の国内外の工場において、検査自動化を起点とした様々な技術連携を模索していく予定です。またこれにより、検査業務に従事していた従業員がより付加価値の高い業務に取り組める体制を構築し、工場全体の生産性向上を目指します。

 アダコテックは、相川プレス工業への導入を皮切りに、国内外の自動動車業界を中心に「AdaInspector」の普及を進め、高い品質が求められる難易度の高い外観検査の自動化を図り、定量的な検査による製品の品質保証の向上、工場全体の生産性の向上の一助となる技術提供に努めます。また、AIと人の共創により、業界が抱える人不足・技術の継承難という課題解決に取組み、「モノづくりの進化と革新を支える」というビジョンを実現していきます。
 

※1  HLAC特徴抽出法:画像の解析や認識等に用いられる認識精度に優れた汎用かつ高速な特徴抽出法。検査対象の形状や大きさを計算する際、複雑な処理を行うDeep Learning技術とは対照的に、画素値(各画素の色の濃淡や明るさを表す値)を積和演算するのみで算出可能なので、市販PCで瞬時に計算できる。また、位置不変性(認識対象の位置が変わっていても同じものだと認識できること)及び、加法性(対象が2つある場合にそれぞれの特徴の和が全体の特徴となること)という特性から、画像のなかで同じものを表す領域の境界線を見つける必要がないことや(セグメンテーションフリー)、画像に複数の異常が発生した場合も個別に特徴を認識することができるといった、画像認識にとって好ましい性質を備えた特徴抽出法である。

■「AdaInspector」(アダインスペクター)について
◎概要
 産総研の特許技術「HLAC特徴抽出法」という画像解析技術が基盤となった画像検査のソフトウェアです。本技術は少ないデータ量で高精度の解析ができるほか、異常として学習したものを検出するのではなく「正常を逸脱したものを検出する」モデルのため、前例のないようケースも含めてほぼ100%異常を検出することが可能です。また、積和演算のみで計算可能なシンプルな方式であるため計算処理の負担が小さく、ノートパソコンのような汎用PCでもミリ秒オーダーの検査処理を実現・運用できるのも強みです。
◎導入効果
 本ソフトウェアを導入することにより、
・熟練の検査員でなくても検査が実施できるようになり、人材不足や技術の継承難という課題を解消できる
・目視検査により判断にばらつきが出ていたのが定量的な基準で自動化することで見逃しゼロを実現し、品質保証の向上が見込める
・目視検査よりも工程作業時間を短縮することができるため、生産ラインの効率化を実現することができる
・すべてのOK/NG数値データを蓄積することができるため、欠陥の詳細な傾向を定量的に把握し、生産工程の改善に役立てることができる
といった効果が期待できます。
◎提供開始時期
2015年4月~

■株式会社相川プレス工業 代表取締役社長 相川 光央様 コメント
「平バスバーの製造は、当社の主力分野になりつつありますが、検査精度の向上に加え、検査員の身体的負担を減らすことは、大きな課題となっていました。今回の取り組みは、弊社の経営ビジョンである「ものづくり技術を進化させ、グローバルでお客様のニーズに応える」の実現への大きな前進であり、ご協力を頂いたアダコテック様には大変感謝しております。今回の協業による成功体験および相互信頼関係を活かし、さらに進んで、海外工場も含めた技術革新にも寄与して頂けるよう、アダコテック様には期待しています。」

■提供した検査装置について
相川プレス工業に提供した検査装置を使った自動検査の様子を以下に動画にて公開しておりますので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=qFx9sGq1kfg

■ 株式会社相川プレス工業
本社所在地:山梨県北杜市高根町村山北割1657番地の1
代表者 :代表取締役会長 相川 猛
設立 :1968年5月9日
資本金 :6千4百万円
事業内容 :自動車部品等のユニットプレス加工、樹脂成形加工、および部品アセンブリー
URL :https://www.aikawanetw.co.jp/

■ 株式会社アダコテック
本社所在地:東京都千代田区神田小川町3-28-5 Axle御茶ノ水302
代表者 :代表取締役CEO 河邑 亮太
設立 :2012年3月
資本金 :1億円(資本準備金含まず)
事業内容 :製品検査・検品の自動化
URL :https://adacotech.co.jp/

 

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